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2017年9月

2017年9月26日 (火)

[資料]デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン を読む

[資料]デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン を読む

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_kyougikai/guideline.pdf
平成29年4月

2.デジタルアーカイブの整備に当たって
(3) デジタルコンテンツの作成・収集
「(デジタルコンテンツの作成時の留意点-品質について)
デジタルコンテンツの品質については、閲覧デバイス等の将来の高度化に備え、元の コンテンツの代替となるよう、コストとのバランスを考慮しつつ、可能な限り高品質なもの を作成することがよい6。 」
6 画像の場合、カラーチャートで色校され、メジャーを参照できるようにする。原資料・作品の大きさ に対して400dpi~600dpi でデジタル化し、ノイズの除去を行ったあと、非圧縮か可逆圧縮のフォー マットで作成することが望ましい。

これ、凄いこと決めていますね。

「原資料・作品の大きさ に対して400dpi~600dpi でデジタル化」

と入力時の光学解像度を定義している。

つまり、作品が大きければ大きい程、一度で撮影不可能となる。

ちなみに、A4サイズで、600dpiなら、36.7Mpixel(3670万画素)
A3サイズで、73.4Mpixel(7340万画素)

現在、金に糸目を付けなければ、1億画素のデジタルカメラがあるので、
400dpiに妥協しても、A2サイズが限界でしょうか。

A0-600ppiまで行くと、総画素数は、6億画素となる。

・・・

更に、

「元のコンテンツの代替となるよう」

とまで書いてある。

画像の繋ぎ目などが見えないようにしなくちゃいけない。

一体、そんな撮影をマジメにやると何が起きるのか。
1億画素のカメラを6分割撮影して繋ぐと、計算では、6億画素になる。
最も普及している2000万画素のプロ向けの一眼レフ式デジタルカメラで、30ショットを繋ぐことになる。
とてもじゃないが、そのコストは1人x日の工数では済まないだろう。
画像を繋ぐだけで、至難の業です。

では、一回でスキャンする、A0-600ppi、スキャナは有るのだろうか?

→ 有ります。B0-800dpii が対応可能です。(^^)

http://www.imeasure.co.jp/ortho/pdf/scan_size.pdf

しかも、寸法精度は他に類を見ない ± 0.06%、
さらに温度補正をかければ、± 0.01%未満。
これは、実際に最大、1x6mのロール状図面をスキャンした時に、1メートルにつき、±0.1mm未満に抑えた実績値です。

デジタルアーカイブ時代の到来に合わせてオルソ・スキャナが登場しました。

 

Osi__2

[高精細イメージスキャナ オルソスキャナ の特徴]

(1)作品を傷める事無く(非接触式)、
(2)凹凸物も撮影可能で(〜127mm)、
(3)高い光学解像度にて(800ppi / 1200ppi)、
(4)所定の色再現性にて(ICCプロファイル)、
(5)大きな作品を(2mx1mまで現在のデモ機で対応可能)、
   ※設計仕様は、3mx3mまで開発可能。
(6)比類無き寸法精度で(±0.01%未満、1メートル長で±0.1mm未満)、

これらの条件を同時に満たしたデジタル画像撮影システムはかつて存在しません。

オルソスキャナだけがこのスペックを実現しました。

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ゲルスキャン(イメージスキャナ)によるタンパク質の定量とデンシトメーターによる定量とどう違うのか

Q:

GELSCAN-2 によるタンパク質の定量とDensitometorによる定量とどう違うのか知りたい。

A:

・Densitometorは、SDS Pageのバンドの一部を直線的になぞり、吸光度グラフを作製し、その面積を定量する。この場合、どのラインの濃度を計測したかによって、作業者の個人差や作業毎の誤差が産まれ、繰り返し再現性が落ちる。これに対して、バンドを丸ごとエリア指定(*1)して濃度計測するGELSCAN-2の定量手法は、そこに流されているトータルのタンパク量を定量することとなり、繰り返し再現性が高い。

・繰り返し再現性が高いことで、一度、検量線を作製(*2)すれば、ImageJによる定量→タンパク量 の測定装置として利用可能となる。

*1)「バンドを丸ごとエリア指定」とは具体的には下記の画像の矩形領域(□)を意味します。

Image035

(*2)検量線を作製

CBB染色によるタンパク質の検量線の制作事例:

