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2010年8月

2010年8月30日 (月)

ImageJ Tips : Set Scale...

Photoshopにて、編集 > 環境設定 > 単位・定規 の機能に相当するのが、
ImageJにて、Analyze > Set Scale... です。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/imagej_setscale.png
この設定事例では、
1200pixel per inchでスキャンした画像を開いて、
単位をinchから、mmに変更しています。

1 inch = 25.4mmですので上記の設定となります。

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2010年8月28日 (土)

ES-10000Gの直角精度

ES-10000Gの直角精度を計測しました。
方法は下記の通りです。

1.テストチャートを作成。
2.テストチャートを3次元測定機で予め測定。
3.テストチャートをスキャナにセットしてスキャン。
4.Image Jを使って、テストチャートの
スキャン画像の角度を測定。

まず、テストチャートですが、温度や湿度で伸縮しないようにするために、ガラス基板の上にクロム(Cr)蒸着して作成しました。いわゆる「フォトエッチング」です。光学的に位置計測をできるように4mm角の中をΦ2mmの円抜きのCr(クロム)マークを作ります。
250mm四角形のコーナーにこのマークを配置します。

3次元測定機は、ミツトヨの測定器でレンズ+カメラを使って非接触で測定します。繰り返し再現精度は、1〜2μmです。

■チャートの直角精度
四角形の直角の誤差は、最大で 0.0003 度でした。

今回の実験目的の観点からは、必要充分なチャート精度です。
ちなみに、この精度は、どの程度かといいますと、、
例えば、250mmを1200ppiでスキャンした場合、
1pixel分の角度は、rad(ラジアン)にて、
= (25.4/1200)/250 = 0.085 mrad(ミリラジアン, %4)
角度に換算して、degree = (180/π) * rad = 0.0048 度。
よって、250mm の長さで、
1200ppiの1pixel分の回転が 0.0048度となります。

(フォトショップの回転角度の設定分解能は、0.01度です。画像は中央で回転しますので、A4の原稿を1200dpiでスキャンして1pixel回転分の精度を想定しているということになります。1200dpiでスキャンした会社ロゴなどのラインアート編集を考えるとリーズナブルな精度なのでしょうね。)

■ImageJによる角度測定
ImageJのツールで、3カ所指定により2直線の交わる角度を計測する機能があります。ただし、表示精度が、0.01度までなので、次の方法で行いました。
Φ2mmの白抜き穴のマークに、ImageJの領域指定用の円を置き、その中心座標位置を画素数単位で読む
(%3)。→ (x,y pixel)四角形の4角全ての中心座標を読みます。最後に、ベクトルの内積で内角を計算します。

■結果:
手元にあった、EPSON ES-10000G 3台の直交性を計測した結果、
一番ずれていた固体で、 90.19 度。
もっとも直角の出ていた固体で、 90.08 度。
でした。(%2)








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2010年8月26日 (木)

adobe RGBのガンマは2.2か?

appleがOSのデフォルトガンマを2.2に変えた時に、sRGBのガンマを調べて実は2.2じゃなかったことを報告しましたが、

なんとadobe RGBも正確には、2.20000000 じゃなかったんですね。

2.19921875 だって。(笑)

8bit値(0~256)の四則演算で表したかったというのが理由らしい。

2.19921875 = 2 + 51/256

出典:

http://www.adobe.com/digitalimag/pdfs/AdobeRGB1998.pdf

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2010年8月23日 (月)

スキャナは濃度計になるか? その3

このテーマの続きです。

■実験方法

透過型ステップタブレット(15段、最大OD値 2.85 )

イメージスキャナ:EPSON ES-10000G

オプション:透過原稿ユニット ESA3FLU3

ソフトウェア:iMeasureScan(1.3.3)

    Densitometor : ON

    16bitGray

    DropOut:Green

    解像度:300ppi

エドモンドのステップタブレットの長期的供給が不可となったため、富士フィルムイメージテックのタブレットを購入しました。ただし、透過モード用は、最大濃度が2.85です(15段にて)
http://fujifilm.jp/business/material/testchart/step/

http://fujifilm.jp/business/material/inspection/testchart/step/index.html

測定値付き:@6,000- (添付データはX-rite 310の計測データでした。)

測定値無し:@5,000-

換算OD値 = - LOG ( 16bit平均値 / 65535)

■実験結果
ステップタブレット読み取り(OD値)       

