パナソニックの有機CMOSイメージセンサー
5年程前に、PanasonicのC-MOS技術は台湾の企業に売られた、ように記憶していたけど、事業継続しているのですかね?
こんな異常な照明下(マゼンタ光)で色再現が重要な需要って有るのかな?
と想ったら、ちゃんと用途が書いて有った。
「この色再現技術を使えば、マゼンタ光を使用する植物工場のようなイメージセンサーにとって本来の色の再現が難しい環境下でも、正確な色の再現や検査が可能になる。」
シアン光やマゼンダ光でも正確に色再現、パナソニックの有機CMOSイメージセンサー https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2303/20/news067.html
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「光電変換膜薄膜化技術」
光吸収係数がシリコンと比較し最大約10倍高い有機薄膜の開発により、光の吸収に必要な距離を短くすることで実現した。
シリコンイメージセンサーの光電変換部であるシリコンフォトダイオードと比べて有機膜を薄く設計できるので、混色の要因である隣接画素からの斜入射光が原理的に低減されるという。
「電気的画素分離技術」
画素の境界部に電荷排出用の電極を設けることで、混色や解像度低下の一因になる画素境界部の入射光による信号電荷を排出し、隣接画素からの信号電荷の侵入を抑制する構造によって実現した。
「光の透過抑制構造」
特に青色光に比べて長波長でエネルギーの低い赤色光は透過しやすく、影響が大きい。
例えば、シリコンイメージセンサーの場合、赤色光側の波長600nmの光は約20%透過してしまう。
しかし、有機CMOSイメージセンサーの場合、光電変換部である有機薄膜の
下部には画素電極と電荷排出電極があり、有機薄膜で吸収しきれなかった入射光は電極で吸収もしくは反射して再度有機薄膜を通過することで吸収される。
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素晴らしい。
出典:
PRTIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005066.000003442.html
(追記)
いよいよ シリコンフォトダイオードの時代が終わるのかな。
どうしてもシリコン単結晶では、色によって浸透深さが(吸収深さ)が変わる点が、この問題の発生源ですよね。
http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2022/03/post-0cd9d6.html
青(450nm) 0.23 μm
緑(530nm) 0.70 μm
橙(610nm) 1.74 μm
赤(710nm) 3.50 μm
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