ES-10000G

技術資料 ES-10000Gをしゃぶりつくそう。

2015年10月 6日 (火)

技術資料 イメージスキャナの倍率精度と温度依存性

技術資料 イメージスキャナの倍率精度と温度依存性

1.目的 イメージスキャナの倍率精度評価にあたり、倍率の温度依存性を調べる。 

2.実験方法

イメージスキャナ: ES-10000G (s/n: FVR0000909)
透過原稿ユニット:TPU(s/n: 013364)
スキャン条件: 透過/8bitGray/1200dpi
TestChart: 231 x 250 mm 四方に○印マークをガラス面にクロム蒸着したチャート。
4箇所のマークをそれぞれ、A1,A2,B1,B2と呼ぶ。
座標は、それぞれ(0.0),(231,0),(0,250),(231,250)[mm]である。
温度: 水準 10°C/20°C/30°C


http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/scanner_mag_temp_depend.png

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2011年3月 1日 (火)

実験報告 12億画素をスキャンする

今回の実験目的は、果たして、ES-10000Gのフルスペックでスキャンしたらどうなるのか?です。

ES-10000Gの有効取込範囲、基本光学解像度、イメージタイプは下記の通りです。

有効取込範囲:12.2 x 17.2 inch(=310x437mm)
基本光学解像度:2400 pixel per inch (=11μm)
イメージタイプ:最大 48bit Color ( = 16bit x GRB)

画素数は、
W : 12.2 * 2400 = 29,280 pixel
H : 17.2 * 2400 = 42,200 pixel
で、12億画素となります。
1.2G pixel
16bitは2Byte、RGBで3倍、よって1画素あたり6Byteとなるので、
ファイルサイズは、pixel数*6Byteとなり、7.2GBとなります。

Photoshop以外の16bitファイルをサポートする標準書式は、TIFFファイルがありますが、TIFFの書式は、4GBまでサポートしています。
イメージタイプを24bit Colorとすれば、3.6GBとなりTIFF保存可能となります。

○結果1:
標準添付のソフトウェア『EPSON Scan』ではスキャンできませんでした。
下記メッセージが表示されてスキャニングを開始できません。
『画像サイズが大きすぎます。幅21000,高さ30000ピクセル以内になるように、解像度を下げるか、取り込み領域を小さくしてください。』

このメッセージは、48bit Color, 24bit Color, 16bit Gray, 8bit Gray全て共通でした。
つまり、標準添付のソフトウェア『EPSON Scan』からは、6.3億画素以上はスキャンできないということのようです。

○結果2:
Phtoshopプラグインから、EPSON Scanを呼び出してスキャンすると、スキャニングが【なんと!】完了しました。ただし、下記のメッセージが表示されます。
『クリップボード上のデータを読み込めません。予期せずにファイルの末尾に達しました。』
更に、ファイル保存しようとすると、下記のメッセージが表示されます。
『このドキュメントはTIFFファイルを保存する場合の4.00G 制限を超える可能性があります。
詳しくは、ヘルプトピック"画像の保存と書き出し"を参照してください。
続行しますか?』
ここで、「ビッグドキュメント形式」にすると保存できました。

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2011年1月28日 (金)

EPSON SCAN 3.49J

ES-10000G用の最新TWAINドライバ EPSON SCAN 3.49J を触っていたら、新しい機能に気づきました!

(気づくの遅! 2009.12.9リリース)

プロフェッショナルモードにて、
環境設定>プレビュー dialogにて
□ プレビューウィンドウの横長表示
というチェックボックスが出来ています。

このチェックを外すと、プレビュー画面が縦長に成ります。

何が良いかというと、
A3スキャナはユーザーの操作感を重視して(ということなんだろうと推測するが)、横長表示に成っています。でも、実は、スキャナから送られる画像は、縦長でしか送付できないために、わざわざPCが縦長画像を受け取った後に、90度回転しているのです。しかも、この回転を今までのバージョンは解除出来なかった。

このため、巨大ファイルに成るほど、スキャナ側はとっくにデータを送付し終わって休憩しているのに(つまり、READYランプの緑は点灯したままになっている。)PC側が一生懸命画像を90度回転しているために、開放されない、スキャンが終了しない、という仕様でした。

漸く、無駄な待ち時間から開放されます。

いいいぞ。EPSON!

