母乳を介して乳児が受ける放射線量
「母親が 放射性物質 ヨウ素131の入った、300ベクレル/リットル(300ベクレル/kgでも同じこと)の水を毎日2リットルづつ、100日間にわたって飲んだ場合を計算する。
101日目からは放射性物質の入った水を飲まない。
その母親の母乳を飲む乳児は、母乳を介してヨウ素131を受け取る。
ヨウ素131は、乳児の甲状腺(こうじょうせん)に取り込まれ、固定される。
ヨウ素131は、その後、核崩壊(かくほうかい)を続け別の元素(げんそ)に分解して行き、半減期(はんげんき)8日で徐々に自分自身の数を減らしながらも放射線を出し続ける。
幼児が、その後の人生で 70年間にわたって、甲状腺(こうじょうせん)部分で受ける すべての放射線の積算量は、4ミリシーベルトである。」
ちなみに別の元素とは、キセノン。キセノンガスは不活性ガスであり、キセノンランプやプラズマディスプレイにも入っている無害な気体。
預託実効線量とは何か?
http://search.kankyo-hoshano.go.jp/food2/Yougo/yotaku_jikkou_syousai.html
[等価線量 預託実効線量] で検索を掛けると、上記ページが出ます。
http://trustrad.sixcore.jp/food_monitoring.html
国立保健医療科学院 生活環境部 管理サイト
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母乳を介して乳児が受ける線量
I-131を摂取した母親の授乳により乳児が受ける線量は母親の摂取量あたり
5.4×10-5 mSv/Bq
程度です(ICRP Pub.94 Table 13.1)。
母親の摂取量が少ないので
(300Bq/kgの水を1リットル飲んだ場合の乳児の母乳を介した線量は、2×10-2mSv)、
乳児のリスクも十分に 小さく無視できると考えられます。
300Bq/kgの水を毎日2リットル母親が飲んだ場合には、乳児では一日の摂取あたり
4×10-2mSvの甲状腺の預託
(=甲状腺に摂取されたI-131から将来にわたって与えられる)
等価線量
(=放射線の種類を考慮した臓器の平均線量)
ですので100日間飲み続けてはじ めて4mSvになります。
【※2011.3.27 4:30に私の指摘を元に、ご担当の方が誤記修正済みです。40mSv→4mSv】
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■2011.4.11追記
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武田邦彦@中部大学blog
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