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2012年7月19日 (木)

iSHL実験報告:空気に漂うラドン222を捕らえる

■実験目的:空気中に漂う気体 ラドン222を捕らえる
■実験方法:
(1)平成22年度の精米をゲルマニウム半導体検出器で核種分析する。
(2)掃除機を使って10分間、(1)で測定した精米に部屋の空気のシャワーを浴びせ続ける。部屋は窓を開放し、外気を積極的に取り入れる。
※掃除機のフィルタは取り外し最大吸引力を引き出す。
(3)空気を吸わせた精米を再度、ゲルマニウム半導体検出器で核種分析する。
■実験結果:
(1)の結果:
平成22年度の精米は、光子エネルギースペクトルにて、
270 〜 630 keVにて、顕著な核種を認めなかった。

Fig.-001 平成22年度の精米、核種判定結果
放射能測定器:TechnoAP社 TG150B (ゲルマニウム半導体検出器)
検体重量:684g
容器:1Lマリネリ
測定時間:40分

場所:長野県塩尻市
日時:2012.7.11 15時(晴れ)
※511keVは、電子消滅ピーク。

(2)の手法
http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/bi214_in_air_img_2352.jpg
Fig.-002 ステンレスふるいを12号ビニール袋でテープ止めし、一部、掃除機の口を挿入し、ビニールテープで目張りする。精米(1L分、約6合)をふるいの上に均一に平らに並べる。掃除機の電源をONにして、吸引する。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/bi214_in_air_img_2353.jpg

Fig.-003 吸引の様子。掃除機が吸引する空気は全て、ザルに撒かれた精米を経由する。

(3)の結果:

測定開始後、40分で核種ピークが観察された。
更に20分計測した後、これらのピークは消失した。

Fig.-004 空気吸引後の核種分析の結果

観察された核種は、下記の通りである。
Table-1 空気吸引後の核種分析の結果


Pb-214(295keV) : 6.08 +- 2.50 Bq/kg (<10.97 Bq/kg)
Pb-214(352keV) : 4.52 +- 1.43 Bq/kg (<6.17 Bq/kg)
Bi-214(609keV) : 4.8 +- 1.29 Bq/kg (<5.55 Bq/kg)

■Pb-214 や Bi-214とは何か

これらの核種は、ウラン系列から生み出される核種であることが判っています。(%1)

いわゆる「ラドン温泉」と呼ばれる際の、「ラドン」はこのウラン系列の途中で生成される、従来から存在する天然由来の放射性物質です。すなわち、ウラン238から出発し、途中ラドン222(ラドンは、希ガスという気体の1種、他に希ガスとしては、He:ヘリウム, Ne:ネオン, Ar:アルゴン, Kr:クリプトン, Xe:キセノン, そしてRn:ラドンがある。ラドン222の半減期は3.8235日)を経て鉛214(半減期26.8分)、やビスマス214(半減期19.7分)が生成される。最終的には、安定鉛206に落ち着く。

%1)ウラン系列
NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータ機器分析法
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/main_pdf_series_6.html
page-73(pdfページではなく、印刷される紙に記載されているページ)
日本アイソトープ協会編、アイソトープ手帳、page11にも同様の図がある。

修正履歴
2012.8.23 ラドン222の半減期を追記しました。

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