無料ブログはココログ
2024年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »

2012年7月

2012年7月30日 (月)

海魚の汚染 放射性セシウム合算値 850Bq/kgのクロダイ

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002gh4i.html

No.155:宮城県産クロダイ(Cs:850Bq/kg)

産地:東松島市浜市沖

検査機関:(公財)海洋生物環境研究所

■解析

東松島市浜市沖の地図(Google Map)と
群馬大学早川教授の汚染マップを(ほぼ)等倍で並べて比較表示。

考えられる要因:
・鳴瀬川源流の汚染が、河口に蓄積か?
検証方法:
□鳴瀬川川底の採取、放射能測定。

参考:川魚の汚染
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/07/post-c80c.html

埼玉県比企郡滑川町 市民放射能測定所「森の測定室」滑川 10月開所

埼玉県比企郡滑川町 市民放射能測定所「森の測定室」滑川 開所

http://www4.plala.or.jp/linkle/index.html

測定器  ATOMTEX AT1320A
(2012年8月10日納入)
開所 2012年10月24日(水)開所

名称:「森の測定室」滑川
~子ども未来比企ネットワーク~

住所 埼玉県比企郡滑川町山田2067-1(エコミュージアムセンター近く)
電話番号0493-81-3931(受付8時~19時)

予約フォーム:http://www4.plala.or.jp/linkle/netbooking.html
【代表】   主山 しのぶ 
【事務局長】 益田 かなえ 
【測定室アドバイザー】  横山 努
ご支援よろしくお願いいたします。

ichinose> 埼玉県の真ん中。お近くの方はぜひ支援、カンパをお願いします。

(記事修正履歴)
2012-9-14 測定器納入日、開所日、予約電話番号、予約フォームを修正追加。

神奈川県 座間市のイタリア料理店 ラ・リチェッタ

神奈川県座間市のイタリア料理店 ラ・リチェッタ
La Ricetta
Ristorante Pizzeria

http://www2m.biglobe.ne.jp/keisuke/

※ 座間市民測定所の場所でもあります。

2012年7月28日 (土)

ゲルマでも放射性ヨウ素131が出る怪

memo

ゲルマでも放射性ヨウ素131が出る怪

山梨県

http://www.pref.yamanashi.jp/release/koucho/2406/gesuido25.html

1.富士北麓浄化センター
・下水道汚泥の採取日:平成24年6月21日
・放射性ヨウ素131:750 Bq/kg

2.峡東浄化センター
・下水道汚泥の採取日:平成24年6月21日
・放射性ヨウ素131:42 Bq/kg

http://www.pref.yamanashi.jp/gesuido/odei.html
山梨県流域下水道汚泥中の放射性物質の調査結果について

http://www.pref.yamanashi.jp/gesuido/documents/h2305h2403odeikekka.pdf

2012年7月27日 (金)

検出下限値とは何か

検出下限値とは何か (注意:オペレータ向けの解説です。)

検出下限値 に関する詳細な資料はこちらです。

No.7  ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スペクトロメトリー 解説~資料B-1
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/lib/No7-5.pdf
この資料は、
No7 ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スペクトロメトリ―(平成4年改訂)
の巻末の「解説」のページ(pp175-185)のみを含むpdf です。

I:計数値の統計性(ポアソン分布)
II:検出下限値について
II.1 検出下限値の計算 :Cooperの方法
II.2 検出下限値に関する一般的な考え方
II.3 Cooperの方法とPasternackの方法の比較
III 最小2乗法について

(kw: 測定下限値 検出限界値 定量下限値 )

http://jataff.jp/project/download/pdf/15-2012040211224513617.pdf

平成 23 年度6次産業化促進技術対策事業
災害時の緊急対応における食品の安全性確保
~東京電力福島第一原子力発電所事故による
緊急時対応に係わる技術情報整理~

平成 24 年 3 月
社団法人 農林水産・食品産業技術振興協会

より。

No7 ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スペクトロメトリ―(平成4年改訂)
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/main_pdf_series_7.html
ゲルマニウム半導体検出器は、NaI(Tl)シンチレーション検出器と比較してエネルギー分解能が優れ ており、γ線を放出する多種類の核種を同時に測定できる。
測定装置や測定法、スペクトルの解析方法 などについて示されている。
(厚労省緊急時マニュアルの 「2.ゲルマニウム半導体検出器を用いた ガンマ線スペクトロメトリーによる核種分析法」の原典となる方法。)
現在、日本で販売されている Ge 半導体検出器システムのほとんどには、このマニュアルに準拠した γ線スペクトルの解析ソフトが搭載されている。
しかしながら、特に重要となる日常管理や測定結果を 理解するための検出下限値の考え方は以下の箇所に述べられているので測定者や測定依頼者は、目を通 すことをお奨めする。
・(P 179-182)解説II「検出下限値について」
このマニュアルでの検出下限値の考え方は Cooper の方法を採用している。測定で得られたスペクトル中の、ピーク領域の計数値を別の数値に置き換えてみて、「nσ以下で検出されず」 が「nσ以上で検出された」に変わる値を調べ、放射能(計数値を測定時間と計数効率とγ 線放出比で除す)に換算して検出下限値とするものである。検出を判定する方法として「3σ 以上」がよく用いられ、その場合、検出下限値の定義として「3σ以上を検出された」と注釈 することとする。