Image045



詳細:

ImageJによるCBB SDS-Page ゲルの検量線の作成

http://www.imeasure.co.jp/report/ImageJ_CBB.html

2017年9月23日 (土)

毛割の密度を計測する

画像にスケールがあるとどんなことができるのか?
浮世絵の毛割(美人画の髪の毛の生え際の密度)を測ってみましょう(^^)

(1)スケール入りの浮世絵の画像を表示する。
http://www.imeasure.co.jp/ortho/gallery.html
Blog1

(2)毛割のところを拡大する。

Blog2


(3)スクリーンショットを撮って保存する。

Blog3


(4)保存した画像を ImageJ で開く。

Blog4

(5)スケールを□(矩形)ツールで囲む。
Blog5_5mm
ImageJのツールバーの数字を読む。
w=236 (w : width幅 , h : hight 高さ)
これで、開いた画像は、画像に書かれた5mmのスケールが、
画素数で、236ピクセルであることが判った。

(6)ImageJのスケールを校正する。
・SetScaleを開く。
ImageJ:Analyze > Set Scale
Set_scale
Distance in pixels: 236
Known distance:5
Pixel aspect ratio: 1.0 ←これは触らない。
Unit of length: mm

(7)まずは、即席の定規の精度をチェックする。
5mmのスケールを矩形ツールで囲む。
w=5.00
(6)で校正したので、当然、ImageJのツールバーには、5.00[mm]と表示される。Blog6_5mm

(8)いよいよ毛割を測る。

Blog7_1_3mm5


5本分の幅は、1.29mmであることが判る。

(9)計算機で毛割密度を求める。
5本/1.29mm = 3.8 本/mm

3_8_mm


結論:この美人画の浮世絵の毛割は、3.8本/mm。
以上

歌麿の毛割は、なんと、5.6本/mmでした、流石ですね。

2017年9月15日 (金)

【 実験 】 イメージスキャナをひっくりかえしてみた。(※注意)

Hanten_


A3サイズを2400ppiでスキャンできるから、12億画素のカメラだね。
また、A/Dコンバータは 16bit (65536階調)を積んでるので、48bitColor画像。

でも、被写界深度が 1200ppi では 1mm程度なので、ブラケットスキャンをやってみた。

ワザと名刺を折り曲げる。

高さは最大で 24mmくらい。

ピントを0.1mmづつ変えられるスキャナなので

ES-10000G

目一杯(2.0~+6.0mm)変えて、スキャンする。

そのピントを1mmづつ変えてスキャンした画像を

後から、フォトショップのレイヤー合成機能を使えば

全域(8mm範囲で)ピントの合った画像になるでしょう。

きっと。

ということで、パンフォーカス画像を作ってみた。

ところが。。

〜〜〜〜〜( 注意)

よい子は真似しないで下さい。改造せずに、ひっくり返すと、壊れます。

 こうなる。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-83a0.html

〜〜〜〜〜

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2017年9月 7日 (木)

高精細画像の写真撮影とレプリカの制作


【広告】忠実な高精細スキャンならアイメジャー
対応寸法:最大2mx1mまで。対応寸法表
オルソスキャナによるサービスの特徴]
(1)作品を傷めません(非接触式、上向設置)
(2)凹凸物も全焦点撮影可能(〜127mm)
(3)高い光学解像度(800ppi=0.032mm)
(4)高い色再現性(ICCプロファイル)
(5)大きな作品も対応可(2mx1m)
(6)比類無き寸法精度(±0.06%)
(7)クラス1万のクリーンルーム
(8)出張スキャンも対応可能(@16万円〜)

まずは、サンプル画像集[ digital garelly ]をご覧ください。


作品のスキャニング作業が終了した。

800ppi で複数回スキャンした。
作品は凹凸が激しく、2焦点位置で撮影し全焦点画像を生成した。
また、有効スキャン範囲を超えているため、左右2回に分けてスキャンし、合成した。

