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« 測定結果:緑茶 | トップページ | 農林水産省 林野庁>> 薪や木炭に付着したセシウムの濃縮 »

2011年12月27日 (火)

実験:緑茶の放射性セシウムは、飲む際にどの程度移行するのか?

■お茶いれ実験

○使用した茶葉の測定値:

Cs合計:297.4±33.4 [Bq/kg]

 137Cs:151.3±21.1
 [Bq/kg]
 134Cs:146.1±25.9

 [Bq/kg]

○お茶淹れ方
1袋づつ3つの急須に合計1000cc

温度:88℃
2分淹れる。



1袋の重さ計算:
 
45袋で190グラム→4.2g/袋

3袋を1000cc
4.2g/袋を、3袋で12.6g

放射性セシウム総量は、

12.6g * 297.4 /1000 = 3.8 Bq
茶を淹れた結果、淹れたお茶の総量を1000ccにしたので、
→ 3.8 Bq/kg

○結果:
10時間測定の結果、不検出でした。

TS150Bにて(%1)、
 定量下限値:1Bq/kg
 判定条件:3σ以上
として、
判定1:不検出の場合、
最小で 0.25±0.25程度と推定されます。
0.25+ 3 * 0.25 = 1.0

ここで、0.25と仮定して、
0.25/3.8 〜 0.07

結論1:移行係数 約7%

判定2:不検出の場合、
最大で 0.7 ±0.1と仮定します。
0.7+ 3 * 0.1 = 1.0
0.7 /3.8 〜 0.2

結論2:移行係数 約20%

○方針:
2番煎じはどうか。
再度上記の実験を繰り返し再現を確認する。
茶葉3袋の定量を行う。(3.8 Bqを定量できるか?)

○補足 2012−2−9
%1)TS150Bにて、定量下限値:1Bq/kg、判定条件:3σ以上
テクノエーピー社製LaBr3結晶シンチレータ式ガンマ線スペクトロメータを組み込んだベクレルモニタ TS150Bの製品仕様書によると、

検出限界は、Cs-137( 662keV)にて

15分測定: 14 [Bq/kg] ,3σ

10時間測定:1.0 [Bq/kg],1.645σ

と表記されています。

弊社におきましても、塩尻市の水道水を用いて長時間計測を実施しました。テクノエーピー社のソフトウェアが逐次表示する「不確かさ」の値を測定時間に対してプロットした際に、片対数プロットは、−0.5の傾きを持つ直線にほぼ乗り、メーカー仕様は満たされていると判断しました。

[この記事の改編履歴]

2012-2-9 ○補足 2012−2−9を追記。

●○ 宣伝 ○●○
信州放射能ラボでは、【 14 [Bq/kg]未満であることを確認する 標準コース、¥7,350-(税込)】 他、食品、飲料、土壌等の放射能測定サービスを提供しています。お気軽にお問い合わせください。

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コメント

もしよろしければ教えてください。
今回の実験で一ノ瀬さんが使われた緑茶は、どんなお茶ですか?

私も、2011年5月に関東地方の新茶でセシウムが検出された際に、都道府県が発表した数値をもとに計算してみたのですが(上記URLです)、数値の整合は取れなかったものの、雰囲気的にはかなりの量のセシウムが飲用茶に移行しているという傾向でした。

ひょっとして一ノ瀬さんが実験されたお茶が、新茶では無い場合、お茶の保管状態によって移行量がかわるのかな? といった疑問を持ったものです。

青木さん 静岡県産のH23新茶で、粉茶。

粉茶でしたか。お忙しいなかありがとうございます。

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