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■自治体政府発表資料■

2018年10月26日 (金)

2018年八ヶ岳編笠山で捕獲された野生鹿肉の放射性物質濃度基準値超えについて

■ 長野県林務部発表

−−−−−
https://www.pref.nagano.lg.jp/yasei/sangyo/ringyo/choju/documents/hp.pdf

個体識別番号, 捕獲日, 捕獲場所, 検査日, 検査機関, Cs-134, Cs-137
1031810010, H30.10.13, 富士見町, H30.10.22, 環境保全研究所, ND(<3.48), 121 ← ***今回の発表の元データ。
1031810017, H30.10.17, 富士見町, H30.10.22, 環境保全研究所, ND(<3.80), 87.5
1031809025, H30.9.29, 富士見町, H30.10.9, 環境保全研究所, ND(<3.08), 41.6
1031810002,H30.10.1, 富士見町, H30.10.9, 環境保全研究所, ND(<4.22), 21.2
−−−−−

この一覧表を見ると、平素は林業総合センターのシンチレーション式放射能測定器(NaI)で計測して、

>25Bq/kgと判断した場合に、環境保全研究所で精査(Ge:ゲルマニウム半導体検出器)しているようです。

この検査は『県「出荷・検査方針」に基づいて管理される 』とあります。恐らくこの文書かと思われます。↓

https://www.pref.nagano.lg.jp/ringyo/kurashi/shobo/genshiryoku/hoshasen/hoshase/documents/h2609kensahousin.pdf


■計算
目的:放射性セシウムの由来は何か?
昨年同様に、Cs-134とCs-137の比率から、福島第一原発事故由来の影響を定量的に判断します。
■ 福島原発事故由来のCs-134/Cs-137比率
検査日:H30.10.22 での、比率は 0.0927 です。


[Cs-134:Cs-137比率を算出アプリCalcCs]
CalcCs Web版 /かにこむ製
http://t.co/Cid3TOMx
放出日:2011年 3月15日
計算日:2018年10月22日
経過日数:2778日
134Cs / 137Cs = 0.0927

■ 長野県が発表した放射性物質濃度の計測値
個体識別番号:1031810010
Cs-134:不検出、検出下限値 ND(<3.48)
Cs-137:121 Bq/kg

■ Cs-137の計測値から推定されるCs-134値
121*0.0927= 11.2 Bq/kg
→ Cs-134の検出下限値は、今回3.48Bq/kgであったから、もし、汚染が福島第一原発事故由来であれば、Cs-134が検出されているはずであるが、今回検出されていない。

■ Cs-134の検出下限値から推定されるCs-137値
3.48/0.0927=37.5 Bq/kg
→ 最大30%は福島第一原発事故由来の可能性がある。残り70%以上は、大気圏核実験由来と推定される。

■結論:
・H30.10.13に八ヶ岳編笠山で捕獲された野生シカの肉に含まれている放射性セシウム137の由来は、
福島第一原発事故由来が最大で30%、
他(大気圏核実験由来)が最小でも70%である。

以上
(参考資料)
・2017年富士見町野生鹿肉の基準超えについて
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2017/11/post-f58b.html
・放射性セシウム134と放射性セシウム137の比率から判ること
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/04/post-1d72.html
・任意の日付での放射性セシウムの比率を求める計算アプリ
■携帯電話 スマホ向け:
http://www.kani.com/ycrms/CalcCsWeb/
■PC (Windows)向け:
http://www.kani.com/ycrms/CalcCs/
・大気圏核実験由来の降下量
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/03/311.html

2018年10月15日 (月)

セシウム排出、予測より遅い…作業員を追跡調査

20150811191655_original

出典:

http://megalodon.jp/2015-0811-1913-32/www.yomiuri.co.jp/science/20150810-OYT1T50080.html

http://www.yomiuri.co.jp/science/20150810-OYT1T50080.html

セシウム排出、予測より遅い作業員を追跡調査

20150810 1902

 福島第一原子力発電所で事故対応にあたった東京電力の作業員が体内に吸い込んだ放射性セシウムは、当初の予測より、体外への排出が遅いという追跡調査結果を、放射線医学総合研究所の谷幸太郎研究員らが発表した。

 谷研究員らは、セシウムの一部が水に溶けにくい化合物になり、肺に長くとどまるためではないかと推定している。被曝ひばく線量を見積もる計算モデルの見直しにつながる可能性があるという。

