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2012年3月

2012年3月26日 (月)

京都大学 河野益近先生による 松葉の放射能測定

http://kohno.at.webry.info/201106/article_9.html

松葉の放射能(長野県)
<<   作成日時 : 2011/06/08 23:15   >>
松葉に含まれる人工放射能(長野県)の測定結果です。
2011/7/27

長野県①(塩尻市)
採取日(2011年5月3日)の放射能/2011年6月8日測定
(I -131) 検出限界値以下(0.51 Bq/kg・生以下)
(Cs-137) 1.8 Bq/kg・生 ± 20.9 %
(Cs-134) 1.0 Bq/kg・生 ± 27.5 %
推定最大値(2011年3月15日)
福島第一原発事故後(()内はチェルノブイリ原発事故後(25年前)の推定最大値)
(I -131) 検出限界からは推定できず( 420 Bq/kg・生)
(Cs-137) 6 Bq/kg・生( 26 Bq/kg・生)
(Cs-134) 3 Bq/kg・生
放射性セシウム(Cs-137 + Cs-134) 9 Bq/kg

長野県⑤(諏訪市)
採取日(2011年6月7日)の放射能/2011年7月20日測定
(I -131) 検出限界値以下(0.33 Bq/kg・生以下)
(Cs-137) 1.7 Bq/kg・生 ± 13.4 %
(Cs-134) 1.6 Bq/kg・生 ± 12.3 %
推定最大値(2011年3月15日)
福島第一原発事故後(()内はチェルノブイリ原発事故後(25年前)の推定最大値)
(I -131) 検出限界からは推定できず( 420 Bq/kg・生)
(Cs-137) 6 Bq/kg・生( 26 Bq/kg・生)
(Cs-134) 5 Bq/kg・生
放射性セシウム(Cs-137 + Cs-134) 11 Bq/kg

ichinose_meo>
長野県の放射能をキーワードに検索したら、たまたま、
松葉の放射能測定で知られる 京都大学 河野益近先生のblogに行き着いた。
「人工放射能の測定結果です。」という表現方法は良いですね。
放射性カリウムについて補足説明する手間が省ける。

2012年3月25日 (日)

飼料(豚、家きん等用)中の放射性セシウムの暫定許容値の改訂について


<< 農林水産省 平成24年3月23日 >> 
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/tikusui/120323.html

飼料(豚、家きん等用)中の放射性セシウムの暫定許容値の改訂について

農林水産省は、豚、家きん、馬及び養殖魚用飼料中の放射性セシウムの暫定許容値を改訂しました。

改訂後の放射性セシウムの暫定許容値

豚用飼料 80 ベクレル/kg
家きん用飼料 160 ベクレル/kg
馬用飼料 100 ベクレル/kg
養殖魚用飼料 40 ベクレル/kg
(製品重量、ただし粗飼料は水分含有量8割ベース)

なお、
現在の暫定許容値は、
豚、家きん、馬用飼料  300 ベクレル/kg、
養殖魚用飼料  100 ベクレル/kg

2012年3月19日 (月)

311前の土壌のCs137濃度

文科省の空間線量マップは見たことがある。 農林水産省が、東日本の土壌の放射性セシウムの濃度を調べた。 しかし、「そもそも、311以前に日本の国土はどの程度、放射性物質に、放射性セシウムに汚染されていたのか。」 きちんとした仕事がWeb上にありました。 こうしたデータを今後も取り続けてもらいたい。

http://agrimesh.dc.affrc.go.jp/soil_db/

主要穀類および農耕地土壌の90 Sr と137 Cs 分析データ
(農業環境技術研究所データベース・画像情報 2009年12月)

http://psv92.niaes3.affrc.go.jp/vgai_agrip/samples

より

[畑作土]

Cs-137 全国平均 6.1 +- 2.6 Bq/kg [2006]

Cs-137 全国平均 6.4 +- 2.2 Bq/kg [2010]

Cs-137 最大値(15カ所中) 10.1 Bq/kg [2010]

Cs-137 記録最大値 65.6 Bq/kg [1964]

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/cs137_japan_all.jpg

[水田作土]
Cs
-137 全国平均 5.9 +- 3.1 Bq/kg [2010]

Cs-137 最大値(15カ所中) 12.9 Bq/kg [2010]

Cs-137 記録最大値 115.9 Bq/kg [1964]

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/cs137_japan_suiden.jpg

採取地点15カ所:


用語:

置換態137Csと全137Cs
全137Csは、土壌に含まれる137Csの全量を分析したものです。

置換態137Cs ;
土壌から1M酢酸アンモニウム溶液により浸出される137Csのこと。
作物が吸収する137Csの量と関連が深いと考えられます。
「置換態」の替わりに「交換態」が用いられることもあります。

-----

(追記:2012.4.4)

http://search.kankyo-hoshano.go.jp/servlet/search.SelectMain?paraSelectKind=1&amp;pageSID=63428445

環境放射線データベース ( @sonntag_F さんより 2012.4.2)

-----

農業環境技術研究所
土壌情報閲覧システム
http://agrimesh.dc.affrc.go.jp/soil_db/

( 放射能測定伊那谷市民ネットワーク http://rm-ina.net/ @beqrelist の Kouji Kinutaさん より 2012.3.7)

