ガラスケースに入った昆虫標本の写真撮影
写真撮影の中でも昆虫標本は、難易度の高いターゲットです。
特に複数の標本がガラスケースに納められている場合、全体を一望することのできる画像を撮影するのは至難の業です。
何故でしょうか、いくつかその要因を上げてみます。
(1)昆虫の表面の模様は、非常に微細であるため、ベイヤー配列の通常の一眼レフカメラでは、疑似色が発生する場合が有る。
これは、カラスアゲハの画像です。
黒い羽に、鮮やかな緑色の斑点が有ります。
ガラスケース全体を撮影しようとして、倍率を下げ過ぎた場合、この緑のドットがどのベイヤー配列センサのフィルタ上に来るかで色再現できなくなるため、実質的には、有効画素数を1/4未満で撮影することになります。
例えば、2400万画素の一眼レフのC-MOSカラーセンサであれば、1/4の画素数の600万画素相当(3000x2000pixel)としてみなして、撮影する必要があります。例えば、画素密度を300ppiで撮影したいのであれば、10インチ(25.4cm)よりも大きなサイズは狙わない。よって、一度に撮影できるガラスケースの寸法は、最大でもA4サイズが限界となります。標本を納めたガラスケースのサイズはまちまちですが、A4サイズよりも大きい場合が多いのではないでしょうか。さて困りました。
(2)標本に、説明紙片が付いている場合がある。標本と紙片の両方にピントを合わせたいが、そうすると今度は、倍率を上げられない。
もし標本がガラスケースに入っていてガラスを外せない場合は、照明方法が難しくなります。当然ですが、ガラスケースに入った標本を写真撮影する場合、カメラに付属している内蔵ストロボは使うことはできません。ガラス表面で反射した光がそのままレンズに入射し、肝心の標本は真っ暗になります。外部照明を標本の周辺に設置したとしても、その配置が大変です。広角レンズで撮影すると、ガラス周辺部でその外部照明が写り込んでしまいます。

これを避けるには、標本から距離を離す必要があります。(望遠レンズで引いて撮る。)
a.使用しているカメラの画素数の1/4程度を目安に撮影サイズを計算する。
b.ポートレート用、もしくは望遠レンズを使って、標本から離れて撮影する。
c.リング照明などの斜めから均一に照明する照明装置をあらかじめ用意する。
という方針となります。


[3] イメージスキャナ方式ですので、照明装置が内蔵されていて、正反射(テカリ)が発生しません。
[4] 3板式のカラーラインセンサですので、1画素について、リアルに 赤、緑、青の独立した色情報が含まれます。
オルソスキャナの特徴 追加
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