 同研究所では、事故直後に原子炉の中央制御室で監視業務などにあたり、被曝線量が特に高かった作業員7人について、年に数回、検査を受けてもらい、体内のセシウム137などの量を測っている。

 作業員のセシウム量は、事故後、約2年間は、「肺から血液へ溶け込み、尿などを通じた排出により、70~100日ごとに半減していく」という予測通りに減少していた。しかし、2013年の半ば頃から減り方が鈍くなった。

解析

「実効半減期は、約104日」でした。

20150811193441_2

20150811194811

20150811194811

「70~100日ごとに半減していく」という予測通りに減少していた。」と書いてあるが、グラフから、予測ライン(L3)の実効半減期を読み取ると、112.6日であった。

2016年9月 7日 (水)

原発事故で全国各地に降った放射性セシウムの量

Cs137

上記、新聞記事発表時には、福島県と宮城県の値が公表されていませんでした。

文部科学省が、後になってから公表した値は、それぞれ以下の通りです。

[年月/福島県/宮城県]単位 [MBq/km^2] = [Bq/m^2]

H23年3月/6440000/(計測不能)

H23年4月/ 191700/(計測不能)

H23年5月/ 189100/(計測不能)

H23年6月/  15250/(計測不能)

H23年7月/   8710/(計測不能)

H23年8月/   9030/(計測不能)

H23年9月/   3520/(計測不能)

H23年10月/   2890/(計測不能)

H23年11月/   4150/(計測不能)

H23年12月/  20670/(計測不能)

H24年1月/  19120/(計測不能)

H24年2月/  33300/(計測不能)

H24年3月/  23720/ 50

http://www.r-info-miyagi.jp/r-info/other/#7

H24年4月/  10270/ 不検出

○福島県(双葉町)の降下量

福島県(双葉町)は、H23年3月〜5月の3ヶ月の合算値で

6,820,800 Bq/m^2 の降下 となります。

○降下量→空間線量率の上昇分


276,000Bq/m^2の降下で、1μSv/hの上昇(*1)とすると、
空間線量率の上昇分は、+24.7μSv/hです。

日立アロカの標準サーベイメータの最大計測可能値が、30μSv/hですので、ぎりぎり計測可能です。

この場所に、40時間滞在すると、許容放射線量(年間1ミリシーベルト)を超えます。

また、この場所に、168日間滞在すると(減衰を無視して)、生涯許容線量100ミリシーベルトになります。


(*1) 参考>

http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/05/425-bqkg-svh-81.html

 

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/gijyutu/017/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2011/09/02/1310688_2.pdf


○降下量→土壌に含まれる放射性セシウム濃度

また、降下した放射性セシウムを含む土壌を5cm深さまで採取した場合の土壌濃度は(密度を1.3と仮定して65で割ると)、
土壌濃度:10493 Bq/kg
となります。1キログラムあたり、約1万ベクレルです。

出典 画像

[月間降下量]

[月間降下量]

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/list/195/list-1.html

※文部科学省の発表における単位は、 [MBq/km^2]となっています。

これは、上記、新聞記事の切り抜きの数値と同じ単位となります。

[MBq/km^2] = [Bq/m^2]

H23.3 (平成23年=2011年)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2411/24/1060_03_gekkan_2.pdf

H23.4

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2412/24/1060_04_gekkan.pdf

H23.5

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5731/24/194_1_H2305data_0713.pdf

H23.6

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2415/view.html

H23.7

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2511/view.html

H23.8

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2512/view.html

H23.9

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2513/view.html

H23.10

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2514/view.html

H23.11

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2515/view.html

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2516/view.html

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2517/view.html

H23.12

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2518/view.html

H24.1(平成24年=2012年)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2519/view.html

H24.2

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2520/view.html

H24.3

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5111/24/194_1_120501.pdf

H24.4

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5369/24/194_4_0801_de.pdf

訂正(福島県 福島県による福島市内の測定結果を記載していたため。双葉郡の値に訂正

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5415/24/194_1_t_0606.pdf

訂正(沖縄県)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5499/24/195_1_120614.pdf

H24.5

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5629/24/194_1_H2405data_0713.pdf

訂正(佐賀県)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5730/24/194_1_H2305_0713.pdf