2012年7月26日 (木)

放射能測定証明書 発行有りと発行無しの違いは? 〜 企業・事業主様への提案

放射能測定証明書 発行有りと発行無しの違いは?
〜 企業・事業主様への提案 〜

弊社の料金表をご覧になって、「証明書発行するかどうかだけで、何故こんなにも金額が異なるのか?」疑問に思われる方もおられるでしょう。

一目でわかる放射能測定価格表
※この表にございますキャンペーン(〜2012/7/13)は既に終了しました。

一般家庭向け料金表
https://www.imeasure.jp/?page_id=427#price

企業・事業主様向け料金表
https://www.imeasure.jp/?page_id=427#price2

一般家庭の皆様にとっては、例えば毎日食べるお米の放射能値がどのくらいなのか、「値を知ること」が第1の目的だと思います。(%1)

これに対して、食品や食材を製造、加工、販売されている企業や事業主様の立場からは、
(1)販売先のお客様からの問い合わせや、質問に答えるための知識が必要。
(2)測定結果について、安定した精度と信頼性を確保しなければならない。
(3)測定結果について、品質管理の観点から、変動要因を分析するための解析力が必要。
などの課題が上げられます。
一定規模の企業であれば、高額なゲルマニウム半導体検出器を導入し、専任のオペレータを付けることも可能でしょう。しかし、そこまで投資ができない企業にとって、今回の放射能汚染は、悩ましい問題です。


そこで、例えば、
a.『弊社は、出荷する商品の放射能検査を実施しています。』と自社ホームページ等で明示する。
b.『詳細は、弊社が放射能検査を委託している[ ○○○放射能測定所 ]にお問い合せください。』
と記載することができたらどうでしょうか。
商品の放射能検査を外部委託するだけでなく、上述した、お客様からの問い合わせや、放射能測定に関連する業務を丸ごと委託することが可能となります。
信州放射能ラボは、こうしたお客様のご要望に対応するために、法人・事業主様向けのサービスを整備しております。

■法人・事業主向けサービスの具体例

[1] ロゴの使用権利(標準)

まず、その代表が、会社のロゴです。

契約頂いた法人様のホームページ向けに、このロゴを貸し出します。
貼り付けたロゴは、弊社公式ホームページにリンクされ、ロゴをクリックすると
imeasure.jp
に飛ぶようにご利用頂く権利を持つことができます。
年間会員、もしくは特別会員の法人・事業主様は、無料でロゴの利用が可能となります。

○ロゴ配置事例:(iSHLのロゴをクリックしてみてください。)

[2]トレーサビリティーサービス(オプション)

また、測定検体毎に2次元バーコードを発生し、検体毎に固有のURLページにお客様を誘導し、個別の測定結果を表示する「トレーサビリティーサービス」も整備しております。(トレーサビリティーサービスは、追加費用が発生します。)
詳しくはお問い合せください。


・・・
アイメジャー株式会社 信州放射能ラボは、安心で、信頼のおける食材を提供する法人や事業主様を全面的にサポート致します。
ぜひお声がけください。

%1)一般家庭向けの料金設定について
弊社では開所当初から、他社が、NaI(Tl)シンチレーション式の食品放射能測定器で検出限界、20Bq/kgを¥3,000〜7,000(税別)で受託していた状況で、
1 Bq/kg(1.645σ)を5000円で受託するサービスから始めました。
理由は、一般家庭の目的は、商売(外販のための証明書)ではなく、「毎日子どもが食べる米(や水や牛乳)が安全なのか、まず知りたい。」という切なる想いを感じたからです。
この度、弊社では、たくさんの共感して下さる協賛者を得て、ゲルマニウム半導体検出器を導入することができました。
1核種あたり、1Bq/kg、3σ、の現在の相場は、民間で1.2〜2万円でしょうか。私の知る最も安価な所は、市民測定所(CRMS福島)で、¥6,500-です。
弊社では、一般家庭の皆様には、8,000円で「ゲルマニウム半導体検出器を用いた」放射能の測定を請け負います。
スペクトルや核種一覧表もお付けします。

Q4:測定結果はどのようなかたちで報告してもらえますか?

