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2019年5月25日 (土)

スキャナは濃度計になるか? その4

以前、スキャナは濃度計になるか? というテーマで

反射率、透過率の検証をしたことがあります。

久々に今回はその続き、 その4 です。

 

スキャナは濃度計になるか? 

 

その3 2010年8月23日 (月)

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/--ta.html

 

その2 2009年1月17日 (土)

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/2-96f1.html

 

その1 2009年1月17日 (土)

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-c1f3.html

 

ISO等で濃度の計測法が定義されています。

45度円錐の照明にて垂直反射光を計測する。

垂直照射光にて、45度円錐反射を計測する。

垂直照明光にて、透過光を積分球で捉えて計測する。

など照明とセンサの幾何学的な配置が定義されています。

 

イメージスキャナはこのいずれの幾何学配置にも属しません。

ただ、濃度計と同等の、黒基準、白基準補正のキャリブレーションを内蔵しています。

イメージスキャナでは、この機能をシェーディング補正と呼んでいます。

 

シェーディング補正機能を持たない、カメラ撮影では以下の変動要因があり、測定値に誤差が生じます。

 

(1)光源の照射強度

(2)レンズの絞り、カメラの感度、シャッター速度

(3)光源の照明ムラ(場所による)

(4)レンズの周辺減光

(5)センサの画素毎の感度ムラ

 

~~~

 一般的に濃度計は、その計測法の原理から、1点のみを計測する仕組みです。そのため、濃度ムラを面状に解析したいとき、点群として計測表示する以外なく、細かく観察したいときには、膨大な計測時間がかかります。

 その点、イメージスキャナは、高い光学解像度にて、一度に面状のムラを可視化することが可能です。ただし、濃度計と異なる「癖」を留意して使う必要があります。

〜〜〜

今回は、白の中に黒がある場合。(雪の中のカラス)

もしくは、真っ黒の中に、白がある場合。(闇夜の白うさぎ)

で生じる現象(問題点)を考えます。

今回の考察は、ガラス表面で生じる表面反射の影響です。

図をご覧ください。(詳しい解説は後ほど改めて。)

補足)
その3で書いた文章を再録します。


イメージスキャナの分光感度は、濃度計のそれとは異なるため、色について評価する場合は、対象の分光特性に依存する可能性がある。
また、照明の照射角度/センサへの受光角度、いわゆるジオメトリは、濃度計においては、0/0か、0/45度などと定義されているが、イメージスキャナの場合は、ジオメトリが異なる。よって試料が拡散(散光)する特性があるかどうかに依存する可能性がある。


関連記事:

スキャナは濃度計になるか? その1

スキャナは濃度計になるか? その2

スキャナは濃度計になるか? その3

スキャナは濃度計になるか? その4

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