追加(沖縄県)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5732/24/194_1_H2405_0713.pdf

訂正(島根県)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5881/24/194_4_0801_to.pdf

H24.6

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5882/24/194_1_june_data_0820.pdf

追加(佐賀県)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/6000/5906/24/194_june_head_0806.pdf

追加(大分、沖縄)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6004/24/194_1_june_head_0820.pdf

H24.7

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6004/24/194_1_june_head_0820.pdf

訂正(沖縄)

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6126/24/194_1_0903_2.pdf

H24.8

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6287/24/194_8_1025.pdf

H24.9

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6408/24/194_1109_s.pdf

H24.10

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6511/24/194_1128.pdf

H24.11

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6602/24/194_1227.pdf

H24.12

http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/7000/6673/24/194_0130.pdf

 

2014年11月14日 (金)

Q 食品中の放射性ストロンチウムは大丈夫?

Q 食品中の放射性ストロンチウムは大丈夫?

A 事故を起こした原子力発電所建屋に溜まった汚染水の太平洋への流出がなかなか止まりません。 そのため、従来から知られている放射性セシウム以外の放射性物質、放射性ストロンチウム90の魚介類の汚染が心配されています。 ストロンチウムは、カルシウムと同様に人体の骨に蓄積されます。骨は、免疫系を制御する骨髄細胞 を含むため、放射性物質による内部被ばくが原因で 白血病などが心配されています。

 公開されている測定結果では、魚介類のカルシウム部分で 比較的濃度の高い値が出ています。 Cs-134とは、放射性セシウム134、同様に、 Cs-137とは、放射性セシウム137です。また、 Sr-90とは、放射性ストロンチウム90のことです。

 ツガルウニ(殻付き)
 Cs-134: 92 Bq/kg
 Cs-137:120 Bq/kg
 Sr-90:  10 Bq/kg
 2012/1/13
 福島県いわき市久之浜沖

 アワビ(貝殻)
 Cs-134:  8.2Bq/kg
 Cs-137: 15 Bq/kg
 Sr-90:  14 Bq/kg
 2012/12/14
 福島県いわき市久之浜沖

もちろん、ウニを殻ごと食べる人は居ませんし、 ましてやアワビを食べた後の貝殻を食べる人は居ませんので 直接の被ばくは、心配する濃度ではありませんが、注意が必要です。 例えば、殻を再利用する流通ルートにて、家畜のエサとして使われる 可能性を想定すると、意識的に流通や自分の口に入るまでのカルシウムのルートを検証する必要があると思われます。

・・・

ストロンチウムは、貝類の殻の他、カニやエビの甲羅へも同様に蓄積が予測されます。 湖沼で採れるザリガニの測定結果があります。 福島県裏磐梯の湖沼で捕獲された「ウチダザリガニ」 のストロンチウムの濃度を見ると、警戒すべき濃度であるように思います。

 ウチダザリガニ 
 Cs-134: 17 Bq/kg
 Cs-137: 55 Bq/kg
 Sr-90 : 12 Bq/kg
 2013/10/9
 福島県秋元湖

裏磐梯の湖沼は、原発から漏えいしている汚染水の影響であるとは考えにくいので、 初回の放出による汚染が、生体(ザリガニ)により 濃縮された結果と考えられます。

■出典:
http://konstantin.cocolog-nifty.com/blog/files/Sr_suisei.pdf
http://www.env.go.jp/jishin/monitoring/results_r-pw.html#ao

■補足:
福島県秋元湖 ウチダザリガニ の経過観察。

2012/8/20
Cs-134: 63 Bq/kg
Cs-137: 93 Bq/kg
Sr-90: 10 Bq/kg
(成体、131匹)

2012/10/22
Cs-134: 53 Bq/kg
Cs-137: 91 Bq/kg
Sr-90: 12 Bq/kg
(成体、52匹)

2012/12/4
Cs-134: 41 Bq/kg
Cs-137: 79 Bq/kg
Sr-90: 8.5 Bq/kg
(成体、43匹)

2013/7/12
Cs-134: 24 Bq/kg
Cs-137: 53 Bq/kg
Sr-90: 8.5 Bq/kg
(成体、57匹)

2013/8/22
Cs-134: 29 Bq/kg
Cs-137: 62 Bq/kg
Sr-90: 11 Bq/kg
(成体、25匹)

