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2022年3月

2022年3月19日 (土)

何故撮影で18%グレーを標準濃度として撮影するのか?

何故撮影で18%グレーを標準濃度として撮影するのか?

私が初めて聴いた理由は、「自然界の反射率を平均すると18%だから」でした。

1995年製造のKODAK Gray Cards には

Q. What’s the purpose of a gray card?

というQAに、次の記述があります。

 

An “average” scene is one in which an average of all the light and dark tones equals a middle gray like the gray cards.

 

「全ての明、暗の濃度(tone)を平均すると中間調グレー(the gray cards)に等しい。」

Kodakgraycards

 

2007年のKODAK Gray Cards でも同様の記述を見つけました。

 

Most in-camera and handheld meters are of the reflection type, and are calibrated to provide exposure information based on an "average" scene, one that contains a balance of light and dark tones equal to middle gray.

https://www.zonephoto.it/images/pdf/kodak-grey-card1903061.pdf

 

~~~

本当でしょうか?

 

検証してみました。

その結果報告です。

Kodak Grayscale Testchart 20パッチについて

全ての反射率を平均してみました。

20220319-233346

結果は、0.222 つまり、22%です。

 

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/kodak-q-13-8-15.html

 

0.18との差は、0.04です。0.222-0.18 = 0.04

もし平均するパッチから、1枚だけ抜くとすると、20倍の0.8 ですから、もっとも明るいパッチ(#A1)を1枚抜くこととなります。

となると、「自然界の反射率を平均すると18%」と言うにはかなり無理がありますね。

どうやら、何か勘違いしているようです。

いったい 18% の根拠はどこから来ているのか。

(つづく)

シグマ Foveon

3層イメージセンサー開発プロジェクトの状況について

https://www.sigma-global.com/jp/news/2022/02/21/17722/

 

シグマ

Foveon 

スマホやデジカメのセンサは、単結晶シリコンの結晶が材料。

異物を交ぜて半導体にする。

その結晶に光が入ると光のエネルギーを貰って、結晶に捉えられていた電子が、結晶の中を自由に動き回る電子になる。

シリコン結晶のどこまで光が届くのか(つまりどのくらい深くまで光が染み込めるのか)は、波長に寄って異なる。

光が半減する(半分吸収される)深さを表にすると、こんな感じ(*1)。

青(450nm) 0.23 μm

緑(530nm) 0.70 μm

橙(610nm) 1.74 μm

赤(710nm) 3.50 μm

スマートフォンのカメラのセンサの画素サイズに較べると、如何に深くまで光が透けてしまうのかが判る。

でもこの特性を逆に使って、1つの画素の奥行き方向で色分解するセンサが出来ると着想し、開発を続けているのが、Foveonだよね。

三板式のカラーラインセンサを使っているイメージスキャナ設計者としては、ベイヤー配列ではないデジカメ技術の探求の行く先がとっても気になります。

 

(一ノ瀬)

~~~

FoveonPN接合構造となるため、現在では主流となった「埋め込みフォトダイオード」の低ノイズ性に果たして勝てるのか?

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2022年3月 4日 (金)

コニカ(小西六写真工業株式会社)の前身『六櫻社』と 辻本写真工芸社 そして 便利堂 の成した仕事

京都便利堂さんのBLOG記事をご紹介します。

 

よくぞ、色分解撮影をしておいてくれました。感動ですね。

昭和10年 (1935年) の当時のエンジニアや職人の仕事。

辻本写真工芸社 => 便利堂

六櫻社 => コニカ(小西六写真工業株式会社)=> コニカミノルタ => ソニー


以下、引用:

================

(便利堂さんに文章の転載、及び画像引用<img src=""> 許諾を申請中です。)

 

原寸大分割撮影カメラ(写真は模型) 昭和10年 六櫻社製(模型も)

金堂内部の通路は非常に狭いので、撮影にあたっては特別の工夫が必要であった。

 

そこで六櫻社(小西六写真工業株式会社、のちのコニカ)の技師たちの協力を得て特製のカメラ装置を設置することになる。

 

まず、壁画の前に等大の枠を立て、その枠に特製の写真機を取り付け、写真機は枠の中で上下左右に自由に移動できるように仕組まれた。

 

乾板は英・イルフォード社に全紙サイズ約50ダースを注文したが、あまりにも大量の発注であったので間違いであろうと照会してきたというエピソードが残っている。

 

魂抜の法要ののち、まず最初に6号壁から作業を始め、組み立てに5日、ピント合わせに1カ月要したという。

 

81日から始まった撮影は予定を1カ月以上延長して、1015日に終了した。

 

モノクロ印画3セットを文部省に納入。

 

https://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-14.html

より。

================

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現在の最先端の画像複製技術を見比べてみよう


 

