川魚の汚染
栃木県が昨日発表した川魚の放射能濃度の最大値は、250 Bq/kg。
この川魚を採取した場所に注目し、早川教授の汚染マップと比較した。
■栃木県の発表資料
栃木県
魚類の放射性物質検査結果(7月23日発表)
(24年7月13日・17日・18日採捕分)
http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/g05/m/hoshano_gyorui240723.html
イワナ :250 Bq/kg
渡良瀬川上流(深沢川)(日光市足尾町深沢)
■早川教授の放射能汚染地図
放射能汚染地図(早川マップ) 六訂版
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-473.html
http://gunma.zamurai.jp/pub/2012/0305Dmap.jpg
■考察
渡良瀬川上流(深沢川)(日光市足尾町深沢)は、上の地図で、中禅寺湖のすぐ南、渡良瀬川上流に位置する。
空間線量率 0.25μSv/hのゾーンに該当する。
山に降ったセシウムが水と共に清流に流れ出し、川魚のエサや生活環境に蓄積されるのだろうと推定される。
早川教授のマップを眺めると、那須、日光、と流れたプルームは、赤城山の大沼にまで到達したと推定される。
群馬県赤城山の大沼で採れたワカサギの放射性セシウム濃度は、500Bq/kg越えたのが、昨年(2011年)の夏だった。
今年(2012年)、1月15日に放映されたNHKスペシャルで、追跡調査を行う研究者(山崎秀夫教授@近畿大学)の様子が放映された。
赤城山大沼のプランクトンの放射性セシウムの濃度は 296 Bq/kg。
湖底は、 950 Bq/kgの泥が、厚さ20cm積もっている。
赤城山のカルデラ湖、大沼の特長は:
(1)回りの山から放射性セシウムが川と一緒に流れ込む。
(2)外に抜けるルートが1本の川しかない。
(3)湖底に一定量の放射性セシウムを含む泥が貯まる(20cm)
(4)プランクトン→ワカサギ→死骸という食物連鎖に放射性セシウムが組み込ま れ、湖から外に出ていかない。
結果、いつまでたっても、高濃度の放射性セシウムを含むワカサギが捕獲される。
水瓶を汚染されると取り返しのつかない事態になる。
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