A3サイズ光学解像度2400ppiのイメージスキャナの画像ファイルサイズは?
A3サイズ光学解像度2400ppiのイメージスキャナの画像ファイルサイズは?
もともと dpiという単位がインチ(25.4mm)を使っているので、
インチで統一して計算すると判りやすいですね。
(余談:
このBLOGで使う、ppi は、 pixel per inch の意味です。光学解像度を表す時はこちらが使われるように成って来ています。ただ、解像度という言葉は、ディスプレイの解像度と言う時は、表示可能な画素数の意味となってしまい混乱します。そんな時は、画素密度(pixel density )と呼ぶようですね。スマートフォンの液晶画面の画素密度については、iPhoneのディスプレイの画素密度を計測した実験記事を読んでください。)
例えば、エプソンのA3スキャナは、
310mm→ 12.2インチ
437mm→ 17.2インチ
2400pixel/インチなので、それぞれ、
12.2 * 2400 → 29280 ピクセル
17.2 * 2400 → 41280 ピクセル
つまり、今販売されいる、 4Kテレビの画面( 3840 x 2160) が、横に10個、縦に、13個、合計130個入る計算です。
総画素数を計算すると、
29280 x 41280 = 1.2Gpixel 、つまり、12億画素となります。
現在、主流のフルサイズC-MOSセンサで2420万画素ですので、約50倍の画素数があります。
・・・
そう考えて、A3スキャナを購入して、実際にフルサイズでスキャンをしようとすると、
意外なことに、スキャンが出来ないことに気付きます。
スキャナ駆動ソフトウェア(EPSONScan)は、アラートを出し、解像度を下げるか、スキャンサイズを小さくするか、どっちかを選べ、と要求してきます。
「 EPSON Scan
画像サイズが大きすぎます。
幅21000,高さ30000ピクセル以内になるように、解像度を下げるか、取り込み領域を小さくしてください。 」
つまり、なんと、「12億画素のスキャンは不可能」なのです。
・・・
そこで、少し計算をしてみます。
1画素あたりのデータ量は、
24bit Color ( Red/Green/Blue各色256階調、8bitつまり、1Byte)は、3Byteの容量。
よって、1.2Gpixelでは、
1.2 x 3 = 3.6G Byte
じつは、デジタル画像を保存するフォーマットとして普及している、TIFF画像のファイル仕様は、4GBを上限としています。
ですので、ぎりぎり、3.6GBは保存ができるはずです。
(※ ちなみに48bitColorでスキャンした場合は、1.2G x 6Byte= 7.2GBとなって、技術的に、TIFF保存ができません。)
・・・
さて困りました。
そんな方のために、造ったのが、弊社のスキャナ駆動ソフトウェアです。
iMeasureScan_Pro.exe
A3、2400ppi、24bitカラーでのスキャンに対応します。
また、昨年9月に発売された、新しいA3サイズの
カラーイメージスキャナ DS-G20000 にも対応しました。
iMeasureScan_Pro.exe
詳しくは、お問い合せください。
info@imeasure.co.jp
(補足)
iMeasureScan.exe は、UIサプレス アプリといいます。
標準のスキャナ駆動ソフトウェア(例えば、EPSON Scan)のユーザーインターフェース機能を使わない( UIを suppres 抑える )という意味です。
OCRソフト(AIソフトの 読んde!!ココ ?)などもこれです。
100%を新規にコードを書いて造るプログラムではなく、
スキャナ駆動ソフトウェア(例えば、EPSON Scanというセイコーエプソン社が提供する)の、基底部分(OSとスキャナを繋ぐ基幹部分)を再利用して、ユーザーに見えるインターフェースを中心に新規にオリジナルで開発して造ります。
こうした、技術は、TWAIN と呼ばれるソフトウェア開発指針(API)で規定されました。
アプリケーションソフトウェア開発社側で、自由にユーザーインターフェース設計できるようにするために、つまり、スキャナメーカーに依存せずアプリケーションソフトウェア側のユーザーインターフェースを設計できるようにするために、TWAIN.ORGという場で標準化されました。
弊社では、はやくから、A3,2400ppi、24bitFullColor =12億画素スキャンを実現し、iMeasureScan_Pro.exe でこの機能を提供をしてまいりました。
しかし、昨年9月、ES-G11000の販売終了により、代替機種として発売された、DS-G20000では、ベースとなるスキャナ駆動ソフトウェアが、EPSON Scan2という新しいアプリケーションソフトウェアに替わりました。
EPSON Scan2の評価を続け、今年になってから、正式にサポートを開始できるようになりました。
たぶん、まだ、DS-G20000 を使って、12億画素スキャンできるソフトは、この世には無いだろうと,推定する次第です。(^^)
« ガラスケースに入った昆虫標本の写真撮影 | トップページ | BK-7 直径3mmのガラス玉で iPhone 顕微鏡を作ってみた。 »
「製品サポート」カテゴリの記事
- 赤外線画像で測る、赤外線画像で解析する(2019.03.15)
- PhotoDigitizerの主走査倍率精度の決め方(2018.11.16)
- 画像計測用のイメージスキャナ PhotoDigitizer が新モデルに生まれ変わります。(2018.11.15)
- 大型アナログ図面の高精度デジタイズ CADデータ化 にお悩みの方はぜひご相談ください。(2018.11.09)
- スキャナを濃度計にしたり タイムラプス撮影するソフトウェアが GTX-980 DS-G20000 に対応しました。(2018.09.28)
« ガラスケースに入った昆虫標本の写真撮影 | トップページ | BK-7 直径3mmのガラス玉で iPhone 顕微鏡を作ってみた。 »
コメント