あとは、透過原稿の時の、フィルムフォルダを使わない人(8x10などベタ置きの人)にとって不便な、焦点位置+2.5mmデフォルトを解除するチェックボックスを付けてもらいたいです!

2011年1月27日 (木)

nanoデジタイザー

マイクロデジタイザー から ナノデジタイザー へ。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/imagej-tips-set.html

「ガラス板にクロム蒸着にてΦ2mmの白抜き円を描き、その位置を計測する。」
作業ですが、更に計測方法を改良して、
サブピクセル(500nm)まで計測する方法を確立しました。

従来の方法では、1pixel
つまり、
1200ppiにて、20μm
2400ppiにて、10μm
が限界でした。

今回の計測手法の改良により、繰り返し再現は、
2400ppiにて、0.05pixel
つまり、
2400ppiにて、0.5μm(=500nm)
1200ppiにて、1.0μm
の精度が出そうです。

この計測方法で改めて、
寸法精度の改良を加えたES-10000Gの
(1)直交精度
(2)寸法精度
(3)倍率精度の温度依存性

(4)以上の繰り返し再現性や繰り返しスキャン時の寿命変動

などを計測する予定です。

改良を加えたES-10000Gは、
310x437mmの領域を画像計測するデジタイザーとして使えると思います。
もちろん、フィルム(透過モード)も対応可能です。

この計測手法の改良により、

[1]クロム蒸着の円中心をミツトヨの三次元計測器で計測し、

[2]ES-10000Gでスキャンした画像から、同じく円中心を計測し、

比較検証をすることができます。

ちなみに、ミツトヨの三次元計測器での非接触での光学的な繰り返し位置再現は、数μm(2〜3μmのバラツキ)です。

これに対して、ES-10000Gを用いた光学的な手法は、計測手段のみでの、繰り返し再現は、0.5μm以下と更に高精度となりそうです。

計測手法は、充分な精度が出るようになりましたので、

ES-10000Gのハードウェア的な寸法性能の向上を更に進めます。

nanoデジタイザー にご期待ください。

2011年1月 4日 (火)

GELSCANの検出限界ODは4.0以上

GELSCANは、可視ゲルをスキャンすることが可能です。
フィルムスキャナと比較できるように、OD値を計測してみました。

■方法:
15段のステップタブレット(透過用)を2枚重ねして(%1)
OD:0.08〜5.75 までのステップ15段を用意。
GELSCANでスキャン。
スキャナ駆動ソフトウェア:iMeasureScan
ImageJで画像処理(%2)して、どの段まで見分けることができているかを調べる。

■結果:
シングルスキャンでは、OD:3.28
マルチスキャンでは、OD:4.06

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/gelscan_steptablet.png

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2010年11月 3日 (水)

2つのベクトルの内積で角度を計測する

以前、予め高精度に計測したテストチャートをスキャンし、画像から、イメージスキャナの直角精度を計測しました。

ES-10000Gの直角精度 (2010年8月28日)

この方法を使うと、直交精度の高いイメージスキャナさえ手に入れば、これを使って、スキャンされた画像から、3点が作る三角形の角度を計測できます。

Phtoshopの角度測定や、ImageJの角度測定の表示精度は、0.01度ですので、更に高い計測精度が必要な時にこの方法を使います。

■ベクトルの内積で内角を計算する
A --------- B
|
|
|
C

上記のように、A,B,Cの3つの点の中心画素位置を計測し、
Set Scale..参照)
得られたpixel値を下記の通りとします。
A:(xa,ya)
B:(xb,yb)
C:(xc,yc)