2013/10/9
Cs-134: 17 Bq/kg
Cs-137: 38 Bq/kg
Sr-90: 12 Bq/kg
(成体、55匹)

2013/12/3
Cs-134: 23 Bq/kg
Cs-137: 50 Bq/kg
Sr-90: 9.1 Bq/kg
(成体、25匹)

※2012年と2013年を比較すると半減期がほぼ同等の2種の核種の間で、セシウム137に較べ、ストロンチウム90は濃度が相対的に低下していない。生体濃縮が予想され、今後も測定を継続してもらいたい。

■過去の関連記事:
Sr-90測定に関するまとめ 品川区学校給食Sr-90測定開始記念
(2014.3.29)

修正履歴)
2014-12-19 [日付2013/12/3]の測定データを追記しました。

2014年3月29日 (土)

Sr-90測定に関するまとめ 品川区学校給食Sr-90測定開始記念

Sr-90測定に関するまとめ

品川区の学校給食の放射性ストロンチウムを計測する動きは本当に快挙だと思います。

品川区の区民のみなさんの地道なご尽力に心から敬意を表します。

記念して^^)

Sr-90関連、自分のメモ用にちょっと整理しました。

(誤記等お気づきの点ございましたらお手数ですがお知らせください。)

■Sr-90関連ニュース

・2011.7横浜市のマンション屋上からストロンチウム90が検出されて話題になった。(*1)

 測定結果は、Sr-90 : 195 [Bq/kg]

・測定者は、民間機関「同位体研究所」。3M(スリーエム)社製RadDisk-Srを使用。

・3M社製RadDisk-Srを用いた測定では、土壌検査の場合、Pb-210の混入を回避できない恐れがある。(*2)

・文部科学省は、この横浜マンションの民間機関の測定結果に対して、(同一検体の検証はせずに)世田谷区の土壌の検査を別の測定機関(日本分析センター)で行った。

・測定方法は、RadDisk-Srではなく、放射平衡を使う従来法(*3)。

その結果、「Sr-89は検出されず、Sr-90は、最大でも1.1Bq/kgであった」ことから、「Sr-89が検出されないので、福島 第一原子力発電所の事故に伴い、新たに沈着したとは言えない。」「事故発生前からSr-90:~30Bq/kgは範囲内」とコメントした。

(文部科学省ホームページ:平成23年11月24日)(*4)

・しかし、世田谷区で2011年3月に「都立産業技術研究センターで大気を採取し、浮遊物質の詳細検査」した結果から、Sr-89が検出された。このため、文部科学省は、「ストロンチウム89は半減期が50日と短いため、原発事故由来とみられる。」とコメントした。

(読売新聞:2011年12月26日)(*5)

・東京大学の小豆川氏が従来法(放射平衡を待ってY-90のベータ線量で定量する方法)を使って、この問題に決着を付けた。Sr-90は、85 Bq/kg(Yokohama)、35 Bq/kg (Kashiwa)だった。(*6)(*7)

・以上をまとめると、土壌中のSr-90をスリーエム社のラドディスク(商品名エムポア)を使って測定すると放射性鉛210(Pb-210) を放射性セシウム90(Sr-90)として誤認する可能性があるが、「福島第一原発事故により横浜市までSr-90が飛んできた」ことは間違い無いと言える。

■現在の測定体制

・水産庁

http://www.jfa.maff.go.jp/j/housyanou/kekka.html

水産庁が海洋生物のSr調査を定期的にやっている。ただし、その点数は非常に限られている。最新の一覧表は以下のとおり。

[H26.3.13 更新]

http://www.jfa.maff.go.jp/j/housyanou/pdf/result_strontium_140313.pdf

※過去の最大濃度は、#10 シロメバル H24.3.9

Sr-90:1.2、Sr-89:0.45、Cs-134:380、Cs-137:580 [Bq/kg]

・民間機関

北海道の民間企業「ホワイトフード」社が導入して販売自社食品に含まれるSr-90の測定を行っている。

・市民活動

2013年7月に採取した東京電力福島第一原子力発電所構内の観測井戸水から500万Bq/kgのSr-90が検出された。(*8)

これを受けて「豊かな三陸の海を守る会」他団体が、 平成26年2月28日 安倍総理大臣に要請書を出した。(*9)

「ストロンチウム90に係る福島周辺海域の調査と水産食品の摂取制限濃度制定を求めます」

・品川区の動き (New!)

