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2011年6月 8日 (水)

濡れた写真をイメージスキャナでスキャンする時の注意点

イメージスキャナは濡れた被写体を載せることを想定していないため、濡れたままの写真をスキャンすると故障する原因になることがあります。
以下の点に注意してください。

■1.故障モード

写真を載せるガラス(プラテンガラスと呼びます)面を水浸しにすると、次の不具合が発生します。

故障−1:毛細管現象により隙間からスキャナの中に水が進入します。この時に、僅かな水であっても、イメージスキャナの心臓機能である、「シェーディング補正」のために使用する(表からは見えない)基準チャート部を汚します。基準チャートが一度汚れると、ガラスの水が乾いても、汚れが解除できません。この汚れが原因で、スキャナヘッドのスキャン方向(副走査方向と呼びます)にスジが発生するようになります。

故障−2:更に水が進入すると、スキャナ内部に水滴が落下して、電気系統のショートの原因になります。

■2.対策

対策−1:読み取りヘッド(キャリッジと呼びます)の待機位置側に、基準チャートが有ります。そこで、濡れた写真はできるだけ、スキャン終端側に置きます。

基準チャートの有る側にサランラップをかけて、セロテープで隙間を止めます。

これで、濡れた写真を押さえつけてフタをしたことで水が漏(も)れて来たとしても、基準チャート側に水が進入することを防止することができます。

対策−2:確実な対策は、プラテンガラスの4辺周辺をコーキング(お風呂のシリコン接着剤と同じものでよい)します。プラテンガラスを汚さないように、マスキングテープで予めマスクをして、プラテンガラス4辺周辺をコーキングしてください。乾燥には、1日以上を確保してください。

■3.濡れたままの方が良い点

汚れて湾曲して破れた写真を乾燥前に敢えて濡れたままスキャンした場合の画像は、乾燥した写真のスキャン画像よりも良質です。理由は、写真を濡らすことで、表面の凹凸や破れた部分の散乱の影響が低下するからです。デジカメ写真などで濡れた写真を撮影するのは、水膜による照明光のテカリが発生して、常識的には乾燥させるほうが良いと思いがちですが、イメージスキャナの場合は、表面の光沢光をレンズに導かない光路を確保しており、濡れたことで画質が低下することはありません。

【この記事は、東日本大震災で被災した写真の救済活動をされている方を支援するために書いています。】

日本写真学会 水害で被災した写真の救済法のガイドラインを発表

防滴コーキングしたイメージスキャナで濡れた被写体をセットする事例の画像

「表面の光沢光をレンズに導かない光路」を説明した発言

■補足 2011.8.23

シェーディング補正とは

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