どうぞ、ご検討ください。

(修正履歴)
2013.7.3 「リアルタイムモニタリングサービス(標準)」は終了しました。
2013.7.3 一般家庭向け料金表、企業・事業主様向け料金表のリンク先をpdfからWebPageに修正。
2013.7.3 「ロゴ配置事例」を追加。

2012年7月25日 (水)

ゲルマニウム半導体検出器による放射能測定をご利用頂いた方に補足説明

ゲルマニウム半導体検出器による放射能測定をご利用頂いた方に補足説明

まず放射能測定報告内容については、次の「FAQ 良くある質問」 をご覧下さい。
https://www.imeasure.jp/?page_id=1016#q4

1.光子エネルギースペクトル

ご報告する「光子エネルギースペクトル」の事例:
https://www.imeasure.jp/wp-content/uploads/Ge_sample_fig.pdf

今回お送りしたスペクトルは、現在問題となっている、
放射性セシウム134と放射性セシウム137が存在する場合、
「山」が現れる光子エネルギー領域です。

560keV~810keV

もし、放射性セシウムが存在する場合は、それぞれ
下記の光子エネルギー領域に、幅約1.5keVの山として現れます。

Cs-134:569keV、605keV、796keV
Cs-137:662keV

■このグラフの使い方:
検体の放射能測定結果が不検出であった場合に、このグラフが役に立ちます。
すなわち、上記、放射性セシウムの該当領域に、何らかの兆候があるかどうかをグラフによって、判定することができます。
(不検出であっても、わずかに山が現れる場合があります。)

2.核種一覧表

ご報告する「核種一覧表」の事例:
https://www.imeasure.jp/wp-content/uploads/Ge_sample_table.pdf

自然核種由来は以下の通りです。
表の右端から2列名の「生成反応」をご覧下さい。
この列が核種の由来の説明になっています。

○トリウム系列(Th-232)
Ac-228
Ra-224
Pb-212
Tl-208
○ウラン系列(U-238)
Rn-222
Pb-214
Bi-241
○カリウム
K-40

○他
Pb-Xとは、鉛容器に当たった放射線に起因する鉛からの特性X線です。
510.7keVは、電子対消滅です。

以上

2012年7月24日 (火)

川魚の汚染

栃木県が昨日発表した川魚の放射能濃度の最大値は、250 Bq/kg。
この川魚を採取した場所に注目し、早川教授の汚染マップと比較した。

■栃木県の発表資料
栃木県
魚類の放射性物質検査結果(7月23日発表)
(24年7月13日・17日・18日採捕分)
http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/g05/m/hoshano_gyorui240723.html
イワナ :250 Bq/kg
渡良瀬川上流(深沢川)(日光市足尾町深沢)

■早川教授の放射能汚染地図
放射能汚染地図(早川マップ) 六訂版
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-473.html
http://gunma.zamurai.jp/pub/2012/0305Dmap.jpg


http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/ashio.jpg

■考察
渡良瀬川上流(深沢川)(日光市足尾町深沢)は、上の地図で、中禅寺湖のすぐ南、渡良瀬川上流に位置する。

空間線量率 0.25μSv/hのゾーンに該当する。
山に降ったセシウムが水と共に清流に流れ出し、川魚のエサや生活環境に蓄積されるのだろうと推定される。

早川教授のマップを眺めると、那須、日光、と流れたプルームは、赤城山の大沼にまで到達したと推定される。

群馬県赤城山の大沼で採れたワカサギの放射性セシウム濃度は、500Bq/kg越えたのが、昨年(2011年)の夏だった。

今年(2012年)、1月15日に放映されたNHKスペシャルで、追跡調査を行う研究者(山崎秀夫教授@近畿大学)の様子が放映された。

赤城山大沼のプランクトンの放射性セシウムの濃度は 296 Bq/kg。

湖底は、 950 Bq/kgの泥が、厚さ20cm積もっている。

赤城山のカルデラ湖、大沼の特長は:

(1)回りの山から放射性セシウムが川と一緒に流れ込む。

(2)外に抜けるルートが1本の川しかない。

(3)湖底に一定量の放射性セシウムを含む泥が貯まる(20cm)

(4)プランクトン→ワカサギ→死骸という食物連鎖に放射性セシウムが組み込ま れ、湖から外に出ていかない。

結果、いつまでたっても、高濃度の放射性セシウムを含むワカサギが捕獲される。

水瓶を汚染されると取り返しのつかない事態になる。

2012年7月20日 (金)

Q:ゲルマニウム半導体検出器で測ったらスペクトルデータは頂けるの?

みなさんからのお問い合せを集約して、公式ホームページに
FAQ(良くあるご質問)を整備し続けています。

Q5:標準コースと高品位コースの違いはなんですか?
また、測定はどの装置を使い、測定にはどの位時間がかかりますか?

https://www.imeasure.jp/?page_id=1016#q5

標準コース:検出限界14Bq/kg(判定3σ)で15分です。
高品位コース:検出限界1Bq/kg(判定1.645σ)で10時間です。
高品位Geコース:検出限界1Bq/kg(判定3σ)で2時間です。

使用する放射能測定装置:
→標準コース:LaBr3シンチレーション式ガンマ線スペクトロメータ
高品位コース:LaBr3シンチレーション式ガンマ線スペクトロメータ
高品位Geコース:ゲルマニウム半導体検出器