        No.1(1回)       
  OD値     16bit平均  StdDev    換算OD値
1    0.04    57271     457.16     0.059
2    0.26    32835     372.63     0.300
3    0.46    20251     292.40     0.510
4    0.66    12093     288.32     0.734
5    0.85    7539.7     153.02     0.939
6    1.04    4684.0     108.12     1.146
7    1.25    2914.9     78.559     1.352
8    1.45    1607.9     57.735     1.610
9    1.64    992.74     44.461     1.820
10    1.85    607.29     36.558     2.033
11    2.03    388.93     30.749     2.227
12    2.25    233.02     26.972     2.449
13    2.46    144.11     24.894     2.658
14    2.68    91.115     23.593     2.857
15    2.88    61.093     21.371     3.030

■グラフ

X軸:ステップタブレットをX-rite 310で計測したデータ

Y軸:イメージスキャナで得た値から換算したOD値

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/densitometor_vol31.png

■解析

近似式:Y= 1.0625X + 0.0374, R^2= 0.9991

■校正

近似式を使ってスキャナの値を校正する。

X = ( Y - 0.0374) / 1.0625

OD値_cal = ( 換算OD値 - 0.0374)/1.0625

OD値    OD値_cal    ΔOD
0.04     0.02     -0.02
0.26     0.25     -0.01
0.46     0.45     -0.01
0.66     0.66     0.00
0.85     0.85     0.00
1.04     1.04     0.00
1.25     1.24     -0.01
1.45     1.48     0.03
1.64     1.68     0.04
1.85     1.88     0.03
2.03     2.06     0.03
2.25     2.27     0.02
2.46     2.46     0.00
2.68     2.66     -0.02
2.88     2.82     -0.06

■結論

校正を予め行うと、校正に使用したステップタブレットにて、最大 0.06(OD値)の差となった。

ちなみに、本格的な濃度計の精度は、例えば、X-riteの361Tにて、Repeatability(繰り返し再現性)が、 ±0.01 D (0.0 D to 5.0 D) です。

よって、「イメージスキャナを使った濃度計測手段は、濃度計の替わりにはならないが、OD値にて、±0.1程度の精度であることを承知の上で使うのであれば、濃度計として扱うことは可能である。(%1)」と考えます。

(記事更新履歴)
2013.9.24 富士フィルムステップタブレットの商品ページを変更。http://fujifilm.jp/business/material/testchart/step/

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2010年8月17日 (火)

「印刷界」2010年8月号(681号),pp52-54

「印刷界」2010年8月号(681号),pp52-54
高精度のデスクリーニングを実現

株式会社プランと弊社が共同開発した新しいスキャナ、モデル:OMATA Q31 の紹介記事が掲載されています。購読されている方はぜひご覧下さい。先のブックフェアで発表したモデルです。

記事中にある、「シェーディング補正をマニュアル化」とは、下記のようなカスタマイズのことを指します。

○シェーディング補正とは

まず、シェーディング補正のおさらいから、
(1) 光源の光量、
(2) レンズの透過率、ミラーの反射率
(3) リニア(ライン)イメージセンサの画素毎の感度、
ならびに、
(4) 光源の光量ムラ、
(5) レンズの周辺減光、
(6) リニア(ライン)イメージセンサの画素毎のリニアリティ(直線性)
の6つの変動要因を個体毎、1スキャン毎に補正する仕組みです。
目的は、スキャン値の、絶対反射率(もしくは透過率)再現性と、繰り返し再現性です。

つまり、このシェーディング補正機能のおかげで、どのスキャナでスキャンしても、購入時にスキャンしても、長期間使用後にスキャンしても、寒い朝にスキャンしても、暑い夏にスキャンしても、A3プラスのどこに原稿を置いてスキャンしても、同じ結果が得られる仕組みになっています。この点がデジカメで接写する画像との大きな違いとなります。

反射原稿の場合は、有効スキャン寸法310x437mmのプラテンガラスの左側に反射率100%の白基準板が、スキャナ内部に向けて設置してあり、これを使って基準反射率の校正(キャリブレーション)を行います。
しかし、透過フィルムをスキャニングする場合は、EPSONのES-10000Gの場合、プラテンガラスの向かって左側17mm幅(奥行き309mm)を透過率100%の基準としてサンプリングします。ここが「透過原稿用白基準領域」となります。このため、この領域にモノを載せたままスキャンするとキャリブレーション時に、実行エラーとなります。基準がサンプリングできずに正常な画像を得ることができません。

そのため、従来、例えば、A2サイズ(A4、4コマを焼き込んであるトンボ入り)のフィルムを4回に分けてスキャンする場合を考えます。すると、どうしても取りたい画像の外側のフィルムが、この「透過原稿用白基準領域」にかかってしまいます。そこで従来は、貴重なフィルムを切断していたそうです。

○シェーディング補正をマニュアル化とは

弊社にてイメージスキャナ搭載の組み込みプログラムをカスタマイズしました。具体的には、スキャニング前のシェーディング補正(キャリブレーション)実行機能を除去しました。その結果、透過原稿ユニットの取付部(フタを空けて奥)以外の3方向(手前、左、右)は全てフリーとなり、原理的には、航空写真のような、幅618mm( 2 * 309mm) までの無限長のロールフィルムもスキャンできることになります。

