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2012年7月11日 (水)

測定装置:TechnoAP TS150B(LaBr3シンチ)での土壌計測結果についての補足説明

[測定装置:TechnoAP TS150B(LaBr3シンチ)での土壌計測結果についての補足説明]

1.土壌には、Cs-134やCs-137以外にも土壌由来の放射性物質などが含まれており、誤検出の原因となります。(%1)
弊社で行ったシンチレーション式ガンマ線スペクトロメータ(TS-150B)とゲルマニウム半導体検出器 (TS-150B)の、同一検体による比較実験から、以下のことが言えます。

1)測定装置:TechnoAP TS150B(以下、LaBr3シンチ)でCs-137を検出した場合、検体が土壌の場合であっても、誤検出恐れは無く、Cs-137を検出した事実は、信頼することができる。
<技術的な背景>
 LaBr3は、NaIよりも光子エネルギー分解能が高いため、Cs-137を独立定量できる。
 しかも、その注目光子エネルギー領域(ROI:Resion of Interest )に土壌由来の他の核種が存在しない。(現時点での見解。)

2)土壌や米の場合、LaBr3シンチで定量したCs-134は、通常大きめに出る。これは、Cs-134以外にその注目光エネルギー領域(ROI)に存在する他の核種の影響である。

3)LaBr3シンチでCs-137とCs-134の両方検出した場合は、
 放射性セシウム合算値は、Cs-137の定量x1.7未満であるとみなして良い。
<技術的な背景>
 東京電力福島第一原子力発電所由来の放射性セシウムは、放出された日(2011.3.15)において、所定の比率(Cs-134:Cs-137=1:1)であったと仮定すると、現在の残存放射性セシウムの比率を良く説明できます。
詳細は、放射能計算機:をご利用ください。
Windows PCな方は、こちら→ http://www.kani.com/ycrms/CalcCs/
携帯電話で使えるWeb版もあります。 → http://www.kani.com/ycrms/CalcCsWeb/

4)LaBr3シンチでCs-137を検出した際の検出下限は、
 10Bq/kgを切る領域では、直線性(定量のためのリニアリティ)が悪く、ゲルマニウム半導体検出器の定量値よりも、大きめに出る。

%1) 土壌由来の放射性物質 放射性セシウムと誤検出しやすい核種一覧

605 keVのCs-134として誤検出する核種
Tl-208 ( 583 keV ) / トリウム系列
Bi-214 ( 609 keV ) / ウラン系列

796keVのCs-134 として誤検出する核種
Ac-228 ( 795 keV ) / トリウム系列
Pb-214 ( 786 keV ) / ウラン系列

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