放射線被曝による鼻血の可能性
放射線被曝による鼻血の可能性のこと。
要は「ホットパーティクル」の概念を持てるかどうかが分かれ目だと思います。
私自身は、直接鼻血を見た訳ではないので、以下は、観測された事実と
放射線のことを少し勉強した知識とを組み合わせて、推定される範囲で書いてみます。
【事実】
・2011年3月14日〜15日に
つくば市気象研究所の上空を
直径2.6マイクロメートル
の放射性セシウムを多く含む微粒子が飛んでいた。
・放射能は、1粒で数ベクレルだった。
(Cs-137: 3.27 Bq and Cs-134: 3.31 Bq)
【計算】
私の計算によれば、
関東平野には、1cm x1cmの面積毎に0.5~1ケこれが落ちている。
(空間線量率が、0.1μSv/h上がった地域。)
(当然ながら、+1.0μSv/hの場所には、1cmx1cmに5~10個落ちている。)
【エネルギー】
β線が電子線だといって侮ってはいけない。
莫大なエネルギーを持った電子線です。
直感的な理解を狙って、たとえ話など。
・ともだちと立ち話に夢中なママさんの手を離れ、
赤ちゃんを乗せた乳母車が坂道を転がり出す。
「誰か止めて〜」と叫ぶ。
聞きつけたサラリーマンが、走ってガシっと体当たりで止める。
めでたし。
・ともだちと立ち話に夢中なダンプ運転手ママさんの手を離れ、
ダンプカーが坂道を転がり出す。
ダンプカーには赤ちゃんが乗っている。
「誰か止めて~」と叫ぶ。
聞きつけたサラリーマンが、走ってガシっと体当たりで止める。
ひき殺される。
2人目。。ひき殺される。
・・・人目。ひき殺される。
15万人目。ようやくダンプが止まる。
そんなイメージ。
放射性物質が崩壊する際に放出される電子線のエネルギーは、皮膚ガンを恐れる紫外線の光の「一粒」が持つエネルギーのおよそ、10万倍〜20万倍程度のエネルギーがあり、
その全エネルギーが、β線の場合は近傍細胞に100%吸収される。
【推定】
このような粒が鼻の粘膜について、
β線を出し続ける。
(Csはガンマ線はもちろん、β線も出す。)
「準」内部被曝状態になる。
「鼻血が出た」患者を目の前にした時に、「因果関係は無い」と断定する者がもし居れば、科学的ではない。
3Bqなら、その粒は、鼻の粘膜について、
1秒に、3回、β線を放出する。
鼻をかんで体外に排出しない限り、被曝に晒され続ける。
ガンマ線は透過性が高いけど、β線は全て近距離で吸収される。
論文出典:
気象研 足立
本論文では、事故の比較的初期段階(3月14~15日)に放出されたCsを含む球状粒子を直接観察した。
http://www.natureasia.com/ja-jp/srep/abstracts/49125
http://www.nature.com/srep/2013/130830/srep02554/full/srep02554.html
http://www.nature.com/srep/2013/130830/srep02554/images/srep02554-f3.jpg
【追記】(2014.6.20)
「鼻腔に 5Sv 程度の被曝、というのは低線量で はない。」
"JUN MAKINO"氏 @jun_makino 氏
半減期の短い初期放出核種を吸引した場合を想定して、鼻の総被ばく量を概算すると5シーベルトになる。 というMakino氏の計算。
この総被ばく量(5シーベルト)で、鼻血が出ないと言い張る方が難しいと思われます。
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