品川区で、学校給食の放射性ストロンチウムの濃度測定が始まるとのことです。

http://yashiochildren.wordpress.com/

http://yashiochildren.wordpress.com/2014/03/28/品川区!全国で始めて!!給食食材検査にストロ/

「1校あたり年に2回はセシウム検査、1回はストロンチウム検査が行われるようです。」「検出下限値については、極限まで下げて欲しいと検査機関へ交渉して下さっています!」

twitter:

https://twitter.com/gurannymama/status/449443268665671680

補足)3M RadDisk と 3M エムポア

3M のStrontium RAD Disks 商品名 "Empore"  エムポア

商品一覧

Empore

※「ホワイトフード」社の機種は、3Mエムポアとかいてありますので、このまとめにおいて、横浜マンションで検出された最初の測定方法(同位体研究所の)RadDisk-Srと恐らく同じ測定方法のようです。

※初出(facebook *10)に、小豆川先生からコメントを頂きました。RadDisk法でも「食品系なら何とかいけるかな...とは思いますが、」とのことです。

同位体研究所が自ら解説していますが、Pb-210を含む土壌などはRadDiskは苦手のようです。

■追記(2014.4.20)

品川区 ホームページ

http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000015500/hpg000015414.htm

トップページ > ライフステージ別ガイド > 学校 > 学校生活 > 学校給食の放射性物質検査の結果について

学校給食の放射性物質検査の結果について
更新日:2014年4月17日

品川区では、平成23年11月から区立小中学校で使用する給食用食材の放射性物質検査を開始しました。
平成23年度は、隔週に1校ずつ、その日の給食食材から米・野菜・果物等の5検体を選び、専門機関に検査を委託する方法で実施していましたが、平成24年度からは、飲用牛乳を除く給食1食分を1週間分まとめて、専門機関に検査を委託する方法に変更して実施しています。
平成26年度については、1校あたり年間2回の検査を予定しています。さらに、1校あたり年間1回のストロンチウム検査を予定しています。
原則として、月曜日から金曜日に検体を採取し、翌週の月曜日に検体を回収して検査し、金曜日に検査結果を区のホームページで公表する予定です。ただし、ストロンチウム検査結果の公表は、翌週になる予定です。


■追記(2014.4.20b)
http://ameblo.jp/amashimama/entry-11810857908.html

愛知県のママさんがカンパを集めてストロンチウムを計測した。
放射能から子どもを守りたいママの会・あま市

■追記(2014.6.27)
水生生物中の放射性ストロンチウム調査結果まとめ(pdf)
http://konstantin.cocolog-nifty.com/blog/files/Sr_suisei.pdf
( @Kontan_Bigcatさんに感謝。)

参考資料)

(*1)横浜でストロンチウム検出 100キロ圏外では初

2011年10月12日3時32分 朝日新聞

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201110110626.html

(*2)

同位体研究所発表 111125
固相抽出法による放射性ストロンチウムの分析に関する発表

http://www.radio-isotope.jp/_src/sc242/Sr9091AA92E8_94AD955C111125.pdf

(*3)

http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/pdf_series_index.html

放射性ストロンチウム分析法

「全ベータ放射能測定法」

http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/lib/No1.pdf

(*4)

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/gijyutu/017/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2011/12/13/1314201_2_1.pdf

平成23年11月24日

横浜市が採取した堆積物及び堆積物の採取箇所の周辺土壌の核種分析の結果について

文部科学省 原子力災害対策支援本部 モニタリング班

「福島第一原子力発電所の事故の影響を判断するために必要なストロンチウム89(半減期、50.53日)が検出されなかったことから、放射性ストロンチウムについては、福島第一原子力発電所の事故に伴い、新たに沈着したとは言えない。」

「なお、今回検出されたストロンチウム90の測定値は、いずれも、事故発生前(平成11年度~21年度)に全国で観測されたストロンチウム90の測定値(検出下限値~30Bq/kg)の範囲内に入るレベルであった。」

