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2011年3月13日 (日)

原発事故・なぜ炉心溶融は起きたか

■■ 一ノ瀬 twitter ■■

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■2011.4.6追記

私には、大前研一の解説が最も確かで理解しやすかった。

また事故発生当初から、将来発生する課題を次々と指摘していた。YuTubeもお奨め。

大前研一(原子力工学で工学博士号@MIT)

炉心溶融してしまった福島原発の現状と今後

2011年04月04日

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110404/265766/

福島第一原発で何が起きているのか——米スリーマイル島原発事故より状況は悪い

2011年03月15日

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110315/263842/

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首相官邸(災害情報)

 政府がtwitter@Kantei_Saigaiでリアルタイムに発信を始めた。

 

内田樹(うちだ たつる)『未曾有の災害のときに』 2011.3.13

 「寛容」、「臨機応変」、「専門家への委託」を、被災の現場から遠く離れているものとして心がけたいと思っている。

早野龍五教授(東京大学理学系研究科)の原発に関するQ&A

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http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/001748.php

new_517-0.asx
「第517回ニュースコメンタリー」
(全46分間)
ニュース・コメンタリー (2011年03月13日)
原発事故・なぜ炉心溶融は起きたか
ゲスト:伴英幸氏(NPO法人原子力資料情報室共同代表)

伴英幸
伴 英幸ばん ひでゆき
(NPO法人原子力資料情報室共同代表)
1951年三重県生まれ。75年早稲田大学文学部卒業。
生活協同組合、脱原発法制定運動事務局を経て、90年より原子力資料情報室勤務。
95年同事務局長、98年より現職。
著書に『原子力政策大綱批判—策定会議の現場から』など。

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melt down 炉心溶融
日本では始めて。
チェルノブイリ、
スリーマイル、
3件目。
(00:02:15)
水を送り込むポンプが機能していない。
建屋の天井が吹き飛んだ。
脇は分厚いが、天井は弱い。
(00:03:39)
女川原発、福島原発、東海第二原発
(00:04:38)

「止める、冷やす、閉じ込める。」
(「福島第一原子力発電所及び 福島第二原子力発電所の耐震安全性について」 )
冷やすために ECCS (緊急炉心冷却装置)
非常用ディーゼル発電機。
津波が原因だと僕は思っている。

核分裂が止まっても高温だから、冷やさないと自分の熱で溶ける。
(送電線から逆に貰って)電気が来ていれば1日くらいで100度以下になる。
来なかった場合、ディーゼル発電機がバックアップとして有る。
動かないという事態になった。
冷やせなくなった。
(00:07:08)

沸騰水型原子炉
http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/bwr_w400.png

■Q1:「水素が溜まった理由」
鞘管(さやかん、直径1cm長さ4m)が(高温1000度)で水と接触していると水と接触して水素が発生する。(00:10:20)

-----

(補足 2011.3.14)

早野龍五教授
「A. 燃料棒に用いるジルコニウムという物質は、高温になるほど水と反応し、水素を発生させます。」

-----

いくつも部屋が分かれている。
一番上は、体育館が1つ入るくらい(の広さ)。

(枝野21:00会見の紹介:)
格納容器内部は窒素が入っている。

■Q2:セシウムが検出されている(00:13:17)
燃料が破損が起きていることを示している。
鋼鉄製の原子炉容器、格納容器、閉じ込める機能が部分的に失われている疑い。(00:15:00)

■Q3:1015マイクロシーベルト(1ミリシーベルト)、1年間の被爆量を1時間で。
手動で蒸気を外に出す。この行為をやった。
蒸気に含まれる放射能が外に出た。
一時的。
外に出て行くルートができてしまっている。ということ。(00:19:16)

■Q4:病院職員の被爆の件
3~4km被爆してしまうのはあり得る?
風が病院の方に向かっていればあり得る。

<構造まとめ>
[1:圧力容器 あつりょくようき]
[2:格納容器 かくのうようき]
[3:建屋 たてや]

■Q5:海水で冷やすことが決まった件
最後の手段として考えた。僕もそれだろうと思っていた。
水で冷やすのが最も良いのだけど、
蒸気としてどんどん出てっている。
補給しないといけない。
運んで補給しようとしたけど、間に合わない事態となっている。
それくらい、
炉心の温度が上がりつつあって、このまま行くと炉心溶融。
それを避けるためには、なんでもいいから、水を入れる。
高さ40mあるから、半端な量の水では足りない。
→海水しかない。

