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2011年12月31日 (土)

放射能の定量に何故時間がかかるのか。

以前の発言で書いたように、放射能測定値の右にある±、つまり「不確かさ」は、物理的現象である。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/isotope/2011/12/post-0904.html

ガンマ線をNaI(Tl)や、LaBr3のシンチレータ結晶が捕まえて、ぴかっと光るその1回をカウント(count)と呼ぶときに、
あるとき、1kgの試料を 1秒間測定して、100 count だったとする。

その測定を複数回繰り返すと、
90だったり、

100だったり、

110だったり、という風に観察されることになる。
結果、 100±10 count/kgとなる。

(センサの係数をここでは、1.0と仮定する。)

すると、

結果、 100±10 Bq/kgとなる。

割合で表記すれば、100Bq/kg±10%だ。

この試料について、更に、100倍の100秒間、測定したとする。

すると、

100秒間で、10,000countとなる。

(核種の半減期は今回の仮想実験では無視できるほど長いとする)

ここでは、不確かさは、100となる。
つまり、
10100だったり、

10000だったり、

9900だったり、といった風に測定される。

結果、 10000±100 count /kgとなる。
割合で表記すれば、10000 count/kg±1%だ。

Bq表記では、100±1.0  Bq/kgだ。

割合で表記すれば、100 Bq/k ±1%だ。

-----
これを理解していれば、放射性セシウムの多い食材を撥ねるための方法がわかる。

松本市内で購入した静岡産H23茶

15分測定 137Cs 85.3±24.5 Bq/kg
これは、3分測定の段階で下記。
3分測定 137Cs 150±47.7 Bq/kg

σの3倍を判定基準にするという方針にすれば、
3分測定の時点で、「137Cs が含まれている」と判定して良い。

また、福島原発由来の放射性セシウムは、

137Cs : 134Cs =1:1といわれている。

ユリウス暦を使って、簡単に今時点での減衰が計算できる。

現時点で、137Csの定量の約0.8倍が134Csとなる。よって、

137Csの定量の1.8倍の放射性セシウムが在ると判断してよい。

※特に、LaBr3を使った、モデル TS150Bは、エネルギー分解能がNaI(Tl)よりも高いため、137Csのみを単独に定量しているため、信頼性が高い。

■修正履歴:
2012-1-2 誤記削除。

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