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2021年4月

2021年4月19日 (月)

赤キャベツから青色の天然着色料が見つかった


赤キャベツから青色の天然着色料が見つかった

https://news.yahoo.co.jp/articles/a7df18ccc6ca0cea1693240c229f6d3a0789b09d


青の食品着色料として広く使われる化学合成の「青色1号」とほぼ同じ色で、長期保存時の安定性に優れた天然着色料が赤キャベツの色素「アントシアニン」から発見された。

 名大の吉田久美教授は「青は天然色素による安定した発色が困難だった。合成着色料から切り替えが進むのではないか」と話している。

 赤キャベツのアントシアニンは10種類以上の色素の混合物。
酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青になるが、中性やアルカリ性では不安定な上、熱が加わると分解するため、これまで赤や赤紫の着色料として使われてきた。

研究チームは色素を1種類ずつ分け、金属イオンを加えて青にする実験を重ねた。

その結果、「P2」と名付けた色素分子3個がアルミニウムイオン1個に集まる構造になると、中性で青色1号に近い色になることを発見した。
含まれるアルミニウムは微量のため、安全性は問題ないと考えられるという。

青色1号は「ブリリアントブルーFCF」と呼ばれる物質で、石油成分が主原料。
黄色と混ぜ、緑の着色にも使われる。

クチナシ(アカネ科)の実や藍藻「スピルリナ」を原料とする青の天然着色料もあるが、青色1号とは色合いや性質が異なる。 


ーーー
■名古屋大学 吉田久美教授
研究テーマ
・アントシアニンによる花色発現機構の解明
・フラボノイドの合成研究
・食用植物に含まれるポリフェノールの構造と機能研究
・アントシアニンを用いた色素増感太陽電池の研究
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ガラス画家 林久美子さんの作品をDigitalGalleryに掲載致しました。


ガラス画家 林久美子さんの作品をDigitalGalleryに掲載致しました。

竹紙(竹の繊維で作った紙)にカラフルな絵を描き、後からちぎって抜き絵とする珍しい作風の作品です。

弊社のオルソスキャナを使い非接触にて800ppiでスキャンした画像のリアリティからは、林さんが手作業で抜き絵を制作した時の息づかいを感じます。

スマホでも閲覧できますが、ぜひ大きなディスプレイ(できれば2Kで21インチ以上、4Kで40~86インチ、8Kなら110インチ以上)で拡大してご覧ください。

2.3億画素の REALPIXEL(ベイヤー配列デジカメセンサ画像ではない)です。

2021年4月 8日 (木)

Device Independent Color のこと

Device Independent Color のこと。

20210408-184056  

確か、Photoshop Version 5.0.2でしたよね。

今週とある企業が、1000年色再現のニュースリリース を流したので、

ふと思い返していました。

 

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かつて ハイデルベルグ(旧 Lynoteype Hell)が設計し、AppleColorSyncとして採用した

デバイス・インディペンデント・カラー を支える具体的な道具 ICCプロファイル。

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1931年に国際標準となった 等色関数(XYZ)によって 色は数値として定義される。

それまで印刷物は、使用するインキの色と、網点%(つまりインキを紙に載せる面積で濃淡階調を制御する)とドットゲイン(つまり網の面積よりもインキが紙に乗りすぎる比率)で管理していた。

例えば、四季折々の自然を映したカレンダー。

12ショットの自然の風景を銀塩写真(ポジ)フィルムに撮る。

それをスキャンして、CMYKの網点%に変換する。

オフセット印刷して出来上がった印刷物を元の自然の風景の色に近づける。

気の遠くなるような職人技。繰り返される色校正。

でも、全ての色をXYZという数字で表すことができるのならば、

印刷物やフィルムや、最近でいえば、ディスプレイやらを

元の自然の風景の色に一致させることができる「ハズ」だ。

そうして構想されたのが デバイス・インディペンデント・カラーだ。

入力装置(カメラ、スキャナ)、出力装置(ディスプレイ、印刷機)の個性に依存しない、色再現手段。

・自然風景<XYZ>ーー>フィルムーー>スキャン(RGB)

スキャンしたRGBデータは +[スキャナICCプロファイル]を使って、XYZ値に変換される。

・パソコンは、XYZを ディスプレイの[ディスプレイICCプロファイル]を使って、RGB値に変換してディスプレイに表示する。

・パソコンは、XYZをオフセット印刷機の[印刷機ICCプロファイル]を使って、

XYZ->印刷用のCMYKに変換する。

こうした計算は、広大な色空間座標 AdobeRGB座標系で計算されるようになった。

XYZは、いわば、「世界共通言語」みたいなもので、

スキャナや、デジカメ(sRGB)や、オフセット印刷(CMYK)は、「方言」みたいなものだ。

でも、ガマット(GAMUT)といって、それぞれのデバイス毎に表現できる色の範囲には限界がある。

そこで、ICCプロファイルを使った色合わせには、その手段に選択肢がある。

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ICCプロファイルが発明された時点で、

イメージスキャナは、色計測器になる能力を持った。

スキャンしたRGB値をスキャナのICCプロファイルを使ってXYZに変換すると、測色計になる。

ColorSyncが登場した年、Photoshop 5.0.2で、

スキャナを使ってテストチャートの色を測色しまくった。たのしかった。

それと当時非常にびびったことを覚えている。

それまで、色の品質は曖昧だった。

しかし、スキャナメーカーがユーザーにICCプロファイルを提供する、ってことは、ユーザーが、そのスキャナの色再現の品質を簡単に評価できるってことを意味した。

簡単に言えば、イメージスキャナメーカーは、ICCプロファイルを添付した瞬間に、測色計を販売したことと同等になる。

保証はしないにしても、ユーザーは、測色値を得ることが出来るようになった。

例えば、Lab値(←XYZから換算できる人の目の感覚に近い色表現系)が既知のテストチャートをスキャンしてRGB値を得る。

メーカーが提供するICCプロファイルを使ってLab値に変換する。

この手順だけで、簡単にスキャナの性能の検査が個人でもできてしまうってことになる。

それは、量産時の個体バラツキさえもバレてしまうことにもなる。

何故なら、スキャナメーカーは、標準添付するスキャナ駆動ソフトウェア(TWAINドライバ)に、ICCプロファイルをインストールすることになるが、量産されるイメージスキャナ全てについて固体毎個別のICCプロファイルを作成して添付するなんて手間を掛ける訳がない。

インストーラーとして供給されるソフトウェアに添付されるICCプロファイルは、その機種の標準的な性能を持つと見なす機種固体で作ったICCプロファイルを大量にコピーされて添付される。

となると、そのICCプロファイルを使って、変換したLab値の誤差は、

その機種の量産時のバラツキの度合いを意味することになる。

同じ機種が数台あれば、標準偏差により、その機種の色再現の品質がバレる。

恐ろしい時代が来た。って思った。

 

 

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