テレセントリックレンズの仕組み
通常のレンズは、近くの物は大きく見え、遠くの物は小さく見えます。
( 遠いものは大きく、近いものは小さく、と語ったのは、スタジオジブリの映画 耳をすませば の バロン だったでしょうか。)
一般的に、イメージスキャナで図面をスキャンした場合に、倍率精度が低い原因はここに有ります。
球をイメージスキャナでスキャンをすると楕円になります。
コンビニのコピー機で是非試してみてください。
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一方、
テレセントリックレンズの像は、物体が前後してピントがぼやけても、結像位置の前後で倍率が変わらない特徴があります。
正射投影イメージスキャナ(オルソ・スキャナ) OrthoScan-IMAGER ( http://www.imeasure.co.jp/ortho/ )がオルソ画像を得る仕組みは、レンズがテレセントリックレンズを使用することにあります。
その原理を示す図が公開されてましたのでご紹介します。
ポイントは、テレセントリックレンズの対物レンズの焦点距離の位置(ピント面の意味ではないことに注意)に絞り環が入る、という事です。絞りを入れることで光軸に平行に入射する光以外はカットされる事がよく分かります。
物体からレンズ開口に向けて入る光の中で、レンズ光軸に対して平行に入射した光だけが、焦点位置に設置された絞り環を通り抜けることができる。その結果、結像に寄与する光線は、全てレンズ光軸に平行に入った光だけになる。
これが、ピント位置前後で結像がぼやけたとしても、対象物の寸法に変化が生じない仕組みです。
5-9 絞りの位置とテレセントリック
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