この作業を通じて感じたことをちょっとメモします。

今回は、塵(ちり)のことと画像接合の話題です。

 塵(ちり)のこと。

スキャン解像度が800ppiともなると、1画素で32マイクロメートルを分解する。

ちなみに、髪の毛の直径は、70マイクロメートルなので、作品の上に埃や髪の毛が乗ってしまうとはっきりとそれと判ってしまう。そのため、画像をパソコンで開いてからが、大変な作業になる。

(じつは先月、日本刀のスキャニングワークショップに合わせてクリーンベンチを導入したのだ。)

作品の中に毛筆の毛こそ見つかったが、室内の空間から落下したと思われる埃や髪の毛は幸いにして検出されず、後処理は非常に楽だった。

ほっとした。

800ppi ましてや 1200ppi ともなると、クリーンベンチは必須です。

ちなみに、クラス1万というクリーンベンチのスペックは、1フィート立方空間中に、0.5マイクロメートル以上の塵が、1万個未満であること。

 画像接合の話。

最近のPhotoshopは、メモリーさえ積んでおけば、ギガピクセル(10億画素)画像だろうと、さくさく動く。

今、弊社で頻繁に使うのが、レイヤー合成機能とフォトマージ機能(Photomerge)だ。

レイヤー合成機能は、パンフォーカス画像の生成に非常に有効だ。

パンフォーカス画像とは、被写体に奥行きが有る場合でも、前後方向全域にピントの合った画像のこと。

通常は、撮影光学系の被写界深度(ピントの合う範囲)があるため、解像度を上げる程、パンフォーカス画像は得られない。

そこで、被写界深度よりも、対象物の奥行きが大きい時は、カメラごと前後させて複数枚の画像を得て、その複数枚の画像から最適ピント画像を合成する。(*1)

これは、顕微鏡の場合に良く行われる手法で、光学写真で立体物の全焦点画像は、こうした方法で得て居る。ちなみに、顕微鏡のレンズは殆どが、テレセントリックレンズである。

デジカメの場合(最高級業務用一眼レフも同じ)はこうはいかない。

近づくと被写体は大きくなる、遠ざかると小さくなる。

いわゆる、パース(ペクティブ、遠近法のこと)が発生して、前後のピントの合った画像の自動合成では、どうしても歪みが発生する。

単純計算で、1メートル離して撮影した場合で、1mm近付けば、相手は1000mmに対して、1mm大きくなってしまう。

10cm対象であれば、端で0.1mm程度、つまり800ppiであれば、3ピクセル分は歪みが発生する。

だから、画像接合はそう簡単な話ではない。

オルソスキャナは、テレセントリックレンズを採用した。

その結果、被写体の凹凸に合わせて、ピント位置を変えてレンズを丸ごと前後させて得た画像は、寸法歪みが無いため、素直に合成することが可能となった。顕微鏡と同じ原理だ。

こうして、レイヤー合成機能を使って、お任せでパンフォーカス画像が(ほぼ)自動生成される。

・・・

次に、フォトマージ機能。

こちらは、パノラマ写真を作るために産まれた機能だ。

イメージスキャナでも、大きな被写体を何回かに分けてスキャンして合成する際に使用できる。

Photoshopが、画像を見比べて、マスクを自動生成して、複数画像を合成する。

2回に分けて撮影した画像の接合部を32マイクロメートルの歪み無く、撮影することはデジカメでは不可能だ。でもPhotoshopが、うまい具合に接合してくれる。。はずだが、そうはいかない。

地図など線画の被写体の場合は、鉄道が繋がらず、道路が繋がらず、河川が繋がらず、自動合成は無理だと判る。

ではどうするか。メッシュ(網の目)歪み補正の機能(ワープ)を使う。

しかし、この作業は、ゴミ取り作業よりも更にきつい。

オルソスキャナではどうか。接合部でのスキャン精度は、1メートル長で、±0.1mmの絶対精度を達成した。Photoshopのフォトマージ機能にお任せで、ほぼ問題が無い。

ラクチンなのである。

もし、あなたがこの記事を読んでいて、もし、日夜、根性で画像を繋いでいるようなら、ぜひ一度、オルソスキャナの実力を試してみて欲しい。

http://www.imeasure.co.jp/ortho/

・・・

オリジナル作品が劣化して、頻繁に大衆の目に触れることの出来なくなる作品が存在する。

だからこそ、高精細レプリカを作成して、それを展示する。

管理環境の整っていないギャラリーにも気軽に貸し出し、作品の認知度を上げる。

A.オリジナル作品は大事に保管する。 

B.作品をより多くの人の目に触れてもらい価値を伝える。

この相反する需要を同時に叶えるために高精細レプリカの価値がある。

そんな時代が到来した。

(初出:アイメジャー公式フェイスブック)

