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2011年3月21日 (月)

ホウレンソウを何キロ食べると被曝基準を超えるか?

■■ 一ノ瀬 twitter ■■

■今日(2011.3.21)の新聞報道



「日立市 ホウレンソウ 54100 ベクレル/kgの放射性ヨウ素を検出」


Q:放射性ヨウ素が付着した54100ベクレル/kgのホウレンソウを食べ続けて、年間許容放射線量に達する重量は何キログラムか?。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

■2011.5.15追記

※乳児では、たった100gで、20ミリシーベルト(現在の文部科学省が喧伝している基準値)となる。

=====
http://www.olive-x.com/news_30/newsdisp.php?n=108914
【見るに見かねたドイツが考えてくれた日本の子どもを守る摂取限界値】
2010.3.20

日本では、ほうれん草1kg あたり54,000Bq のヨウ素131 が検出されたが、こうしたほうれん草を100g(0.1キロ)摂取しただけで、甲状腺の器官線量は次の
とおりとなる(*1)。

乳児(1 歳未満):甲状腺線量20 ミリシーベルト〔以下 mSv:訳者注〕(*2)
幼児(1~2 歳未満):甲状腺線量19.4mSv(*3)
子ども(2~7 歳未満):甲状腺線量11.3mSv(*4)
子ども(7~12 歳未満):甲状腺線量5.4mSv(*5)
青少年(12~17 歳未満):甲状腺線量3.7mSv(*6)
大人(17 歳以上):甲状腺線量2.3mSv(*7)
=====

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
■2011.4.5追記
ドイツがこのホウレンソウのヨウ素濃度を事例に警告を出している。
注目。この基準によれば、100g摂取でもアウトだ。

日本人に広く知ってもらおうと日本語訳までしてくれている。

「日本における放射線リスク最小化のための提言」(ドイツ放射線防護委員会)

http://icbuw-hiroshima.org/wp-content/uploads/2011/04/322838a309529f3382702b3a6c5441a31

この記述によれば、算出根拠は、

『国際放射線防護委員会(ICRP)は、そのような被ばくを年間0.3mSv 受けた場合、後年、10 万人につき1~2人が毎年がんで死亡すると算出している。
しかし、広島と長崎のデータを独自 に解析した結果によれば(*15)、その10倍以上、すなわち0.3mSvの被ばくを受けた10万人のうち、およそ15人が毎年がんで死亡する可能性がある。』

つまり、10万人につき、1〜2人が毎年がんで死亡する基準として、年間0.3mSvと規定している。

そして、肝心の54100ベクレル/kgのホウレンソウの計算では、

『原子力発電所通常稼働時の甲状腺器官線量 の限界値は年間0.9mSVであるが、上に述べたような日本のほうれん草をわずか100g摂取するだけで、すでに何倍もこの限界値を超えることになる。』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【科学技術庁が決めた年間許容量は50ミリシーベルト】(%7)

■「変換係数(μSv/Bq)(%4)



ヨウ素I-131 : 0歳で0.140、
を適用。(仮定)

■計算
ベクレル→シーベルト
54100 [Bq/kg]  * 0.14 [μSv/Bq] = 7.56 [mSv/kg]


50 mSv / 7.56 [mSv/kg]
 = 6.6 kg

0才児が食べた場合。

%4)http://twitter.com/#!/team_nakagawa 2011.3.21 11:00

%7)http://www-sdc.med.nagasaki-u.ac.jp/abdi/qa/index_j.html

-----

報道によるとホウレンソウを洗ってから計測しているとのこと。

■参考 チェルノブイリでの甲状腺がん患者の発生状況。
長崎大学大学院医師薬学総合研究科 原爆後障害医療研究施設
チェルノブイリ原発事故での放射能汚染地図と甲状腺がん患者の数
37-185 GBq/km^2
185-555 GBq/km^2
> 555 GBq/km^2

ベラルーシやウクライナで甲状腺がん患者(0~14才)が1989年から急増した。
ロシアは微増。

つまりこれらの事実から推測されることは、 「ヨーロッパ放射能被爆被曝地図にて、1キューリー/km^2 (=37 GBq/km^2)以上は危険。」

被爆被曝の原理 (%3)
「チェルノブイリ事故の場合、短期的な汚染の主役は半減期が8日と比較的短いヨウ素 131であったが、長期的に最も問題 となる放射能は、半減期が30年と長いセシウム137である。地表のセシウム137汚染は、そのガンマ線により人々に地面からの外部被曝をもたらすととも に、作物中に移行した場合は体内に取り込まれて内部被曝をもたらす。」

■計算
チェルノブイリの地図の最小値
37 GBq/km^2
(この数は、要するに1キューリー /km^2)
1m^2に換算して:37 KBq/m^2
1cm^2に換算して:3.7 Bq/cm^2
-----
■基礎情報
「1キューリーとは、ラジウム元素約1gの放射能に相当。」(%1)
「Bq(ベクレル)というのは、一秒間あたりの放射性物質の崩壊数を表します。」(%4)
「放射能とは、物質から自発的に放射線が放出される現象。」(%2)

■キューリーとベクレルの関係
1キューリー(Ci) = 3.70 * 10^10 ベクレル (Bq)
1Bq = 2.70 * 10 ^(-11) Ci
■「変換係数(μSv/Bq)(%4)
ヨウ素I-131
0歳で0.140、
1〜6歳で0.075、
7〜14歳で0.038、
15〜19歳で0.025、
大人で0.016

Cs-134(セシウム134)
大人で0.019μSv/Bqです。

■食品中の放射性物質の基準 (%5)
[Bq/kg]
食品| ヨウ素 | セシウム
源乳| 300 | 200
ホウレンソウ|  2000 | 500
■放射性物質と半減期(%3)
ヨウ素 131 (I-131):8日
セシウム137 (Cs-137):30年
セシウム134(Cs-134):2年
[ちなみに、放射性セシウムの半減期が30年といっても、排尿や代謝によって体外に放出されます。その結果、人体に影響を及ぼす、実効的な半減期は100日程度といっていいのです。](%4)

%1)
http://rcwww.kek.jp/kurasi/page-14.pdf
ベクレルはウランの放射能を発見。
キュリー夫人はポロニウム元素とラジウム元素を発見。
%2)
http://ric6.ri.tokushima-u.ac.jp/hajimete.html
%3)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/JHT/JH9606A.html
今中哲二:チェルノブイリ事故によるセシウム汚染
%4)
http://twitter.com/#!/team_nakagawa
2011.3.21 11:00

%5) 信濃毎日新聞 2011.3.21 p26
%6)http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/JHT/JH9606A.html

 

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コメント

一ノ瀬様
はじめまして、昨日このサイトをみつけました。放射線のことを詳しく書いていただいていて、とても参考になります。

突然で申し訳ないのですが質問させてください。
この記事のほうれん草の乳児が摂取していい量の計算がよくわかりません。

0.140マイクロシーベルト/kgは変換係数で決められた値ですよね?
その値にかけている54Kはなんでしょうか?
それから、もしよろしければヨウ素以外のセシウムなどのべクレル→シーベルト換算も教えていただけるとありがたいです。
お時間ありましたら返信お願いいたします。
yoshi

yoshiさま
計算誤記のご指摘ありがとうございます。修正しました。
換算係数は、出典
team_nakagawa
以外、私もまだ未調査です。

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