(*5)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111226-OYT1T00825.htm

世田谷で原発由来ストロンチウム89…3月採取

「文部科学省によると、ストロンチウム89が検出されるのは関東地方では初めて。」

「ストロンチウム89は半減期が50日と短いため、原発事故由来とみられる。」

(読売新聞 2011年12月26日)

(*6)小豆川氏の論文

http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0057760

(*7) 

https://twitter.com/ichinoseshu/status/448687364055896064

岩波書店科学Apr.2014 vol.84 No.4 pp0373-0377 小豆川勝見氏(1) 2011年横浜マンション屋上で検出されたSr-90定量にてPb-210が一部混入していた問題、(2) 2013年福島第一原発内の地下水観測孔の全ベータ放射能の数え落とし問題を解説。

(*8)昨年7月採取した観測井戸水から500万Bq/kgのSr-90検出

http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2014/02/post-e0df.html

(*9)「豊かな三陸の海を守る会」要請書

http://2011shinsai.info/node/5161

(*10) 初出

https://www.facebook.com/ichinoseshu/posts/609123749177459?stream_ref=10


2014年2月11日 (火)

昨年7月に採取した水から、過去最高値の1リットル当たり500万ベクレルのストロンチウム90を検出した

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2014/images/2tb-east_14020601-j.pdf
平成26年2月6日
東京電力株式会社

ストロンチウム500万ベクレル=過去最高、昨年7月地下水-福島第1

 東京電力は6日、福島第1原発1~4号機の海側にある観測用井戸で、昨年7月に採取した水から、過去最高値の1リットル当たり500万ベクレルのストロンチウム90を検出したと発表した。計測機器に設定ミスが発覚したため、過去にさかのぼって再測定していた。
 東電によると、昨年7~8月にかけ、ストロンチウム90の濃度を示す値に不自然な点があることが判明したため、公表を見送っていた。今年2月5日、2カ所の計測所のうち1カ所で、数値を計算する際の係数設定が誤っていたことが判明し、未公表分の再測定を進めていた。
(2014/02/06-21:51)
出典

この発表には、2つの問題点があると思う。

(1)表左端の列、下から3番目 「全」とは全ベータ線核種のことであり、地下水観測孔 No.1-2(左から2番目の地下水)は、900,000Bq/Lと記載がある。
90万ベクレル/Lである。
一方、今回の発表は、Sr-90(一番下の核種)が、5,000,000Bq/Lであることが判明したという発表である。500万ベクレル/L。
Sr-90も、ベータ線核種である。従って、この結果:
 [ 全ベータ線核種の放射能値 < Sr-90の放射能値 ]
は、有り得ない大小関係である。どちらかが誤りの測定であることになる。
そのため、東電は、昨年7月からこの測定値の不整合を解析、調査していたとのことである。
 昨年、8月19日に300トンの汚染水がタンクから漏れた。その際、24兆ベクレルの全ベータ線核種という発表であった。今回、公表された測定ミス(線量が高すぎるために、センサが応答できず、数え落としが発生していた)が発覚したことで、過去の測定値の信頼性が著しく低下した。

(2)放射性ストロンチウム90の濃度の計測は、Y(イットリウム)90との放射平衡になるのを待つ方法が採用されるため、計測に時間が掛かる(64.1時間の10倍=641時間=26.7日)。およそ一回の測定に1ヶ月弱かかることになる。それにしても、測定結果の疑義についての解析と原因究明に7ヶ月もの期間を費やす姿勢は問題である。

2014年1月25日 (土)

2014年1月20日観測井戸 全ベータ線核種 放射性物質濃度 1リットルあたり 310万ベクレル

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2014/images/2tb-east_14012101-j.pdf

平成26年1月21日
東京電力株式会社

測定日:平成26(2014)年1月20日
地下水観測孔 No.1‑16
全ベータ線核種 放射性物質濃度 3,100,000 Bq/L



<計算>
24兆ベクレルの汚染水が貯蔵タンクから漏れた際の全ベータ線核種濃度は、
80,000,000 Bq/L
だった。
1リットルあたり8千万ベクレル。
今回は、310万ベクレルなので、約2.6倍程度まで迫っている。

ただし、昨年8月19日の汚染水漏れの時のデータと大きく異なるのは、
放射性セシウムの濃度が異なる点である。

井戸水の測定結果を見ると、放射性セシウムがND(<1.9Bq/L)とある。
この結果は、不可解である。

タンクからの汚染水モレの時の放射性セシウムの濃度は、1リットルあたり14.6万ベクレルであった。

<参考>

漏れた24兆ベクレルの汚染水 2013.8.25

http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2013/08/24-538b.html

2013年9月18日 (水)