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Ile Longue さんよりコメントをもらった。H24.8.21
@ichinoseshu ぜひ、日本の環境の放射線と放射能のデータベースで茶のCs-137とSr-90の311以前の汚染量を見て、現状と比較してください。また、Cs-137とSr-90の比率についても見てください。

2012年3月 1日 (木)

サーベイメータによる放射能の検出限界はいくつか

■ 実験結果の解釈 その1

1万5千ベクレル/kgの焼却灰350gを使って、実験をした。
詳細:1万5千ベクレル/kgの焼却灰にてGM管とシンチを比較する
http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2012/02/1gm-ea30.html

第1の実験目的は、測定所に宅配送付されてくる測定試料の受け入れ基準を決めるためだ。所定の放射能を超えている場合は、箱を開梱せずに受け取り拒否をするための基準値を決めようと思う。

第2の実験目的は、サーベイメータでどのくらいの少ない放射能までを計れるのか。概算を把握するため。

(放射能はベクレルモニタもしくはゲルマニウム半導体検出器で計測することとして、そのスクリーニング(=フルイ分け)のための前準備として。)

まず、ガンマ線タイプ(TCS-172B)。

これは、全国の自治体で空間線量を計測するために使われているモデル。
塩尻市のバックグランド:0.09μSv/h
15KBq/kgの焼却灰:0.37μSv/h
つまり約4倍の空間線量だ。

次に、β線タイプ(TGS-146B)。

これは、長野県松本市の給食センターの受け入れ検査用に導入され、現在では、安曇野市や富士見町の学校給食の受け入れ検査にも導入されているタイプだ。
バックグランド:76.8 ±10.04 CPM
15KBq/kgの焼却灰:571.9±11.9 CPM
つまり、約7.5倍の線量だ。

最初のガンマ線タイプの測定回数は今回、複数回取得していないので、評価は改めて行うとして、β線タイプでいったいどの程度まで検出可能なのかを検証してみたい。

○仮定:バックグランド値の標準偏差の3倍を超えた線量は、有意である。

測定の定石として、まず上記仮定で計算をする。
標準偏差とは、測定対象となる自然界の物理現象や、測定による誤差を含めて測定値の頻度分布(ヒストグラム)をグラフにした時に、ガウス分布(正規分布)という曲線の形状になることを前提にした測定値のバラツキの度合いを示す指標だ。
その標準偏差の±3倍の範囲に、「真の値」が99.7%の確度で含まれる、という統計上の測定結果の判定方法が3σ(さんしぐまと読む)。

文章だとわかりにくいけど、大学入試の時に、偏差値80を超える人をみなさんはあまり知らないだろう。同じく、偏差値30を切る人にあまり会ったことは無いだろう。なぜなら、1000人に3人の割合だからだ。つまり、偏差値 30〜80の中に、大半(99.7%)の人が居る。
というと判りやすいだろうか。


○仮定2:焼却灰の放射能とβ線のサーベイメータの値は比例する。
今回の実験は、一度だけであり、いくつかの検証が必要である。

例えば、
1)TGS146Bの値は、放射能の濃度(1万5千Bq/kg)に比例するのか。
2)TGS146Bの値は、灰の放射能総量(5.6KBq)に比例するのか。
3)測定器を当てた面積のみに限定されかつ、所定の深さに含まれる体積の中の放射能総量に比例するのか。
などである。
今回は、とりあえず1)を前提とする。(■留意)

○計算
・放射能1万5千Bq/kgの焼却灰は、572CPMであった。
・BG(バックグランド)は、76.8CPMであった。
・この差は、焼却灰の放射能1万5千Bq/kgに由来すると仮定する。(■留意)
→ 15,000/(572-76.8)=約30(Bq/kg)/CPM
つまり、30Bq/kg放射能濃度が上がる毎に、TGS146Bのカウントは、1CPM増える計算だ。

次に、今回の測定方法の検出限界値を求める。
バックグランド:76.8 ±10.04 CPM
X Bq/kgの焼却灰:X ± 11.9 CPM
と成ったときに、Xの最小値はいくつから意味があるか。
安全を見るならば、
まず、76.8 + 3 * 10.04 だろう。
となると、約107CPM

焼却灰も10回計測するとして、平均値の−3σが107CPMを超えれば、確実に放射能を検出したと断言しても良いだろう。
となると、結局、76.8 ±10.04 CPMというバックグランドに対して、
6σを足した値。
つまり、+60CPMとなる。

「30Bq/kg放射能濃度が上がる毎に、TGS146Bのカウントは、1CPM増えている」
ので、定量下限(量的に有意な検出限界)は、1800Bq/kgとなる。
もし、BGの平均値と、焼却灰の平均値の山が3σ離れていれば、十分有意差(検出限界)だと見なし、これを検出限界と仮定するならば、900Bq/kgとなる。

○結論:
TGS146Bを用いて、放射能を計測する場合、検出限界は、900Bq/kgと推定される。
また、確実に有意であると断定できる放射能値は、1800Bq/kg以上であると推定される。

注意:
本考察は、実験結果までは事実であるが、そこから演繹(計算)を行う段階でいくつかの仮定を置いた。
上記文章で、(■留意)としたところ。
仮定が間違っていれば結論も間違う点を留意されたい。

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