毎年、花見の季節になると この国宝の複製画の展示が始まります。

 

=====

2022年3月1日~5月29日

国宝 花下遊楽図屏風(高精細複製品:復元)

=====

 

六曲一双の内、右隻の第三扇と第四扇の2扇は、修復中関東大震災で消失しました。

ガラス乾板( 屏風の撮像領域は4x5相当)が現存したため最新のデジタル技術で復元した作品です。

 

弊社は、ガラス乾板の高精細スキャニングをお手伝いさせて頂きました。

 

詳細は、文化財活用センター様のBLOGをご覧下さい。

 

 

失われた花宴 〜よみがえる花下遊楽図屏風〜 後編

(2020/7/7)

 

使用したスキャナは、

ガラス乾板スキャナとしては弊社最高峰の 4800ppiイメージスキャナ

REALPIXELイメージスキャナ RPS-4800 です。

 

〜〜〜

 

消失した中央2扇は、

(1)国宝<当時の白黒写真撮影>ガラス乾板<イメージスキャナ>白黒デジタル画像<IJプリンタ>複製画

それ以外の現存する国宝は、

(2)国宝<CMOSデジタルカメラ>フルカラーデジタル画像<IJプリンタ>複製画

 

という流れです。

 

複製画ですので、かなり近寄って鑑賞することができます。

 

私はたまたま、国宝本物が1ヶ月展示されていた時に、両方を見比べて鑑賞する機会に恵まれました。

 

女性の髪の毛の1本1本の再現に注目してみてください。

やはり1mを越える屏風に糸のように描かれた女性の髪の毛の再現のためには、4x5写真相当では、銀塩粒子が粗すぎることがはっきりと見て取れます。

 

つまり、

5インチ×4800ppi=24000 pixel

1.5メートルの屏風なので、複製品上では、16pixel/mm →406 ppi

となっている筈ですが、実力は、300ppi程度です。

つまり、銀塩粒子が、3500 ppi程度しか情報が無い計算になります。

 

複製画では、この ガラス乾板から来た 300ppi相当の画像と、

国宝本体から来た 高精細画像 の比較が可能です。

 

=====

1.ガラス乾板から来た 300ppi相当の画像

  → 六曲1双の内、右隻の第三扇と第四扇の2扇のみ。

2.国宝本体から来た 高精細画像

  → それ以外。

=====

 

ぜひ、女性の髪の毛(額からの生え際)に注目してみてください。

 

当時、屏風 1扇毎に、 8x10(エイトバイテン)で撮影しようなどとは思わなかったでしょうからね。

 

(いちのせ)

2022年3月 1日 (火)

消えたノーカーボン複写紙の手書き文字を見える化

#お助けTIPS

消えたノーカーボン複写紙の手書き文字を見える化

 

 

 

【困った】

 

銀行の振込用紙や宅配伝票など、古い複写紙に書かれた文字の記録が重要な証拠になることがあります。

 

しかし、何十年も経過した複写伝票や振込用紙は、すっかり退色してしまい肉眼では全く何も見えなくなっている場合があります。

 

【対策】

 

そんなときに、部屋を暗くしてブラックライトを当てると微かに文字が浮かび上がる場合があります。

 

ブラックライトとは、目に見えない紫外線を発する光源で、最近はLED方式の安価なライトも出回っています。

 

ブラックライトは、水槽やアクアリウムなどの道具でも入手できます。

UV LED ライト などのキーワードで探してみて下さい。

 

【対策2】

 

微かに文字が光っているようだけど、判読はできない。

そんなときは、

消えた文字が見える化スキャニングサービス

をぜひご活用ください。

https://www.imeasure.co.jp/service/visualization.html

 

紫外線蛍光光源を搭載し、光学測定器と同様のキャリブレーションを行った専用のイメージスキャナ FLSCAN

による解析画像は、センサの出力が、65536階調(一般的なデジカメは、256階調)あるため、微妙な濃淡を捉えることができ、注目した文字の階調のみを後から画像処理を行うことで、コントラスト強調することができます。

 

ブラックライト+スマホ(やデジカメ) で撮影した画像を画像処理した経験のある方は、苦労されていると思います。

明暗(コントラスト)を強調すると、文字が見える前に、照明のムラ(不均一な照明)が強調されてしまうためです。

 

その点、イメージスキャナ方式の紫外線蛍光スキャナは、照明装置の不均一性を自動的に補正し、被写体の蛍光強度に忠実な画像を得ることができます。

 

困った時の 見える化サービス ぜひお試しください。

 

Keyword #消えた #ノーカーボン #複写紙 #複写伝票 #見える化

 

 

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