水を入れて全体を冷やす。最後の手段。
塩水を入れると、海水に不純物が入っていく。
海水が汚染されるという、後始末の問題もある。
鉄に海水を入れる。腐食。
「原子炉を放棄してもやむを得ない。」という判断をした。
(00:26:10)

■Q6:全部水で満たしてしまって持つのか?
格納容器内部に全て水を入れて
下の方は40mとすれば4気圧。
格納容器の設計上の耐圧は、4気圧ちょっと。
5〜6気圧は持ちこたえるかもしれないが、余裕は殆ど無い。
亀裂が入って海水が漏れ出す可能性はある。
(00:28:17)
海水を入れれば安全な状態になるのか?→保証はない。

■Q7:(半減期の間)何十年、何百年も封印しないといけないのか?
仮にうまく収まったとして、封印は何年かは続ける。
その後は、中の燃料を取り出す作業をして、封印しやすくする。
(00:30:10)

■Q8:もしもうまく行かなかった場合、何キロは立ち入れないという状況になりうるのか。
スリーマイルでは、5割以上、6~7割は溶融した。
数キロ以内は全員被爆で亡くなるという事故になる。
燃料が本格的に溶け始めて、環境と明け透けになってしまうということになると、そういうことになる。(00:33:00)

■Q9:今まで電力会社が(安全と)強調してきたのは何だったのか?
(住民投票で建設中止となった)巻原発取材の時。
「止める、冷やす、閉じ込める」、何重もの対策があるので安全。
反対派:「こんなことが起きたらどうするか?」
(電力会社、国は)
仮定と仮定で話をしてもしょうがない。
絶対安心です、起きることはない、と言って来た。
(00:34:30)
考え方を改めないといけない。そうなってもらいたい。
14基作るという増設の計画にブレーキをかけないとしょうがない。
避けるとすれば、(建設費等)コストが上がる。
安全を強調するとコストが上がる。
(00:35:35)

女川、福島、東海第2 原発自動停止した。

■Q10:原発政策の件{ichi:司会者の主張が出過ぎだなあァ。。}
今回の事態を終息できたとしても、原発政策を修正せざるを得ない。
(大量の交付金が落ちる。それと引き換えに原発の建設を受け入れる。
受益者は大都市の人達。都市部に住んでいる人間が、田舎の人達にお金を渡して、その原発の電力できらびやかな夜の街に住んでいる。)
(既に、「こうすれば原子力に頼らなくても良い」という方法論が出ている。そういう方向にシフトしてくる。原発は主要メディアにとってタブー。電力会社は重要な、広告主。)

■Q11:計画停電(電力供給制限)の件
(東海第二も止まっている)
実は原子力に事故が起きたら大変なので注目されているが、(太平洋)沿線上の火力発電所もやられている。(00:44:00)
電力不足は理解できる。

■Q12:海水入れるのにどのくらいかかるのか。(00:44:30)
10時間とか12時間とか。

(ここで抑えることができなければ)風向きによっては東京も避難することになるかも知れない。

////////////////////

■追記 2011.3.15

-----
http://www.youtube.com/watch?v=U8VHmiM8-AQ&feature=feedu

大前健一

【チェルノブイリ型は無いだろう。】

スリーマイル(Level5) 以上 チェルノブイリ以下。

根拠:
B(ボロン)を含んだ海水で満たした。
核暴走の心配は無い。
臨界点に達して、体積膨張、圧力容器を突き破っても、
格納容器で終わり。

「チャイナシンドローム」はウソ。
ウラン酸化物 2700度。
鉄を溶かす。
下(圧力容器を突き破っても格納容器)にたくさん水がある。
臨界時には、物理的に膨張した時に、臨界は止まる。
暴走は避けられるだろう。
チェルノブイリ型は無い。

炉心のメルトダウンの可能性はゼロじゃない。
仮に起こっても、
格納容器の中に充分な水があり、
そこに落ちれば、たぶん、そこで止まる、だろう。
−−−−−

参考資料:

(%1):「福島第一原子力発電所及び 福島第二原子力発電所の耐震安全性について」
平成21年7月 原子力安全・保安院 (pdf,28page)
http://www.pref.fukushima.jp/nuclear/info/pdf_files/100805-13.pdf