最近、多くなってきた問いあわせが、ゲルマニウム半導体検出器を使って測定する場合、どのような報告をもらえるのか? です。

Q4:測定結果はどのようなかたちで報告してもらえますか?
https://www.imeasure.jp/?page_id=1016#q4

現在は、上記FAQ Q4の回答にも有りますとおり。
(1)Cs-134,Cs-137近傍の光子エネルギースペクトル
(2)核種一覧表
の2点を標準添付致します。

(放射能測定結果証明書発行無しの)一般家庭、(証明書有りの)企業・事業主様共通です。ゲルマニウム半導体検出器を用いて測定した場合に、装置から自動的に出力されるファイルです。

Cs-134,Cs-137近傍の光子エネルギースペクトルは、例えば、662keV近傍の山が有意に検出されると赤く表示され、放射能値が現れますが、検出限界以下であっても、わずかに山が出始める場合があります。そのような微妙な結果もスペクトルを判別することで、考察が進みます。

また、核種一覧表は、装置が出力するデータファイルは、もともとマイクロソフトのエクセルファイル形式(.xls)です。数値解析に用いる予定の方で、ご要望があれば、.xlsファイル形式のままお送りします。放射能測定をご注文頂く際に、予めご指示ください。統計的に測定結果を解析する際に非常に有効です。

更に、証明書発行をご指定される法人・事業主様向けには、装置が出力する全スペクトルデータ(チャンネル毎のカウント値)を、ご希望に応じて、提供致します(追加料金はありません)。
また、ゲルマニウム半導体検出器が放射能定量計算に用いた、バックグランドデータも、ご希望に応じて、提供致します。

弊社の基本的な姿勢は、「お客様自らが、放射能測定結果に対して、独立して考察、判断できるようにする」ためのご支援をさせて頂く。という企業としての姿勢です。

もちろん、繰り返し再現性の高い、放射能測定結果を、常時安定して、ご提供できるように、これからも研鑚とメンテナンスを進めて参ります。

ぜひ、弊社の下記2つのコース
 ・「高品位Ge」コース
 ・「サブベクレル」コース

をご利用ください。

詳しくは、下記ページの資料を参照ください。

アイメジャー信州放射能ラボ
https://www.imeasure.jp/?page_id=427

一般家庭向け料金表 資料ダウンロード(PDF)
https://www.imeasure.jp/wp-content/uploads/iSHL_price_home.pdf

企業・事業主様向け料金表 資料ダウンロード(PDF) https://www.imeasure.jp/wp-content/uploads/iSHL_price_campany.pdf

(2012.7.20,一ノ瀬)

2012年7月19日 (木)

iSHL実験報告:空気に漂うラドン222を捕らえる

■実験目的:空気中に漂う気体 ラドン222を捕らえる
■実験方法:
(1)平成22年度の精米をゲルマニウム半導体検出器で核種分析する。
(2)掃除機を使って10分間、(1)で測定した精米に部屋の空気のシャワーを浴びせ続ける。部屋は窓を開放し、外気を積極的に取り入れる。
※掃除機のフィルタは取り外し最大吸引力を引き出す。
(3)空気を吸わせた精米を再度、ゲルマニウム半導体検出器で核種分析する。
■実験結果:
(1)の結果:
平成22年度の精米は、光子エネルギースペクトルにて、
270 〜 630 keVにて、顕著な核種を認めなかった。

Fig.-001 平成22年度の精米、核種判定結果
放射能測定器:TechnoAP社 TG150B (ゲルマニウム半導体検出器)
検体重量:684g
容器:1Lマリネリ
測定時間:40分

場所:長野県塩尻市
日時:2012.7.11 15時(晴れ)
※511keVは、電子消滅ピーク。

(2)の手法
http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/bi214_in_air_img_2352.jpg
Fig.-002 ステンレスふるいを12号ビニール袋でテープ止めし、一部、掃除機の口を挿入し、ビニールテープで目張りする。精米(1L分、約6合)をふるいの上に均一に平らに並べる。掃除機の電源をONにして、吸引する。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/bi214_in_air_img_2353.jpg

Fig.-003 吸引の様子。掃除機が吸引する空気は全て、ザルに撒かれた精米を経由する。

(3)の結果:

測定開始後、40分で核種ピークが観察された。
更に20分計測した後、これらのピークは消失した。

Fig.-004 空気吸引後の核種分析の結果

観察された核種は、下記の通りである。
Table-1 空気吸引後の核種分析の結果


Pb-214(295keV) : 6.08 +- 2.50 Bq/kg (<10.97 Bq/kg)
Pb-214(352keV) : 4.52 +- 1.43 Bq/kg (<6.17 Bq/kg)
Bi-214(609keV) : 4.8 +- 1.29 Bq/kg (<5.55 Bq/kg)

■Pb-214 や Bi-214とは何か

これらの核種は、ウラン系列から生み出される核種であることが判っています。(%1)