ただし、電源投入時以外は、シェーディング補正を行わないため、より精度良く補正を行うために、いつでもシェーディング補正を行うための機能も用意してあります。これが、手動スイッチによるシェーディング補正です。具体的には、「スキャナビボタン」(READYランプのすぐ左にあるボタン)を押すことでいつでもシェーディング補正を実行します。
このことを、「シェーディング補正のマニュアル化」と呼んでいます。

更に、いくつかスゴイチューニングをしていますが、またの機会に。

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2010年8月14日 (土)

市販LEDのスペクトル、および光エネルギー比較

標準光源で光エネルギーの校正を行ったスペクトロメータを使って、市販(松本市松本電子部品商会)されている砲弾型LEDの分光強度(スペクトル)を計測しました。
定電流ダイオードとこれら5ケのLEDを全て「直列」に繋いで乾電池12V(単1電池8ケ直列)で同時に点灯しました。
定電流ダイオードは、15mAです。(E-153)
砲弾型LEDの配光分布に影響を受けないようにするために、積分球を使って計測しています。

グラフ縦軸は、光エネルギーの校正を行ったスペクトロメータの光エネルギーで、
各LEDに流す電流が一定なので、現在市販されているLEDの光パワー比較にもなります。

これを見て、直ぐに解ることは、緑のLEDは、青と赤に較べて光エネルギーがまだ、1/10以下しかないということです。
ちなみに信号機の「みどり」は、このグラフのbluegreen だそうです。
ピークは、λ=515nmです。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/leds2_w500.png

単1乾電池(!)で光らせたLEDで何をやっているかというと、、こどもの一研究の助っ人です。笑。

全然これと関係ありませんが、TVの赤外線リモコンもついでに計測しました。
中心波長は、940nmでした。(TOSHIBA CT-90293)

2010年8月 4日 (水)

非破壊で食品などの成分分析をリアルタイムで可視化するシステム

住友電気工業株式会社がおもしろいシステムを開発したようです。

近赤外光を用いた組成イメージングシステム「Compovision」の本格販売を開始

http://www.sei.co.jp/news/press/10/prs838_s.html

近赤外線領域には、さまざまな成分の吸収波長があります。
手のひら静脈の生体認証システムは700~900nmを使っています。
脳に近赤外線を当てて、リアルタイムに、脳内の血流分布を可視化する技術もあります。
歴史的には、米国で、穀物の品質管理のために、でんぶん、脂質、水分、タンパク質の品質検査を非破壊でリアルタイムに行う目的で開発されたのが、近赤外線による解析手法です。

今までこの目的に使う装置は、「点」を測定して、波長方向にスペクトルを取る、FTIRなどの方法か、
使用波長を1つに特定して、その特定波長で画像化する方法のいずれかでした。

・スペクトロメーターのように波長分解能がある。
・デジタルカメラのように光学分解能がある。

この2つの機能を同時に成り立たせるシステムとしては、かつて川鉄テクノリサーチが輸入してシステム化した装置として、回折格子とエリアセンサを組み合わせた、スペクトロメータ機能の有る、ラインセンサが存在していました。
ただし、ラインセンサのため、イメージスキャナと同じように、機械的に走査する必要があり、課題が残りました。
可視光領域、近赤外線領域、もう少し遠い近赤外線領域の3本の分光センサチューブが開発されていました。アプリケーションとして可視チューブを使って、印刷品質の評価に展開して600万円の分光スキャナを展示していました。
でも、その後の商品動向を聞きません。

今回の住友電工のシステムは、(Webでの発表内容からの推測で、詳細はまだ分かりませんが)顕微鏡タイプは、光源側は任意の波長の光を提供し、カメラ側で複数枚撮影する、システムであると推定されます。
もしくは、光源側で高速に供給波長スペクトルをスキャンし、全てのスペクトル毎に、カメラ画像を撮像するのかも知れません。

インラインタイプの構造が、ハロゲンランプが剥き出しなので、
複数波長の画像を処理しているようには思えませんが、どうなのでしょうか。

いずれにしても、日本国内で販売されている 海外メーカーのNIRカメラが何社かありますが、これらが使用しているセンサは、実は日本の住友電工が供給しています。
そのセンサ開発元が本格的にセンサ開発から手がけたシステムですので、かなり期待が持てるのではないかと思います。

それとこのセンサ、冷却システムのことに言及していません。もしかしたら、室温で動作するのかも知れません。1000〜1700nm対応のInGaAsセンサでも
ペルチェ素子で-30度程度に冷却しないと使い物になりません。冷却不要となれば、画期的です。

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