(%2)沸騰水型原子炉(ふっとうすいがたげんしろ、英:Boiling Water Reactor、BWR)

(%3)後藤さん

http://www.ustream.tv/channel/iwakamiyasumi#utm_campaign=twitter.com&utm_source=3532343&utm_medium=social

「NHKはパニックを起こさない配慮が多すぎて、核心にふれていない。
格納容器の設計圧力 4気圧。それが、2倍の8気圧になった。
『普通の2倍となった』と言っているが、普通は、1気圧。」

後藤さんは、 元東芝設計者、格納容器の設計者。
初めて本名を明かして発言した。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/gotoh_fig_w500.png

設計圧力 4.35kg/cm^2 と後藤先生のパワポにありますね。

圧力の単位の変換
MPaの9.8分の一が気圧。

詳細:
1MPa= 9.8kg/cm^2
最近は単位面積にかかる力を意味することを表記するために、kg重とか、kgfと書きますよね。
1気圧=1kgf/cm^2

■追記(2011.3.13 10:53)

早野龍五(はやのりゅうご)先生@東京大学大学院理学系研究科教授

http://nucl.phys.s.u-tokyo.ac.jp/hayano/

が、twitter

http://twitter.com/#!/hayano

で専門的な貴重な情報を発信して下さっているようです。

興味有る方は、twitterに登録して、「フォローする」と良いと思います。

福島第一原発、福島第二原発ともに原子炉の原子炉圧力、原子炉水温度、原子炉水位がリアルタイムモニタされているようです。

■一覧表:

福島第二原子力発電所 原子炉圧力 原子炉水温度 原子炉水位

1MPa= 9.8kg/cm^2=9.8気圧

例えば、0.32MPaは、約3.2気圧。

自動車のタイヤの適正圧力が 0.25MPa(=250kPa)


福島第二原子力発電所 原子炉水温度 リアルタイムモニタ サイト

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/fukushima2temp.png

第二原発は5基とも温度モニタが生きているようです。

次に、

福島第一原子力発電所 原子炉水温度 リアルタイムモニタ サイト

こちらは、温度表示がありません。

水素爆発を起こした一号機以外に福島第一原発には5基の原発があるようですね。

その内、4,5,6は定期点検のため停止中。

1,2,3が動作していて、1号機が水素爆発。

3号機が現在冷却水を注入する装置に障害発生した。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/fukushima1temp.png

■補足 2011.3.13

放射線モニター

福島県環境放射線測定結果

宮城県(女川)モニタリングステーション

■補足  2011.3.13 21:50

hayano

[そういう理解で良さそうです.RT @: 被覆管のジルコニウム合金が融点に達し、圧力容器内の水と反応して水素が発生した可能性は無いでしょうか?]
   

■補足 2011.3.13 22:10
女川原発のモニタリングポストが3/12に20μシーベルト/H を超えた時のグラフ。
早野先生まとめ図

■補足 2011.3.13 22:50

原子力教育を考える会

※やはり、原子力のことを考えていくと高木仁三郎の活動にたどり着くわけだナ。

■補足 2011.3.14

ニューヨークタイムズ記事 原子炉内部の3D図

■補足 2011.3.15

福島大地原子力発電所 正門付近放射線量 経時変化  2011.3.15 http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/eq_fukushimaw500.png

http://www.tepco.co.jp/cc/press/11031516-j.html ←東電の掲載ページ

http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110315h.pdf

←生データ。ピーク値の生データは、

計測時間:午前9時00分 ( 2011年3月15日 )

計測場所:正門 (福島第一原発)

γ線:11930.0μSv/h (=11.9ミリシーベルト毎時)

中性子線:0.01μSv/h未満

風向:北北東

風速(m・s):1.5

つくば高エネルギー研究所 2011.3.14 14:00 〜 3.15 14:00, 縦軸[μシーベルト/H]

■追記 : 2011.4.4

 

福島第一原子力発電所 原子炉水温度 リアルタイムモニタ サイト

を見ても、計測装置がまともに機能していない様子。

まだまだ長期戦になるのだと思う。

現場で働く職員の方々に敬意。

IAEAのプレゼンテーションが、第一原発の核炉の状況について、最新、かつ整理されている。

http://www.slideshare.net/iaea

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