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2010年11月10日 (水)

1998年台風で倒れた室生寺の樹齢392年のスギの年輪

「研究チームは、国宝五重塔で知られる奈良・室生寺で1998年、台風7号で倒れた樹齢392年のスギなどの年輪を分析した。」

「マウンダー極小期(1645〜1715年、江戸時代初期)は、産業革命で二酸化炭素(CO2)排出量が増える前のため、太陽活動の影響を調べやすい。」

「年輪に含まれる炭素14の量から、太陽の磁場活動が低下した時期には、地球に飛来する宇宙線が強くなって空気のCO2に占める炭素14の量が増えたことが判明。」

「酸素16と酸素18の比率から、当時は雨が多かったことが分かった。」

「東大大気海洋研究所の横山祐典准教授」

「東京大、名古屋大、名古屋工業大の研究チームが米科学アカデミー紀要電子版に発表」

■参考サイト:
放射性炭素(C14)による過去の太陽活動の研究

増田公明@名古屋大学太陽地球環境研究所

C14で年代測定できる原理:

「銀河宇宙から飛来する宇宙線粒子は,そのほとんどが陽子」

「宇宙線粒子は地球大気に進入して大気原子核と衝突して反応を起こし,放射性同位体をつくり」

「炭素14は大気中の酸素と結合して二酸化炭素となり,安定な炭素同位体(炭素12,炭素13)から成る通常の二酸化炭素とともに地球大気内を循環します。」

「その一部は光合成により樹木に取り込まれる」

「炭素14は5,730年の半減期で放射性崩壊する」

「炭素14の場合は(略),生成率の変動に対して対流圏下部(地表)における変動はかなり小さくなります。」

つまり、二酸化炭素として大気中にある時には、C14/(C12+C13+C14)は、安定した比率であるのに対して、
一旦、光合成により樹木のセルロースに取り込まれると、C14が5730年かけて半分になり、比率が低下する。
なので、例えば、C14の比率が所定比率の半分となっていれば、その木材は現在から、5730年前に生きていた(地上で育っていた)と推定される。

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