ドロップアウトカラー
スキャナの光学解像度能力をギリギリまで引き出したい!
と言う時に、1つのTipsですが。
レンズには、必ず色収差があります。
ニュートンが発見したあれです。
ガラス中を進む光は波長によって速度が異なります。
このため、斜めに入射した光は、青い光ほど曲がって進みます。
30人31脚の波面が、^^)空気中から斜めにガラス中に突入すれば、
ガラスに入ったところから、足取りが遅くなり、波面が傾く、のは想像できる。
レンズ設計者の腕の見せ所は、使用波長範囲(青〜赤)にて、いかに像面
(ES-10000Gのセンサでは、なんと 80mmもセンサ長があります。
35mm用レンズなんてカワイイモノです。)
全域で波長に依存せずに、同じ場所に結像するか、が重要な機能です。
でも、
入力被写体が、白黒線画、白黒写真、銀塩写真、製版フィルムなど元々色が無いことが予め解っているのであれば、グレースケールにて、ドロップアウトカラーの緑
を使うことをお奨めします。
何故か。
イメージタイプの「グレースケール」は、視感度を忠実に再現しようとして、RedやBlueの成分も加味されています。
グレースケールを選ぶと、色収差分も加算平均されます。
しかし、レンズの最高光学解像能力は、Green波長に合わせ込んであります。
(視感度が最も高い色のため)
EPSON Scanには、かつてドロップアウトカラーという優れた機能がありました。でも何故か、途中から機能搭載を止めてしまいました。
でも最近復活したことを知りました。
もしお使いのEPSON Scanのバージョンが古くメニューに
グレースケール/ドロップアウトカラー
が無いようであれば、最新版(3.4X以上)をお奨めします。
しかし、、、、
なんと残念なことに、ドロップアウトカラーを復活させたのは、反射モードだけだったのです。(最近知りました)
透過モードでは、何故かドロップアウトをサポートしていない。
な。。なんということだ。
デジタルアーカイブしようと銀塩写真乾板ネガをスキャンしようとしても、ドロップアウトが無いってことは、何を考えているのでしょう。
EPSON! 用途を調査しましょう。
せっかく機能復活させたのにもったいない。
と思うわけです。
で、
iMeasureScanには、透過モードもドロップアウトカラー、、
『あるよ!』
(ドラマ『ヒーロー』のあの人の語り口調で。。笑)
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