【iSHL Technical Report 】井戸水中に含まれる放射性ビスマス214の測定
【iSHL Technical Report : アイメジャー信州放射能ラボ 技術資料】
井戸水中に含まれる放射性ビスマス214の測定
井戸水に含まれる放射性ビスマスに注目し、井戸水採取後の放射能の変化を計測した。
○方法:
井戸水1リットルを採取し、ゲルマニウム半導体検出器にて放射能を計測する。
TechnoAP TG-150B , s/n= 001
検体:1リットル (マリネリ容器)
測定時間:8時間(Cs-137 検出下限値 約0.5Bq/kg)
井戸水をアクリル容器に入れフタをし、ビニールテープで隙間をシールした状態で放置し、時間を置いて、繰り返し測定を行った。
測定回数:3回
採取から、0.91日後
採取から、4.76日後
採取から、13.55日後。
○結果:
井戸水採取日から測定日時まの経過日数とBi-214(609keV)の放射能 [Bq/kg]
第1回:0.91日後 29.04 ± 0.91 Bq/kg
第2回:4.76日後 12.74 ± 0.48 Bq/kg
第3回:13.55日後 3.35 ± 0.33 Bq/kg
○解析:
Bi-214は、半減期19.9分の核種である。にも関わらず今回の観察では、井戸水採取から4日以上経過しても、その濃度が半分程度にしか減っていない。
放射能の減衰から、半減期を求める。
計算式:
N = N_0 * (1/2) ^(d/T_0)
N:崩壊後の原子数
N_0:初期原子数
d:経過日数
T_0:半減期
T_0 = - d/log2(N/N_0)
計算:
第2回−第1回差分:3.86日
第3回-第1回差分:12.64日
計算による推定半減期は、それぞれ、
推定半減期(3.86日経過データより):3.24日、
推定半減期(12.64日経過データより):4.06日
○結論
井戸水に含まれる放射性ビスマスに注目し、井戸水採取後の放射能の変化を計測した。半減期19.9分の放射性ビスマス214のみかけの半減期は、3.24〜4.06日であった。これは、Bi-214の親核種である、ラドン222の半減期、3.82日に近い値であり、半減期19.9分のBi-214が井戸水中から観測される理由は、ラドンガスが井戸水中に溶解しているためと推定される。
(記事修正履歴)
20130828 修正:[Bi-214は、半減期19.9分の核種である。にも関わらず今回の観察では、井戸水採取から4日以上経過しても、その濃度が半分程度にしか減っていない。]
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