いわゆる「ラドン温泉」と呼ばれる際の、「ラドン」はこのウラン系列の途中で生成される、従来から存在する天然由来の放射性物質です。すなわち、ウラン238から出発し、途中ラドン222(ラドンは、希ガスという気体の1種、他に希ガスとしては、He:ヘリウム, Ne:ネオン, Ar:アルゴン, Kr:クリプトン, Xe:キセノン, そしてRn:ラドンがある。ラドン222の半減期は3.8235日)を経て鉛214(半減期26.8分)、やビスマス214(半減期19.7分)が生成される。最終的には、安定鉛206に落ち着く。

%1)ウラン系列
NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータ機器分析法
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/main_pdf_series_6.html
page-73(pdfページではなく、印刷される紙に記載されているページ)
日本アイソトープ協会編、アイソトープ手帳、page11にも同様の図がある。

修正履歴
2012.8.23 ラドン222の半減期を追記しました。

2012年7月18日 (水)

放射能測定のための土壌のサンプリング方法(暫定案)

このblog記事では、乾燥した土壌のサンプリングを推奨していますが、以下の文書では、採取した土壌の半分を、後で、「乾土率を測定するため」に取っておき、試料は乾燥せずに測定する方法を提唱しています。
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/lib/No24.pdf
緊急時におけるガンマ線スペクトロメトリーのための試料前処理法
11章土壌 page36
11.2試料搬入時の注意点
(2)200g以上の表層土壌を用意する。
11.3試料の前処理方法
(3)湿土のまま、約100gを小型容器に入れる。残り100gは、乾土率を測定するため、そのまま保存する。

■土壌のサンプリング方法

(1)直径Φ14cmx深さ10cm をえぐり取ります。
→これで1.5リットル程度(1539cc)となります。

※所定の円を描き、その円に沿って、垂直方向にえぐり取ります。
 所定の円(面積)を守ることで、測定結果から、2つの単位の放射能値を得ることができます。
 ○ 放射能密度 Bq/m^2
 ○ 放射能濃度 Bq/kg
※もし、土壌サンプリングを行う際の面積が不明な場合、以下の計算で凡その放射能密度を得ることができます。
※一般的に、土壌の比重を1.3g/cm^3、深さ5cmまで放射性セシウムが浸透したと仮定すると、
 放射能密度 (Bq/m^2) = 65 x 放射能濃度 (Bq/kg)
となります。(%1)

※もし、畑や田んぼなど、2011.3.15以降に耕した場合は、 深さ10cmでは足りない場合があります。
※また、稲作など根が張る深さに応じた調査が必要な場合、場合によっては、30cm程度までサンプリングします。この場合、0〜10cm、10〜20cm、20〜30cmと分けて検体を用意することも考えます。

(2)一つの場所の局所的な特徴が心配でしたら、 (雨樋の下など比較的高く出ます) 検査対象の領域を5カ所くらいサンプリングし、生コン用トレーなどでこの5つの検体を良く混ぜ合わせたのち、所定の量(1リットル)を検査対象の検体として送付します。

5カ所のサンプリング方法は、
  中央    ・・・1カ所。
  4角(すみ)・・・4カ所。
※サンプリング位置は、角(すみ)から中央までの間の角から10%程度の場所。

(3)十分乾燥させます。

複数枚の新聞紙を敷いた上に検体を拡げて数日乾燥させます。

土壌の濃度値(Bq/kg)の真値を得るためには、土壌をできるだけ乾燥させます。

急いでいる場合、水分を含んだままでも測定は可能です。ただし、濃度値は(検体重量が水分を含んで大きくなるため)低めに出ることを予め承知してください。
土壌が水分の蒸発によりどの程度軽くなり、結果放射能値が減少するのか。現在実験調査中です。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/dojou_sampling_method1_p4160255.jpg
■写真1 土壌放射能測定の道具 【Φ14cmマーカー】
 別名 鉢植え

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/dojou_sampling_method2_p4160262.jpg
■写真2 土壌放射能測定の道具 【コーンサンプラー】
 別名 球根植え
 このコーンサンプラーは優れています。深さ方向に5cm、10cmに目盛が付いており、深さの目安となります。15cm深さまではこの道具で十分機能します。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/dojou_sampling_method3_p4160264.jpg
■写真3 深さ5cmだけ、サンプリングした様子

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/dojou_sampling_method4_p4160298.jpg
■写真4 土壌放射能測定の道具 【土壌ミキサー】
 別名 生コンパレット

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/dojou_sampling_method5_img_1730.jpg

■写真5 土壌放射能測定の道具 【コーンサンプラー】
 別名 球根植え

ご覧の通り、5cm、10cmの位置に目盛がある。

取っ手のオーバーハング部が15cmで目安になる。

■追記:2012.8.2

土壌のサンプリング方法は、放射能測定の手順資料でも詳細は述べられておりません。
緊急時におけるガンマ線スペクトロメトリーのための資料前処理法
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/main_pdf_series_24.html
(第11章 土壌)

