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2017年3月29日 (水)

フィルムに記録される有効情報量 ~ 適正露光条件から、有効フィルム粒子径を推定する ~

        ----------      <はじめに>    ----------

 高感度フィルムは粒子径が粗く、高密度なフィルムは感度が低い。
 と一般に言われます。
 フィルムの粒状性を実際に測定せずに、
 適正露光に必要な光量から、粒子径を計算する事はできないものでしょうか。
 つまり、使う計算式は、

  (照射された光子数 * 発生確率) / 面積 ==> 感光粒子数 / 面積

 もし、これが可能であれば、感光粒子間の距離を知らずに、
 そのフィルムに記録可能な有効情報量を計算できます。
 そのフィルムの適正露光条件から、記録可能な有効情報量を推定する。
 というのが本論文の目的です。

        ----------      <計算>    ----------

□仮説:フィルムの有効情報量は光子に反応した銀粒子核の数で決まる。
□結論:35mmフィルムの有効記録情報量:106 [MByte]
□条件:
・被写体位置での照度  :41000 [lx]
・レンズF値          :11
・シャッター速度      :1/125 [sec.]
以上の条件で適正露光であるフィルムの場合。
(ISO 100フィルムにて基準露光量に対して+6.3EV)

・倍率 β      :倍率:0.02 (=36mm/1800mm)
・レンズ透過率 t:   100  [%]
・フィルム面積  :24*36*10^-6 [m^2]

□仮定
 ・光ショットノイズは、sqr(N)。
  256諧調を完全に確保するために、256^2 = 65536個のAg核が必要。と仮定。
 ・Ag核発生率    :   100  [%] //100個のPhotonで100個のAg核発生。

□計算結果:

[1] 光伝達効率:0.1986%
     = t/{4*F^2*(1+β)^2)}

     E  = π * L * t/{4*F^2*(1+β)^2)} //光学技術ハンドブック
        L : 被写体の輝度
        E : フィルム面照度
        π * L = 完全拡散な被写体とした場合の被写体位置での照度。

[2] フィルム面照度:81.42 [lx]

[3] フィルム面露光量:0.651 [lx・Sec.]
    = (フィルム面照度)*(シャッター速度)

[4] フィルム面への全照射エネルギー E_total:0.8276 * 10^-6 [J]
        E_total = (フィルム面露光量)*(フィルム面積)/680
                1 [lx] = 1 [lm/m^2]
                λ= 555nmの光エネルギー : 1[W] = 680 [lm]

[5] 照射Photon数 N_total_photon :2.31 x 10^12 [個]/(24*36mm^2)
        N_total_photon = E_total/E_photon

        1 Photonのエネルギー : E_photon = h * C / λ
                h=6.6256*10^-34 [J・Sec.]
                C=3.0 * 10^8 [m/Sec.]
                λ=555 * 10^-9 [m]

[6] Ag核間距離:0.0193 * 10^-6 [m]
        sqr{(フィルム面積)/(N_total_photon * Ag核発生率)}

[7] 256諧調を出すための基本ユニットサイズ:4.95 * 10^-6 [m]
        0.0193 * 256 = 4.95

[8] 有効画素数:3526 [万画素/色]
        (フィルム面積)/{(4.95*10^-6)^2}

[9] 全記録情報量:35.26 [MByte]
        RGBの3色で3倍。3*35.26 =105.8 [MByte]

初出-----
Nifty-Serve FPHOTOD  MES( 3):#04109 1999/01/24 00:06
--------------------

参考)

[1999-6-24]  日本画像学会技術講習  「カラーイメージスキャナの設計技術」

http://www.imeasure.co.jp/pdf/NihonGazouGakkai.pdf

5.2階調性 をご覧下さい。

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