C-A-Bの作る角度は下記で計算します。

内積:(xb-xa)*(xc-xa)+(yb-ya)*(yc-ya)
一方、内積= |B-A|*|C-A|cosθ
|B-A|:点Aから点Bに向かう線分の長さ。
|C-A|:点Aから点Cに向かう線分の長さ。
なので、
|B-A|=sqrt((xb-xa)^2 + (yb-ya)^2)
|C-A|=sqrt((xc-xa)^2 + (yc-ya)^2)
sqrtは平方根。

cosθ= ((xb-xa)*(xc-xa)+(yb-ya)*(yc-ya))/(|B-A|*|C-A|)
excelでは、cosの逆関数 =ACOS()
で得られる角度結果は、ラジアンですので、
更に、*180/PI() を掛けて、degreeに変換します。
radianとdegreeは、
π radian = 180 degree
の関係があるためです。

2010年9月21日 (火)

イメージスキャナの解像度を測定する

ES-10000GのMTFを計測しました。
s/n:FVR0003828

設定解像度:2400ppi

24bitカラー

Gamma:1.0

iMeasureScan 1.33J使用

測定方法:ナイフエッジで光学解像度 MTF を測る 参照。

Fig.1 : 主走査方向のMTF
http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/es10000g_m.png

Fig.2 副走査方向のMTF
http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/es10000g_s.png

■20cycle/mmでのデフォーカス
Fig.3 20cycle/mmでのデフォーカス 主走査方向
http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/es10000g_mtf_20cymm_m.png

Fig.4 20cycle/mmでのデフォーカス 副走査方向
http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/es10000g_mtf_20cymm_s.png

■補足:

Fig.3,Fig.4の横軸は、ES-10000Gの焦点設定値です。

+1.0mmとは、ES-10000Gのレンズセンサユニットが、ガラス面よりも+1mm上に浮き上がった状態でスキャンしていることになります。

同様に、-1mmとは、下に1mm潜った状態でスキャンしていることになります。

Fig.4の副走査方向のデフォーカスのグラフから、Green<Blue<Redの順に焦点位置がシフトしており、Greenにピントを合わせると、Redは、それよりもさらに1.5mm「上に」浮いた場所に最適焦点位置があることになります。(%1)

一般的な画像は、主走査方向と副走査方向の複合的な解像度になるので、副走査方向だけの解像度では判断できませんが、いわゆる物体側での色収差を見ていることになります。

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2010年9月18日 (土)

ナイフエッジで光学解像度 MTF を測る

リコーのデジカメのサイトとかを見ていると、レンズに自信があるのか、よくこんなグラフを見ます。

「MTF曲線」です。

このグラフでは、横軸は、センサの幅方向に相当し、14.2mmの2倍の28.4mmのセンサの中心から周辺までのレンズ特性を意味しています。

赤と青は、撮影パターン(テストチャート)の細かさを意味し、

光軸中心(横軸0mm)にて、

15本/mm チャートにて、 MTF(縦軸)は、85%

45本/mm チャートにて、 MTFは、65%という意味です。(%3)

この解像度(MTF)の測定をいとも簡単に行う方法が有り、しかもフリーウェアで入手できると知人からさきほど教えてもらい嵌りました。

SFRedge_v6.exe 、Peter D. Burns さんの作品です。

http://www.i3a.org/resources/
ISO 12233 Slant Edge Analysis Tool (latest format)
※Non-Members でもFree です。

※上記URLは、リンク切れしていましたので検索して該当(と想われる)ページを見つけました。(2017-2-27)

http://losburns.com/imaging/software/SFRedge/index.htm

SFR-edge
ゥ Copyright 2008-2010 Peter D. Burns, all rights reserved

・Windowのみ。

・SRFedge_v6(2008b).zipがプログラム本体。

・Matlab用に書かれたプログラムをWindowsプログラムとして配布しているようです。
・あらかじめMCRInstaller.zipをダウンロード(%1)、インストールして、Matlabのランタイム(%2)を入れてからSFRedge_v6.exeを実行します。
・SRFedge_v6(2008b).zipには、サンプル画像も2つ入っているので、取説無しでも使い方は大体分かりました。

