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2011年9月28日 (水)

土や肥料の測定 野尻さんのblogより

ベクレルモニター ベルトールドジャパン株式会社 LB2045 を使って土壌検査を行った具体事例のblog記事がありましたのでご紹介します。

http://nojirimiho.exblog.jp/14645954/

 

セシウム134、セシウム137の代表的なスペクトル例:
( 605keV 662keV 796keV:Cs-134(605keV, 796keV) Cs-137(662keV))

肥料の中にリン鉱石を原料としているものがあります。このリン鉱石のなかには天然のウラン系列の放射性物質を微量に含んでいるものがあります。植物のなかに移行しませんから、生産上の問題はないのですが、土を測定の際にこの放射性物質の存在がやっかいなものになります。
また
Kのおおい肥料ではK40 も含まれます。これもセシウムを同定する上でじゃまになります。

上の写真はかつてフォロワーの方から線量が高めなので、と送っていただいた化成肥料のスペクトルです。低いほう(左側)ににぎやかにピークが乱立していてま るで新宿副都心のようです。
原子炉由来の Cs の3つのピークは見えていないのでセシウムでないことがわかりますLB2045 ではこの肥料に 400Bq/kg のセシウムが入っていると判定してしまいました


550 keV ~800 keV 程度のセシウム領域にでているのは Bi(ビスマス) 214 の(609keV)山です。また高いエネルギー側のピークや構造はK40 のγ線(
1461keV)やその散乱で叩き出される電子のエネルギー分布です。(K40 コンプトン端がみえています。) Pb(鉛) 214 のラインスペクトル 295keV (18% )352keV(34%) も検出されています。

これと似たエネルギーをもつものに I(ヨウ素) 131 284keV , 365keV のラインがあります。しかしヨウ素であれば365keV が 80%, 284keV はわずかに6.1 %と、2つの山の高さに大きな差が出るはずですから、この写真に出ている山はヨウ素ではないと判定できます。
Pb214 がごく微量の場合に片方がたまたまみえなかったりすると, このようなNaI の測定器ではではヨウ素と誤認してしまう場合があります。
(例  http://www.city.kawasaki.jp/80/80syomu/home/urgency/houshanousui_20110517.html  ) またそのさらに下には
Pb-212238keVPb-214242keV が重なっています。

化成肥料が過去に施肥されたことのない畑というのはあまりないのではないかと思います。畑の土をはかるとこのようににぎやかな検出線をだしてしまったり、ほかよりわずかに線量が高かったりすることがあるかもしれません。スペクトルを表示すればセシウムでないことはすぐに分かりますが、スペクトルを表示しない場合や、
LB 200 のようにそもそもスペクトルを出す機能がない測定器では誤認の原因になりかねません
できれば LB2045 を使い、後で確認するためにも、 上の絵のようなスペクトル画像を保存しておくことをおすすめしたいとおもいます。

■関連発言: 放射線測定器 ベクレルモニター ベルトールドジャパン株式会社 LB200 LB2045

野尻さんの献身的な解説に感謝します。

 

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