ですので以下は、私見です。

土壌の放射能濃度を測定する目的は、311後の福島第1原発からのフォールアウト(空からの降下)ですから、本来、放射能密度(Bq/m^2)で評価されるべきものと考えます。

Bq/kgという表記は、既に汚染されてしまった土壌を均一に耕してしまった後、農作物を得る場合に、農作物の種類毎の移行係数(土壌の放射性物質濃度に対する、収穫農作物の放射性物質濃度)を評価するための値(測定方法)だと考えます。

横浜市民測定所の本田先生の資料に有るとおり、
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/08/2012621-9b70.html
放射能の濃度は、土壌の深さ方向で分布が異なります。
どの深さまで採取するかで、結果は、簡単に2倍程度は変わると思われます。

ですので、blogに記載しましたとおり、放射能密度(Bq/m^2)を正確に得るために、決まった直径で円筒状に深さ方向にえぐり取ることが大切だと考えます。

そうすることで、「これよりも深くは放射性セシウムが浸透していない」と思われる深さまで採取すれば、再現精度の高い、放射能密度(Bq/m^2)を得ることができると思われます。

放射能密度(Bq/m^2)をまず正確に得られれば、後は、浸透深さや深さ方向の放射能濃度を推定することで、Bq/kgの推定や、植物への移行の推定が可能となります。



【広告】長野県内、及び隣接県のお住まいの方は、現場に出向いて放射能測定用の土壌検体をサンプリング致します。ご相談ください。お問い合せ先 info@imeasure.jp もしくは弊社公式Webサイトお問い合せフォームへ


%1)放射能密度
Bq/m^2の単位から、更に、MBq/km^2の単位に変換するには、下記の通りです。
もし、測定結果が、
放射能濃度:10Bq/kg であった場合、

密度は、650Bq/m^2であると想定できます。

MBq/km^2の単位に変換するには、
この数字のまま、単位のみを変更すれば良いです。

つまり、

650Bq/m^2=650MBq/km^2

文部科学省がそのホームページで公開している、各自治体県庁所在地での2011年3月の1ヶ月での降下量は、この単位となっています。

例えば、降下量が、150MBq/km^2であった場合、
150Bq/m^2となり、
2.3Bq/kg相当降下した、と計算できることになります。

日本全国15カ所での2010年時点での、大気圏核実験の名残が、6Bq/kgですので、およそその半分弱、降下したことになります。
大気圏核実験成分は、放射性セシウム137のみです。
一方、東京電力福島第1原子力発電所由来の放射性セシウムは、Cs-134とCs-137が混在します。これらの現時点での比率、並びに、今後5年、10年でどのように減衰するのかを計算する道具があります。「放射能計算機」
google で、 [ CalcCs.exe ]で検索してください。
携帯電話で、本日の放射能比率を表示するWeb版もございます。

Q:規定の検体量が無い場合は放射能測定結果はどうなりますか?

Q:規定の検体量が無い場合は放射能測定結果はどうなりますか?

背景:
高品位Geコース(検出限界1Bq/kg, 1核種あたり、判定3σ)
において、例えば、飲料であれば、1L(リットル)必要となります。
もし、検体の重量が足りない場合、測定結果にどのように影響するのか。
もしくは、シイタケなど、検体が非常に軽く、かつ嵩張る(検体密度が低い)場合、結果にどのように影響するのか。

A:2種類の悪作用があります。

1.体積に過不足があると、測定結果がズレます。

 検体の体積が下記の体積のいずれにも適合しない場合、
 測定結果は、わずかですが、真の値からズレて表示されます。

 測定精度を保証するためには、規定の体積が必要です。
 弊社では、以下の4つの体積に対応しています。
 1000mL (1Lマリネリ)
  750mL (750mLタッパ)
  630mL (V6容器)
  500mL (500mLタッパ)
 ※原則として1Lですが、どうしても足りない場合、上記体積にも対応可能です。

2.重量が少ない場合、検出限界値が上昇します。

 放射能測定結果は、Bq/kgという放射性物質の濃度でご報告します。
 例えば、測定品位:高品位Geコースの仕様は、
 検出限界1Bq/kg, 1核種あたり、判定3σ、ですが、
 これは、検体が、水のように、1Lの容器に、重量1kg有る場合での
 装置の検出能力です。
 ここで例えば、重量が少ない場合を考えてみます。
 半分(500g)であるとした場合、放射能濃度が均一であれば、
 同じ測定時間を計測しても、放射能カウント総数は、半分となります。
 更に、濃度表現単位(Bq/kg)の分母(kg)が半分と
 なるため結果、3Bq/kg相当の検出限界値となります。

 ※充填率(密度)が半分(0.5)の場合、単位体積から出る
  放射線のカウント数は単純に半分となります。
  結果、検体密度が1の時に、検出限界が1Bq/kgであったとすると、
  検出限界は、1/√(0.5) = 1.4Bqとなります。
  更に、重量が半分(0.5kg)ですので、濃度に換算すると、
  2.8 Bq/kg 相当となります。