■ES-10000Gをテスト その1

さっそく、イメージスキャナのテストをやってみました。

ES-10000Gでスキャンしておいた画像をやってみました。

■検査画像

1200ppi

グレースケール

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/es10kg_knife_1200.png

ナイフエッジを右下に2度ほど傾けてあります。

水平のままではうまく処理できませんでした。

■計測結果:

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/mtf_es10000g_1200ppi.png

Half-samplingと書いてある空間周波数は、1Cycle分(=2画素分)の解像度である、600ppiのことです。

25.4mm/600ppi = 0.0423 mm の逆数、

23.62 cy/mm

です。

例えば、プラテンガラスの上に、ナイフエッジを載せてスキャン。

焦点位置を0.1mm変えてスキャン。

上記グラフを全ての画像で作成し、もっとも大きなMTF値を得た焦点位置が、最適焦点位置となります。

結構、使えそうなツールです。

市販で入手できるES-10000GのRGB画像を一通り計測したらまた報告します。

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2010年9月17日 (金)

ES-10000G記事 まとめ

EPSONのA3版のフラッグシップモデル、ES-10000Gの技術資料記事が増えてきたので、カテゴリーを新設しました。
カテゴリー ES-10000G

現在、以下のようなコンテンツがあります。

今後も充実します。ES-10000Gを現在お使いの方、ご注目ください。

■光学解像度
ガラス乾板のアーカイブ

■直角精度

ES-10000Gの直角精度

■寸法精度

ES-10000G寸法精度の温度依存性

■階調再現性

スキャナは濃度計になるか? その3

■商品 OMATA Q31 (OMATA-SCANNER)の紹介

「印刷界」2010年8月号(681号),pp52-54

■Tips

キャリッジロックしないで運ぶと大変なことに!

2010年8月28日 (土)

ES-10000Gの直角精度

ES-10000Gの直角精度を計測しました。
方法は下記の通りです。

1.テストチャートを作成。
2.テストチャートを3次元測定機で予め測定。
3.テストチャートをスキャナにセットしてスキャン。
4.Image Jを使って、テストチャートの
スキャン画像の角度を測定。

まず、テストチャートですが、温度や湿度で伸縮しないようにするために、ガラス基板の上にクロム(Cr)蒸着して作成しました。いわゆる「フォトエッチング」です。光学的に位置計測をできるように4mm角の中をΦ2mmの円抜きのCr(クロム)マークを作ります。
250mm四角形のコーナーにこのマークを配置します。

3次元測定機は、ミツトヨの測定器でレンズ+カメラを使って非接触で測定します。繰り返し再現精度は、1〜2μmです。

■チャートの直角精度
四角形の直角の誤差は、最大で 0.0003 度でした。

今回の実験目的の観点からは、必要充分なチャート精度です。
ちなみに、この精度は、どの程度かといいますと、、
例えば、250mmを1200ppiでスキャンした場合、
1pixel分の角度は、rad(ラジアン)にて、
= (25.4/1200)/250 = 0.085 mrad(ミリラジアン, %4)
角度に換算して、degree = (180/π) * rad = 0.0048 度。
よって、250mm の長さで、
1200ppiの1pixel分の回転が 0.0048度となります。

(フォトショップの回転角度の設定分解能は、0.01度です。画像は中央で回転しますので、A4の原稿を1200dpiでスキャンして1pixel回転分の精度を想定しているということになります。1200dpiでスキャンした会社ロゴなどのラインアート編集を考えるとリーズナブルな精度なのでしょうね。)

■ImageJによる角度測定
ImageJのツールで、3カ所指定により2直線の交わる角度を計測する機能があります。ただし、表示精度が、0.01度までなので、次の方法で行いました。
Φ2mmの白抜き穴のマークに、ImageJの領域指定用の円を置き、その中心座標位置を画素数単位で読む
(%3)。→ (x,y pixel)四角形の4角全ての中心座標を読みます。最後に、ベクトルの内積で内角を計算します。

■結果:
手元にあった、EPSON ES-10000G 3台の直交性を計測した結果、
一番ずれていた固体で、 90.19 度。
もっとも直角の出ていた固体で、 90.08 度。
でした。(%2)








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