スキャナのしくみ

2018年10月 1日 (月)

2016年から 記事 「シェーディング補正とは」 が1位になった

月の区切りなので、ちょっと調べてみて興味深い現象があったので報告します。
BLOG画面の右下に、「人気記事ランキング」が10位まで出ています。
以前は、1位は入れ替わっていたのですが、このところ(数年)安定してダントツ1位なのが、次の記事です。

シェーディング補正とは: イメージスキャナ開発室
http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-2818.html

 

そこで、過去にたどれる範囲で、変遷を探ってみました。
凡例)期間:[閲覧記事の順位] ページビュー数(閲覧回数)
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2017.10.1-2018.9.30 :[1] 2086PV
2016.10.1-2017.9.30 :[1] 2754PV
2015.10.1-2016.9.30 :[1] 2236PV
2014.10.1-2015.9.30 :[5] 1324PV
2013.10.1-2014.9.30 :[4] 1783PV
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何故、2015年後半から2016年にかけて突如この記事がトップに躍り出たのか。そして3年間続いて1位なのか。

なるほどねぇ。判っちゃいました。
答え知りたい方はメールください。(^^)

2011年8月10日 (水)

よく見る人間の肉眼の断面図は水平断面ですぜ

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/eye_fig_w360.jpg

page-24, 図2-1 人間の目
この断面図はウソだ。
重力方向が図上下方向だと樹木で言っている。
しかし、肉眼の断面図は、盲点を含めば水平断面だ。

(地上で普通に立っている人の肉眼の水平断面。)

せっかくイイ本なのに、生理学的知識の点で惜しいナァ。

CCD/CMOSイメージ・センサの基礎と応用
米本 和也 著
A5判 272ページ
定価2,730円(税込)
JAN9784789836265
2003.8.10発行

http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/36/36261.htm

cc.cqpub.co.jp/lib/system/document_download/1029/1/

2011年8月 6日 (土)

CCDセンサが画像を取り込むしくみ FAQ編

CCDセンサが画像を取り込むしくみ

初心者からの素朴な質問6問に回答した事例をアップします。
(evernote EVERNOTE 整備していたら、いろいろ過去のlogが出てきた。)

まず、下記東芝CCD解説をざっと目を通してください。
http://www.semicon.toshiba.co.jp/product/sensor/document/databook/ccd_databook.html

質問項目:

> 1、ランプで照射された原稿の文字をどのようにしてフォトダイオードが識別するのか?
> 2、レンズの役割
> 3、フォトダイオードは文字の違いによってどのような光の種類をどのような電荷に変えるのか。
> 4、A/D変換とは何か。
> 5、画素数ってのはフォトダイオードの数のこと?
> 6、TGは何をリセットするの?

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2011年4月13日 (水)

ラインスキャンカメラを自作する

ライン・スキャン・カメラの製作 [2011. 2. 4]

http://elm-chan.org/works/lcam/report_j.html

記事発見。自作しちゃうのがすごい。

電車を撮った写真_Y0008 電車を撮った写真_I0007 が見応えあります。

26650x1024pixelですよ。2700万画素。

東芝のセンサ TCD-132D (□14μmで1024pixelのモノクロセンサ)使用。

東芝は、老舗ですからね。性能いいし使いやすい。ドキュメント類も充実している。

2011年2月12日 (土)

シェーディング補正とは

○シェーディング補正とは

イメージスキャナに搭載されている補正機能の名称です。

具体的には、

(1) 光源の光量、
(2) レンズの透過率、折り返しミラーの反射率、
(3) リニア(ライン)イメージセンサの感度、
ならびに、
(4) 光源の光量ムラ、
(5) レンズの周辺減光、
(6) リニア(ライン)イメージセンサの画素毎の感度ムラ
の6つの変動要因を個体毎、1スキャン毎に補正する仕組みです。