長野県上田市で脱水汚泥からから280Bq/kgの放射性ヨウ素131が出た

■要望書

長野県と上田市に提出した要望書
平成25年9月13日
下水汚泥から検出された放射性ヨウ素131に関する要望

① 放射性ヨウ素131が汚泥から検出された場合、その由来について県としてのコメントを測定結果の公表と同時に発表してください。

② 放射性ヨウ素131を治療に使っている放射線科がある病院がどこの終末処理場の管内にあるか、あらかじめリストアップして現状把握し、更に最新情報を更新し続けてください。

③ メガ(ギガ)ベクレル単位のヨウ素131を治療に用いている利用実績を調べ、汚泥から検出された放射性ヨウ素131が医療用だと考えられる場合は、県としてのコメントを公式に発表してください

(趣旨)
放射性ヨウ素131の半減期は8日であるのに、南部終末処理場(上田市下之条)の下水汚泥から放射性ヨウ素131が検出されたのはなぜでしょうか?
http://www.city.ueda.nagano.jp/hp/sys/20110520181634601.html
http://www.shinmai.co.jp/eastjapan_quake/2013/09/post-3254.php
(以下 省略) 要望書全文はこちらをご覧下さい。R-DAN佐久放射能測定室 ブログ記事

■回答書 上田市 (平成25年9月18日)

■回答書 長野県 (平成25年10月10日)

 

文書番号 25環政号外
回答日付 平成25年10月10日
件名   「下水汚泥から検出された放射性ヨウ素131に関する要望」について

  下水汚泥から検出された放射性ヨウ素は、現状では、排出者を特定することが困難であり、検出された場合に県から由来をコメントすることも困難であると考えております。
  また、放射性ヨウ素を取扱う病院のリストアップ等についてもご要望いただきましたが、放射性ヨウ素が検出された原因が特定できない以上、その必要性や有効 性に疑問があるため、県として実施する予定はありません。なお、病院に対しては、例年行っている医療法第25条に基づく立入検査等の機会を捉え、放射性物 質の管理に当たって適正を期すよう指導してまいります。
 一方、放射性ヨウ素が検出されたことにより、県民の中に不安や疑問を抱く方がいることにも十分考慮しなければなりません。
  放射性ヨウ素は、降下物や水道水、食品等からは検出されていないこと、また、福島第一原子力発電所周辺や他県での観測結果等から総合的に判断すると、原発 事故により放出されたものではないと考えられますので、そうしたことを県民に周知し、安心していただくよう努めてまいります。

参考:R-DAN

2013年7月26日 (金)

キログラムあたり100ベクレルの大豆が出荷へ

「フクシマンの福島レポート(郡山市)」によると、
『平成25年7月19日(金)に、基準値を下回った 福島県産大豆、154袋は、政府の新方針により出荷できることになり、 14袋に1袋の確率で、50Bq/kg以上 の放射性セシウムが含まれています。』とのこと。

詳細は、下記をご覧下さい。

『「100ベクレルの大豆が出荷へ」厚労省日報ダイジェスト福島県版687報』

 

http://amba.to/146P0WU 

※1 「政府の新方針」について
これまでは、一カ所でも基準値を超えれば、
(福島県の場合)旧市町村単位で出荷を止めるのが原則でしたが、
政府は、今後は地域全体の大豆を出荷停止するのではなく、
(全袋検査を行うことを条件に)
基準値以下のものは出荷を認めることとしました。

出荷可能な154袋の検査の内訳をみてみると、
(略)
今回出荷される大豆には、14袋に1袋の確率で、
50Bq/kg以上の放射性セシウムが含まれていることになります。

参照:http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000036y7k.html

平成25年7月19日
食品中の放射性物質の検査結果について(第687報)
2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果

検査結果(PDF:123KB)

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000036y7k-att/2r98520000036ybu.pdf

100Bq/kgの大豆の例
No.77 福島市(旧佐倉村)H25.7.13 (33.6/67.6) 100
No.78 福島市(旧佐倉村)H25.7.12 (32.8/69.6) 100
No.201 福島市(旧庭塚村)H25.7.12 (28.3/75.2) 100