3.以上、1.2.のことから、多少多めの検体を
1リットルマリネリ容器に、ぎゅうぎゅう詰めにすることが
もっとも検出効率を高め、単位時間あたりの検出限界値を
装置能力限界にまで、ぎりぎりに下げるコツとなります。

2012年7月15日 (日)

中日新聞 朝刊 2012.7.12 に弊社にゲルマニウム半導体検出器導入の記事が掲載されました。

http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120713135342581

中日新聞 朝刊 2012.7.12 に弊社にゲルマニウム半導体検出器導入の記事が掲載されました。

2012年7月13日 (金)

肉牛の放射性物質全頭検査に係る精密検査結果

肉牛の放射性物質全頭検査に係る精密検査結果
http://www.pref.nagano.lg.jp/nousei/tikusan/housyasei/seimitukensa.htm
7月12日 長野県園芸畜産課
○精密検査の結果
精密検査実施日 個体識別番号 品種 Cs-134 Cs-137 飼育地
24年7月12日 1010681296 黒毛和種 11(<3.7) 16(<4.1) 長野市
24年7月11日 1035897016 黒毛和種 15(<3.6) 24(<3.7) 長野市


【その後】(H24.7.27追記)

トレーサビリティー情報を当日見たときには、殆ど情報が掲載されていなかった。(出生と、肉にした場所のみ)、先ほど改めて見たら情報が増えていました。
独立行政法人 家畜改良センター

https://www.id.nlbc.go.jp/top.html
個体識別番号

1035897016
発表時よりも、情報が増えている。
H23.3.11以降は長野県 記載有る場所では、戸隠牧場。

1010681296
こちらも同様。
H23.3.11以降は長野県 記載有る場所では、戸隠牧場。
※トップページ:

https://www.id.nlbc.go.jp/top.html

から検索をかけないとうまく動作しないときがあります。


【その後2】(H24.9.13追記)

記事 2012年9月12日掲載

肉牛から7月検出のセシウム 長野の牧草が原因の可能性

県産肉牛の全頭検査で7月、長野市で飼育されていた2頭の牛の肉から最大で1キログラム当たり39ベクレルの放射性セシウムを検出したことについて、食肉 処理の直前に放牧されていた同市内の公共牧場の牧草が原因だった可能性が高いことが11日、県農政部の調査で分かった。同部は6月に実施した検査で、同じ 公共牧場で採取した牧草から同28ベクレルのセシウムを検出しており、2頭が食べた牧草にセシウムがたまっていたとみている。

2012年7月11日 (水)

測定装置:TechnoAP TS150B(LaBr3シンチ)での土壌計測結果についての補足説明

[測定装置:TechnoAP TS150B(LaBr3シンチ)での土壌計測結果についての補足説明]

1.土壌には、Cs-134やCs-137以外にも土壌由来の放射性物質などが含まれており、誤検出の原因となります。(%1)
弊社で行ったシンチレーション式ガンマ線スペクトロメータ(TS-150B)とゲルマニウム半導体検出器 (TS-150B)の、同一検体による比較実験から、以下のことが言えます。

1)測定装置:TechnoAP TS150B(以下、LaBr3シンチ)でCs-137を検出した場合、検体が土壌の場合であっても、誤検出恐れは無く、Cs-137を検出した事実は、信頼することができる。
<技術的な背景>
 LaBr3は、NaIよりも光子エネルギー分解能が高いため、Cs-137を独立定量できる。
 しかも、その注目光子エネルギー領域(ROI:Resion of Interest )に土壌由来の他の核種が存在しない。(現時点での見解。)

2)土壌や米の場合、LaBr3シンチで定量したCs-134は、通常大きめに出る。これは、Cs-134以外にその注目光エネルギー領域(ROI)に存在する他の核種の影響である。

3)LaBr3シンチでCs-137とCs-134の両方検出した場合は、
 放射性セシウム合算値は、Cs-137の定量x1.7未満であるとみなして良い。
<技術的な背景>
 東京電力福島第一原子力発電所由来の放射性セシウムは、放出された日(2011.3.15)において、所定の比率(Cs-134:Cs-137=1:1)であったと仮定すると、現在の残存放射性セシウムの比率を良く説明できます。
詳細は、放射能計算機:をご利用ください。
Windows PCな方は、こちら→ http://www.kani.com/ycrms/CalcCs/
携帯電話で使えるWeb版もあります。 → http://www.kani.com/ycrms/CalcCsWeb/

4)LaBr3シンチでCs-137を検出した際の検出下限は、
 10Bq/kgを切る領域では、直線性(定量のためのリニアリティ)が悪く、ゲルマニウム半導体検出器の定量値よりも、大きめに出る。

