ミツトヨの三次元測定機
ノギスと言えば、ミツトヨ。
そのミツトヨの三次元測定機の動画像です。
http://bit.ly/mzfQpT
http://bit.ly/kGOImz
弊社では、この動画と同じモデル
Mitsutoyo Crysta-Apex C 574
を使って、スキャナのプラテンガラスに蒸着した、
クロム蒸着パターンを計測しています。
写真計測用(旧:直交精度保障)イメージスキャナ nanoDigitizer
http://www.imeasure.co.jp/products-nanodigit-jp.html
では、クロム蒸着マークの位置計測データシートを納品する際にこのマシンを使って計測しています。
来週行われる 画像センシング展2011
では、このクロム蒸着したプラテンガラスのサンプルを展示します。
ぜひ現物を見にご来場ください。
■イメージスキャナのプラテンガラスに真空蒸着したクロム(Cr)マーカーの位置を三次元測定機で計測する方法
・まずマーカーの形状ですが、次のパターンを
イメージスキャナのプラテンガラス上に直接クロム蒸着します。
・クロム部分の光学濃度は、OD4.0以上を指定します。
OD値とは、
OD= -1 * LOG (透過率)ですので、
透過率 = 10 ^ ( -1 * OD値) =1/10000
つまり、0.01%以下となります。
・ミツトヨの三次元測定機で、位置検出する手段は、通常は、上記動画にあるように先端に球状のルビーを取り付けた棒状の腕を測定対象に直接接触させて、物理的にかかる負荷(力)の立ち上がりを検知して、その位置をデジタイズ(位置計測)します。
・イメージスキャナプラテンガラス表面に真空蒸着したパターンの位置はどのように測るのでしょうか。
ミツトヨの三次元測定機には、カメラオプションを取り付けることができます。
球ルビーの腕の替わりに取り付けた、リング照明装置付きのカメラを使って、上記マーカーの映像を撮影し、そのデジタル画像から、円中心を計算します。
・カメラに取り付けるレンズは、撮影対象のサイズに応じて、交換します。
レンズは、精度が重要です。ズームタイプではなく、固定焦点タイプのレンズです。
・円中心の計算方法
ミツトヨの三次元測定機には、指定した点を中心に、放射状にプローブ線(コントラスト検出軌跡線)を設定し、その線上の画像のコントラストを判定し、境界点をプロットする機能があります。放射状に放つプローブ線を何度の角度の間隔(ピッチ)でを引くか任意設定できます。
アイメジャーでは、10度ピッチ、36本/周の放射線を引き、Φ2mmの円のコントラスト境界を検出します。
最後に、検出された36ケの境界点をなぞり、最小二乗法(%1)にて、円中心を計算で求めます。
・精度
ミツトヨの仕様書では、精度は、±4μmとありますが、実際に計測した感じでは、±3μm以下には収まっているようです。
■写真計測用(旧:直交精度保障)イメージスキャナ nanoDigitizer の仕様
・同時に計測できる領域
イメージスキャナの有効取込範囲は、
反射モード:310*437mm
透過モード:309*420mm
です。
この領域を数μmの精度で対象物(印刷物やパターン)の位置計測を行うことができます。
クロム蒸着マーカーを使うことで、スキャン画像に校正用スケール(マーカー)を一緒に入れ込むことができます。
そのため、トレーサビリティー(計測値を後で再検証する際の精度の保証)を確保することができます。
■2011.8.6追記
円周上の複数の点から最小二乗法で円中心と半径を求める式。
なんと、エクセルの一般式。感謝。
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