目的は、スキャン値の絶対反射率(もしくは絶対透過率)再現性と、繰り返し再現性です。
このシェーディング補正機能のおかげで、どのスキャナでスキャンしても【個体差】、購入時にスキャンしても長期間使用後にスキャンしても【寿命変動】、寒い朝にスキャンしても暑い夏にスキャンしても【環境温度変動】、有効取込範囲(A3等)のどこに原稿を置いてスキャンしても【有効取込範囲の場所による変動】、同じ結果が得られる仕組みになっています。
この点がデジタルカメラ等で接写する画像との大きな違いとなります。

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2010年9月 8日 (水)

カラースキャナ創世紀の素描

アナログ博物館

カラースキャナ創世紀の素描
印刷発明物語 (著者:馬渡 力)抜粋

カラースキャナのルーツ

失敗に終った優先発明

栄冠はタイム社の上に

出展:

www.jagat.or.jp

社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)

2010年8月17日 (火)

「印刷界」2010年8月号(681号),pp52-54

「印刷界」2010年8月号(681号),pp52-54
高精度のデスクリーニングを実現

株式会社プランと弊社が共同開発した新しいスキャナ、モデル:OMATA Q31 の紹介記事が掲載されています。購読されている方はぜひご覧下さい。先のブックフェアで発表したモデルです。

記事中にある、「シェーディング補正をマニュアル化」とは、下記のようなカスタマイズのことを指します。

○シェーディング補正とは

まず、シェーディング補正のおさらいから、
(1) 光源の光量、
(2) レンズの透過率、ミラーの反射率
(3) リニア(ライン)イメージセンサの画素毎の感度、
ならびに、
(4) 光源の光量ムラ、
(5) レンズの周辺減光、
(6) リニア(ライン)イメージセンサの画素毎のリニアリティ(直線性)
の6つの変動要因を個体毎、1スキャン毎に補正する仕組みです。
目的は、スキャン値の、絶対反射率(もしくは透過率)再現性と、繰り返し再現性です。

つまり、このシェーディング補正機能のおかげで、どのスキャナでスキャンしても、購入時にスキャンしても、長期間使用後にスキャンしても、寒い朝にスキャンしても、暑い夏にスキャンしても、A3プラスのどこに原稿を置いてスキャンしても、同じ結果が得られる仕組みになっています。この点がデジカメで接写する画像との大きな違いとなります。

反射原稿の場合は、有効スキャン寸法310x437mmのプラテンガラスの左側に反射率100%の白基準板が、スキャナ内部に向けて設置してあり、これを使って基準反射率の校正(キャリブレーション)を行います。
しかし、透過フィルムをスキャニングする場合は、EPSONのES-10000Gの場合、プラテンガラスの向かって左側17mm幅(奥行き309mm)を透過率100%の基準としてサンプリングします。ここが「透過原稿用白基準領域」となります。このため、この領域にモノを載せたままスキャンするとキャリブレーション時に、実行エラーとなります。基準がサンプリングできずに正常な画像を得ることができません。

そのため、従来、例えば、A2サイズ(A4、4コマを焼き込んであるトンボ入り)のフィルムを4回に分けてスキャンする場合を考えます。すると、どうしても取りたい画像の外側のフィルムが、この「透過原稿用白基準領域」にかかってしまいます。そこで従来は、貴重なフィルムを切断していたそうです。

○シェーディング補正をマニュアル化とは

弊社にてイメージスキャナ搭載の組み込みプログラムをカスタマイズしました。具体的には、スキャニング前のシェーディング補正(キャリブレーション)実行機能を除去しました。その結果、透過原稿ユニットの取付部(フタを空けて奥)以外の3方向(手前、左、右)は全てフリーとなり、原理的には、航空写真のような、幅618mm( 2 * 309mm) までの無限長のロールフィルムもスキャンできることになります。

ただし、電源投入時以外は、シェーディング補正を行わないため、より精度良く補正を行うために、いつでもシェーディング補正を行うための機能も用意してあります。これが、手動スイッチによるシェーディング補正です。具体的には、「スキャナビボタン」(READYランプのすぐ左にあるボタン)を押すことでいつでもシェーディング補正を実行します。
このことを、「シェーディング補正のマニュアル化」と呼んでいます。

更に、いくつかスゴイチューニングをしていますが、またの機会に。

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2010年7月 8日 (木)

キャリッジロックしないで運ぶと大変なことに!