%1) 土壌由来の放射性物質 放射性セシウムと誤検出しやすい核種一覧

605 keVのCs-134として誤検出する核種
Tl-208 ( 583 keV ) / トリウム系列
Bi-214 ( 609 keV ) / ウラン系列

796keVのCs-134 として誤検出する核種
Ac-228 ( 795 keV ) / トリウム系列
Pb-214 ( 786 keV ) / ウラン系列

2012年7月 9日 (月)

30日間のベスト14記事 解析対象期間: 2012年6月9日(土) ~ 2012年7月8日(日)

■30日間のアクセスベスト14記事
解析対象期間: 2012年6月9日(土) ~ 2012年7月8日(日)
リンクを貼っていません。
お手数ですが気になる記事をご覧になるには、
検索サイトにて、
[記事件名丸ごと]で検察するか、
[信州放射能ラボBLOG 記事件名の一部文字列]で検索してください。

(1) 放射線測定器 サーベイメータ 日立アロカメディカル株式会社 TCS-172B TGS-146B
(2) ATOMTEX AT1320
(3) ゲルマニウム半導体検出器の検出限界を測る
(4) ゲルマの落とし穴 シンチの落とし穴
(5) 放射性セシウム 425 Bq/kg の土壌汚染で空間線量率は、0.1μSv/h上昇する。
(6)『ゲルマニウム半導体検出器導入記念式典』を行いました
(7) ゲルマニウムの何がスゴイのか その3
(8) 長野県内の汚染モニター 新聞記事より
(9) 放射性セシウム134と放射性セシウム137の比率
(10) ゲルマニウム半導体検出器導入の記念キャンペーン中です。
(11) 311前の土壌のCs137濃度
(12) 放射線測定器 ベクレルモニター ベルトールドジャパン株式会社 LB200 LB2045
(13) 市民放射能測定所 長野市民測定所
(14) シンチレーション式ガンマ線スペクトロメータの放射性セシウムの定量のしくみ

放射能防御プロジェクト による土壌の放射能測定結果

放射能防御プロジェクト
http://www.radiationdefense.jp/wp-content/uploads/

■首都圏(含む長野県軽井沢町) [2011-8-8]
http://doc.radiationdefense.jp/dojyou1.pdf

■西日本(含む長野県長野市、小布施町) [2011-10-10]
http://www.radiationdefense.jp/wp-content/uploads/2011/10/5f4d34501fca5c65977edba203ebaecb.pdf

■北海道・九州・沖縄 [2011-11-18]
http://www.radiationdefense.jp/wp-content/uploads/2011/10/386236084219d8d43b4f29c44ca537b4.pdf

(一ノ瀬 comment )

・311前の日本全国15カ所でのCs-137放射能濃度の平均値は、6 Bq/kgであった。
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/03/311.html
・放射能防御プロジェクトの調査結果では、殆どの地域で、Cs-137は、NDとなっている。
・注意してデータを見ると、例えば、「西日本No.4:富山県南砺市福光」は、17Bq/kg、Cs-134は、NDである。

・これは、東京電力福島第一原子力発電所由来であれば、Cs-134=0.7xCs-137であると推定されるにも関わらず、17x0.7=12Bq/kgが検出されていないため、1964年にピークとなった大気圏核実験由来と推定される。
( 放射性セシウム134と放射性セシウム137の比率 )

・すなわち、 (1)Cs-134/Cs-137 = 0.7の地域は、東京電力福島第一原子力発電所由来の放射能、(2)Cs-134=ND、Cs-137〜10前後の地域は、1964年にピークとなった大気圏核実験の名残、であると推定される。

・庭などにNDが多いのは庭にまいた土が、核実験の影響を受けていない、より深いところから採取した土を乗せたためなのだろうか(推定)。

以上の視点で、長野県のデータを見てみると、、

■西日本(含む長野県長野市、小布施町) [2011-10-10]
http://www.radiationdefense.jp/wp-content/uploads/2011/10/5f4d34501fca5c65977edba203ebaecb.pdf

採取日 採取場所 セシウム134/セシウム137 [Bq/kg]
9) 2011.8.8 長野県長野市若里 38/46
10) 2011.8.8 長野県長野市若里 79/80
11) 2011.8.8 長野県上高井郡小布施町 47/73

■首都圏(含む長野県軽井沢町) [2011-8-8]
http://doc.radiationdefense.jp/dojyou1.pdf
採取日 採取場所 セシウム134/セシウム137 [Bq/kg]
129) 2011.06.05 長野県北佐久郡軽井沢町 151/225

比率は、
No.9:0.83
No.10:0.99
No.11:0.64
No.129:0.67
であり、いずれもCs-134が検出されており、東京電力福島第一原子力発電所由来であると推定される。

・311後、長野県は、主に、北信(長野市)、東信(上田市、小諸市、佐久市)に放射性セシウムが降下した。中信(松本)、南信部(飯田)には降下していない。

これは、長野県農政部のプレスリリース 平成24年(2012年)1月31日

http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/02/post-9934.html
からも判る。

« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »