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2022年3月

2022年3月30日 (水)

マルチモードイメージスキャナ[MMS-6500]を発売


Mms6500

 アイメジャー株式会社は、 1台で最大5通りの画像モードを一括でスキャン可能なマルチモードイメージスキャナ[MMS-6500]を発売します。 裁判にて証拠資料となる鑑定では、 既に消えて読めなくなった文字の判読が重要となるケースがあります。 書いた文字が可視化される仕組みや時間経過とともにコントラストが失われる原因は、 使用されたメディアにより様々なため、 再び「見える化」する手法も様々です。

 マルチモードイメージスキャナ[MMS-6500]は、 これ1台で、 通常のフルカラーイメージスキャナの機能(反射モード/透過モード)に加えて、 紫外線蛍光画像、 赤外線反射画像、 赤外線透過画像の最大5種類のモードの画像をボタン1つで全てのモードの画像を取得できます。 そのため、 どの画像モードを使えば可視化できるのか、 予め不明な場合であっても、 これ1台有れば対応できるオールマイティな1台です。

 また、 主にこのスキャナを使った「消えた文字が見える化スキャニングサービス」も併せて展開中です。

URL https://www.imeasure.co.jp/product/mms.html 


販売開始日:2022331日。

[新製品] マルチモードイメージスキャナ MMS-6500 特徴

 1.フルカラー、 赤外線、 紫外線蛍光モードをこれ1台で 

 複数の画像モードでの取り込みを1台のスキャナで行うことができます。 画像モードは、 (1)フルカラー反射モード、 (2)フルカラー透過モード、 (3)赤外線反射モード、 (4)赤外線透過モード、 (5)紫外線蛍光モードから選択可能です。 (各モデルによる)

 

2.複数モードを一括スキャン 

 一括スキャンモードを搭載し、 被写体を動かすことなくボタン1つで全てのモードの画像を取得できます。 

 

3.焦点位置の設定ができます 

 0.1mm 単位で、 +6.0mm の範囲の焦点位置の設定ができます。 また焦点ブラケットスキャンを搭載し、 自動的に焦点位置を変えながら、 複数の画像ファイルを一括で生成することができます。 解像度が高くなるほど、 被写界深度(一度にピントの合う物体の遠近距離範囲)は狭くなります。 そこで、 制御ソフト側の画面にて、 0.1mm単位で任意の高さにピントを設定できる機構は重要となります。 

 

4.スキャナ駆動ソフトウェア標準装備 

 イメージスキャナ駆動ソフトiMeasureScan Pro Version 4 が標準添付されます。 Densitometor(濃度計) モードを搭載し、 蛍光インキの蛍光強度に比例した輝度値を高解像度の画像として得ることができます。 

 

516bit A/D変換を搭載し65536階調で試料の明暗を可視化 

 一般的なカメラ撮影画像では、 得られた画像のコントラストを強調していくと、 照明装置の照明ムラが先にコントラスト強調されてしまうため、 被写体自体に起因する濃度差等を可視化することは困難です。 一方、 イメージスキャナは、 「シェーディング補正」機構をが標準装備しており、 被写体の持つ反射率、 透過率、 蛍光強度の僅かな差を可視化することが可能です。 そのため、 色ムラ・反射ムラ・透過ムラ・キズ・スジ・蛍光インキ濃度ムラの可視化に留まらず、 定量的測定器としても利用可能です。 

 また、 消えた文字の可視化においては、 微かに現れた画像濃淡(コントラスト)を画像処理により強調する際に、 光源の照明ムラが予め除去されていることで、 画像の持つ豊かな65536階調を活かし、 注目濃度域に限定してコントラストを強調することが可能となります。 その結果、 可視化を実現します。 

 

6.有効取り込み寸法は反射/透過モードで共通、 プレビュー画像を共用可能  

 市販のイメージスキャナ(DS-G20000)では、 反射モードと透過モードは取込範囲が17mmほど異なるためプレビュー画面を共用できませんでした。 MMS-6500は反射モードと透過モードで取込範囲設定を共用可能です。 そのため全てのモードの画像を一括スキャンで得ることが可能です。 また、 画像解析ソフト(フォトショップなど)を使い、 画像間で比較演算することで、 肉眼では認識出来なかった微かな被写体の差違を可視化します。 

 

<用途> 

1)不可視インク、 蛍光インク、 可視インクの印字検査。 品質管理。 

2)偽造文書、 贋作の真偽解析。 

3)考古学研究における古文書の可視化。 

4)感熱紙やノーカーボン複写紙など退色した証拠文書の可視化。 

 

<消えた文字が見える化スキャニングサービス> 

https://www.imeasure.co.jp/service/visualization.html 

 

<掲載記事> 

一ノ瀬修一: 『紫外線蛍光イメージスキャナーの活用事例』, 出典:OplusE 202212月号, Vol. 44, No. 1, pp.33-36, アドコム・メディア(2022

https://www.imeasure.co.jp/pdf/OplusE_202201-02.pdf 

紫外線蛍光モードの応用事例について解説記事を書きました。 

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製品ニュースリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000025232.html

 

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2022年3月23日 (水)

2021デジタルアーカイブ産業賞 技術賞の授賞式で頂いたアイメジャーに対する講評が公開されました。

デジタルアーカイブ推進コンソーシアム(DAPCON)主催の

2021デジタルアーカイブ産業賞 技術賞をアイメジャー株式会社は受賞しました。

技術賞:「デジタルアーカイブに特化した高精度スキャナ機器開発と公開活用」アイメジャー株式会社

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授賞式において、頂いた講評です。

受賞者発表会講評:高野明彦先生

 このオルソ・スキャナは、テレセントリックレンズを使って正射投影画像を記録できる画期的な装置で、被写体との距離が異なっても大きさが変化せず、寸法精度の高いスキャンを実現します。その結果、分割してスキャンした画像を正確に繋げることが可能となり、高精細で歪みの小さい大型のスキャン画像がえられます。まるでどこでもルーペで拡大できるような画像です。これを使って非常に大きな作品、例えば 1000×2400 mmの絵を800dpiで正確にスキャンした実績もあるそうです。

 これは間違いなく未来の記録のひとつの標準になっていくようなものだろうと思います。アイメジャーはちょっと未来からやってきた会社という感じで、いつも将来はこういうことが普通になるんですよというのをちょっとずつ見せてもらっていると感じます。僕たちは技術的なブレークスルーに感謝しながら、ぜひ1つでも2つでも、こういう技術の適用事例を増やしていければと思います。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsda/6/1/6_61/_article/-char/ja/

 

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