実験報告 NIKON LS-1000 光学解像度
taikoubou(太公望)さん という方から、Nikonの代表的なフィルムスキャナ LS-1000の光学解像度を計測した結果を頂きました。
ご本人の了解を頂きましたので、公開します。
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計測者:taikoubou(太公望)さん
スキャナ:NIKON LS-1000 (s/n?: 228432)
テストチャート:ナイフエッジ部材:ポジフィルムの露光部をスライスして、スライドマウントに設置。5枚ほど作り一番安定してスキャンできるものを使用。オートフォーカスが作動したのでこれが一番良いと思われる。
動作環境:Windows XP SP3
スキャニングソフト:Vuescan。RAWデータ(=Gamma1.0)。
光学解像度計測ソフトウェア:SFR-edge
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なお、光学解像度計測ソフトウェア:SFR-edge についての説明は、次の記事を参照ください。
ナイフエッジで光学解像度 MTF を測る
こんなにすごい事が個人が趣味でもできちゃうってのがホントに凄いことだと思います。岐阜大学の藤田先生に感謝。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18218354
IEEE Trans Med Imaging. 1992;11(1):34-9.
A simple method for determining the modulation transfer function in digital radiography.
Fujita H, Tsai DY, Itoh T, Doi K, Morishita J, Ueda K, Ohtsuka A.
Dept. of Electron. & Comput. Eng., Gifu Univ.
■補足:
Nikonフィルムスキャナ記事
ワークス Vol.10 第四世代・COOLSCAN“三兄弟”
■補足2:[2011.3.8]
SFRの入力画像は、ガンマ1.0の画像でなければならない。
もちろん、シャープネスやノイズ除去等の画像処理はやってはいけない。
レンズの能力を忠実に記録するセンサー出力をそのまま使うこと。
VUESCANには、RAWデータで保存するとガンマ1.0でスキャンする機能が搭載されている。
以下SFRの結果。上がガンマ1.0(上に、既に掲載したグラフ)、下がガンマ2.2。
MTFが0%になるあたりは原理的にガンマの影響は無いが、
途中の値に影響が出るので留意。
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