(ichinose: No.201は、要検証。Geで、H25.7.12 (28.3/75.2)の比率はオカシイ。誤測定の恐れ有り。#77,#78は理論値通り、±3%精度。(理論値:2011.3.15に放出されたCs比率は、Cs-134:Cs-137=1:1)

福島県の生データ:

【 穀類 】H25. 7.19公表: 大豆(H25. 7.11採取分)(PDF形式)

http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/mon250711c.pdf
161 福島市(旧庭塚村)H25.7.11 採取 (28.3/75.2)100

<連絡先> 環境保全農業課 〒960-8670 福島県福島市杉妻町2-16
電話:024-521-7342 FAX:024-521-7938 kankyouhozen_nougyou@pref.fukushima.lg.jp

[大豆加工食品のCs移行率]

http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/hatasaku_seisan_qa.html

Q9. 豆腐、煮豆等に加工した場合、放射性物質濃度は変わりますか。
A9.農林水産省において、放射性セシウムを含有する23年産の大豆(34~270 Bq/kg)を用いて加工試験を行い、放射性セシウム濃度を測定した結果、原料に用いた大豆中の放射性セシウム濃度に対し、
    1.    豆腐中の放射性セシウム濃度は平均10分の2
    2.    おから中の放射性セシウム濃度は平均10分の2(水分8%の乾燥おからに換算すると10分の8)
    3.    煮豆中の放射性セシウム濃度は平均10分の4
となりました。

この試験結果から、原料に用いる大豆を新基準値以下に管理していれば、豆腐等の加工食品の放射性セシウム濃度は新基準値を下回ることが分かります。

味噌が無いね。。

2013年7月23日 (火)

94ベクレルの大豆が出荷可能に

膨大な数の全国の自治体で実施している検査結果を網羅して厚生労働省が日報として、ダイジェストをまとめて発表を続けている。
例えば、第665報では、

食品中の放射性物質の検査結果について(第665報)

平成25年6月18日
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000034si7.html

ここには、大きく2つ報告がpdfになって一覧表で報告されている。

ひとつは、

1 自治体から入手した放射性物質の検査結果

もう一つは、
2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果
だ。

1は、世田谷のマダムトモコ さんが丹念に目を通して、実際にスーパーで食材を手にする子育てママの視点からダイジェストの更にダイジェスト版とも言うべきメルマガを発信し続けている。(深く敬意。)

2の福島県の検査結果に限定して、「フクシマン」さんが同じく検査結果に丹念に目を通して、こちらも丹念に(非常に読みやすい)メルマガを発信し続けて下さっている。(深く敬意。)

~94ベクレルの大豆が出荷可能に~
平成25年6月16日(火)

http://ameblo.jp/masa219koro/entry-11562992684.html
基準値を下回った334袋は、
政府の新方針により出荷できることになりました。

※政府は平成25年5月17日、
両地域の大豆について、
全袋検査を終えて基準値以下と確認されることを条件に、
出荷停止を解除。

出荷可能になった334袋のうち、

297袋より、

3.3~94 Bq/kg

の検出が報告されているので、

最大94Bq/kgの大豆

が出荷可能となりました。

また、50~100Bq/kg以上のものが、

34点(全体の9%)

ありましたので、出荷可能な大豆の

約10点に1点に、

50Bq/kg以上

の放射性セシウムが含まれていることになります。

(補足)
例えば、94Bq/kgの大豆とは以下です。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000034si7-att/2r98520000034smh.pdf

#171伊達市(旧富野村) 農産物 大豆 H25.6.3検査 (30.3/63.8) 94Bq/kg

<計算による検証>
30.3/63.8=0.475

H25.6.3は、
H23.3.15から811日経過。
H23.3.15にCs-134:Cs-137が1:1で放出されたと仮定すると半減期から、
H25.6.3での推定比率:0.4994
5%程度の誤差なので、ほぼ全てのCsが東京電力福島第一原子力発電所の事故由来と判断して良いと思われる。

(参考)
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/04/post-1d72.html
放射性セシウム134と放射性セシウム137の比率

http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2013/01/cs130bqkg-9188.html
大豆 Cs:130Bq/kg でも「基準値越えなし」の理由

http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2013/02/post-bf95.html
味噌に注意

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