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2017年9月 2日 (土)

論文紹介 浮世絵 色材 #ukiyoe

論文紹介 浮世絵 色材 #ukiyoe

昨年の11月、東京都墨田区に北斎美術館が開館するのに合わせてNHK特集が放映された。

「ロスト北斎 The Lost Hokusai『幻の巨大絵に挑む男たち』」

関東大震災で消失した北斎の作品『須佐之男命厄神退治之図』(すさのおのみことやくじんたいじのず)を、残されていた白黒(コロタイプの)印刷物から図柄を復元するだけでなく、色彩をも再現しようとする試みをドキュメンタリータッチで構成した秀逸な番組だった。

白黒写真が、256階調のグレースケールと仮定すれば、フルカラーにおいては、1670万色からどの色かを推定しなければならない。

・当時、白黒(コロタイプ)印刷を行う上で使われた白黒フィルムの分光感度特性の調査。

・当時、北斎が作品に使ったであろう、色材の推定を現存する作品から分析。

・当時、北斎の手法で描かれた場合の、グラデーション手法をプロの絵師に再現してもらいシミュレーションする。

・当時、それぞれの絵柄に登場する病や災害を象徴する鬼達が、どのような文化的背景で彩色されていたかを時代考証する。

それらを総合的に考察し、最終的に、非接触スキャナでスキャニングされた白黒(コロタイプ)印刷物の濃淡と合致する色材候補の中から、特定の色材を特定していく、気の遠くなるような地道な作業。

現在、普及しているオフセット印刷物ではなく、美術作品の記録として優れたコロタイプ印刷であったことが、せめてもの救いであったと思われる。これにより微細な表現と忠実な階調性の記録がなされている。

また、この滑らかな階調を高い光学解像度のまま、正確に非接触で写し取るために使用されたオルソスキャナの活用も重要であった。

現在、この複製画は、すみだ北斎美術館の入り口にドーンと飾られている。

・・・

当時、北斎が使ったであろう、色材の推定。

浮世絵に使われている色材の先駆的な研究成果が以下の論文である。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/bunsekikagaku1952/47/2/47_2_93/_pdf

分析科学 Vol.47, No.2, pp.93-100(1998)

光ファイバーを用いる三次元蛍光スペクトルによる日本古来の浮世絵版画に使用された着色料の非破壊同定

下山進、野田裕子、勝原伸也

この共同研究者の勝原さんは、立原位貫(1951-2015)という作家名で浮世絵版画の再現を目指した彫り師+摺師である。残念ながら、一昨年亡くなられた。

昨年、共同論文執筆者の下山氏が、研究成果の全貌を判りやすく論文にまとめた。

http://kiui.jp/pc/bunkazai/kiyo14/08_shimoyama_pp63-74.pdf

浮世絵の色材研究

浮世絵非破壊分析法の開発研究と浮世絵研究者との出会

下山 進・下山 裕子

文化財情報学研究 第 14 号 文化財情報学研究 第 14 号 pp63-74

ここでは、浮世絵の色材の研究目的のために、さまざまな分光学的な計測手法が開発された経緯が、詳細に綴られている。

(1)3DF分析法:三次元蛍光スペクトル非破壊分析法

 ※顔料は測定できない。

(2)RI蛍光X線分析法

※NASA火星探査機MarsPathfinder に搭載された装置をヒントに、ハンディーな蛍光X線分析装置を開発した。

(3)Vis-Nir反射スペクトル分析法

※Ocean Optics 光ファイバー式。直径1mmを計測可能。780nm~1100nmの近赤外線域も計測可能。

こうして、江戸時代に 青 として使われていた染料、顔料、

・染料:青花(露草 つゆくさ)、藍

・顔料:プルシアンブルー(鉄とカリウム)

が、どの浮世絵から、採用されたかを、時間軸で科学的に解明された。

素晴らしい成果ですね。

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