電気泳動ゲル専用イメージスキャナ GELSCANにオプションにて添付する電気泳動解析ソフトウェアを調べています。
以前リストした製品について、カタログを入手し、価格、日本国内での営業の対応、技術サポート体制、そして製品の性能などの調査を始めました。
まず、Hulinksが扱っている BIOSOFT社製 QuantiScan についての情報です。
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製品名 QuantiScan
価格 ¥94,000-(税別)
製造元 BIOSOFT
日本代理店 ヒューリンクス
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BIOSOFT社は、スキャナ関連のソフトウェアとして UNGRAPHという製品もあります。論文等に掲載されたグラフを画像としてイメージスキャナでスキャンし、グラフの線をサンプリングしながら、表計算データにする変換するソフトウェアです。私も以前、ネット上でBIOSOFT社から直接($支払いクレジットカードにて)購入し、使っています。$300くらいでした。
〜〜〜〜〜 以下 ヒューリンクス社から公開許可を頂いた情報です。
■QuantiScan vs ImageJ
ご質問いただきました、ゲル電気泳動解析ソフト QuantiScan とImageJ との機能比較を簡単に行ってみましたのでご報告いたします。
大きな違いは、やはり、専用に設計・開発された商用ソフトウェアと、汎用的な画像解析ツールとして開発されたフリーウェアの違いということに収斂されると思います。
つまり、必要な事を比較的お手軽にできるというのが QuantiScan のアドバンテージです。例えば、この解析を業務として行う人には、レーンを簡単に検出し、ピーク検出やピークの高さ、面積の測定などほぼ自動的に行なってくれる QuantiScan にはメリットがあると思われます。
ただし、汎用の商用ソフトウェアであるだけに、それ以上の独自の解析手法を追加したり、特殊なファイル形式や特殊な画像を取り扱ったり等といったことは難しいという制約はあります。
QuantiScan のデモ版はおおよその機能をお試しいただけますので、弊社サイトからダウンロードしてお試しください。
https://www.hulinks.co.jp/download/demo/
以下、個別の機能について比較した内容を簡単に整理しました。
ご参考になりましたら幸いです。
▽レーン検出
どちらも矩形ツールを使って任意の矩形でレーンを指定することが可能です。これに加え等間隔の幅を持つ画像であれば、QuantiScan ではレーン数を指定すれば、半自等的に認識させることが可能です。
▽ピーク検出
QuantiScan では一つあるいは複数のレーンプロファイルから自動的にピークを検出することが可能です。ピークの高さ、面積等はほぼ自動的に計算処理させることができます。
ImageJ では基線と垂線を引いて明示的にユーザーが指定する必要があり、また、面積の計算は Magic wand を使って計算させることができますが、やはり基線を手動で指定する必要があります。
▽フィッティング
QuantiScan の自動ピーク検出機能には、多項式および Gaussianピークフィッティングがあります。
▽画像処理
ゲル電機泳動画像の解析に特化して開発された QuantiScan では、自動レーン検出や自動ピーク検出機能がありますが、それ以外には、画像処理の機能はありません。一方、汎用的な画像処理用に開発された ImageJ には多数機能がございます。
また、エッジ検出、コントラスト強化、ノイズ追加、フィルタ、FFT といった機能も同様です。
▽インポート
QuantiScan がインポートできるのはビットマップ、TIFF、JPEGファイルのみ。ImageJ は、プラグインやマクロを追加することでその他の様々なフォーマットのファイルをインポートが可能です。
以上、よろしくお願い申し上げます。
株式会社ヒューリンクス テクニカルサポート担当
http://www.hulinks.co.jp/support/
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