先日実験に使ったES-10000Gを分解したら、なんとキャリッジの浮き防止部品

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/carridge_broken1.png

が破損していた。
あちゃ〜。
http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/carridge_broken2.png

s/n=FVR0000909

キャリッジロック(固定)せずに宅配輸送を繰り返すと、折れてしまうようです。

みなさん輸送前には、かならず、キャリッジロック(固定)しましょう。

■ これで安心! ES-10000Gのキャリッジロック方法

○反射モード専用機編

1.AC100V電源ケーブルを接続する。

2.電源を入れる。

3.[READY]緑ランプ点滅中 待機する。

4.[READY]緑ランプが連続点灯(光ったままになる)となるまで待つ。

5.電源を切る。

6.AC100V電源ケーブルを引き抜く。

7.キャリッジロックを[Lock]側にスライドする。下図参照。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/carridge_lock_photo.png

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2010年7月 6日 (火)

ES-10000G寸法精度の温度依存性

今週末のブックフェアにてお客様と協同開発したスキャナを発表致します。

その製品の評価を目的として、基礎データを取っております。

今回公表します実験結果は、
ES-10000Gの寸法精度、及び、温度依存性です。

例えば、100mmの物差しをスキャンした時に、
どの程度寸法誤差があるのか。
また、それは、冬と夏で異なるのか?
といった疑問への回答になります。

以下測定結果です。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/x_temp_dependence_table.png

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/x_temp_dependence.pnghttp://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/xb_temp_dependence.png

スキャナ:ES-10000G , s/n=FVR0000909
温度 寸法倍率(主走査)
10℃ 99.908%
20℃ 99.976%
30℃ 100.09%
(目盛231mm。計測精度:0.0092%。テストチャートを5回スキャンして平均。
 テストチャート:t2.8ガラス表面にクロム蒸着したパターンを
 ミツトヨの3D測定器で計測。計測精度1μm)
※温度が高くなる程、見かけの倍率が高くなります。

凡そ、20℃の温度変化(10~30℃)にて、
主走査寸法倍率は、0.1% 増加する結果となりました。
つまり、1000pixelであれば、温度変化ΔT=20℃で、1pixel分ずれる。

この結果から、例えば、310mm幅の主走査幅を
2400dpiでスキャンした時に、
1画素単位で伸縮を問題とした場合は、
12.2インチx2400 = 29280 pixel
ですので、1pixelの伸縮は、0.0034%なので、
2400dpiの伸縮を問題にする場合、温度管理を0.7℃に抑える必要があることになります。
175dpiの伸縮を問題にする場合では、同じく温度管理を9.3℃に抑える必要があることになります。

副走査(キャリッジがベルトで駆動する方向)は、温度依存性は、1ケタ低くなります。

温度 寸法倍率(副走査)
10℃ 100.090%
20℃ 100.103%
30℃ 100.102%
(目盛250mm。計測精度:0.0085%。テストチャートを5回スキャンして平均。
 テストチャート:t2.8ガラス表面にクロム蒸着したパターンを
 ミツトヨの3D測定器で計測。目盛250mm。計測精度1μm)

凡そ、20℃の温度変化(10~30℃)にて、
副走査寸法倍率は、0.01% 増加する結果となりました。
つまり、10,000pixelであれば、温度変化ΔT=20℃で、1pixel分ずれる。

他、キャリッジの直交性も調査したので、別途報告します。
角度 90度の直角のチャートが、スキャンした画像にて、角度何度でスキャンされるのか。

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2010年4月 5日 (月)

光路の間違い

GT-X970の技術解説に間違い発見。

CCDのカバーガラスに入射すると光路が立つ、のは正しいのですが、

カバーガラスを抜けて、再び空気中に戻った時には、

最初の入射角度と同じになります。

↓この図の光路は間違い。

正しくは、

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/goast500.png

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