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2010年3月 8日 (月)

イメージスキャナ用ラインセンサのマイクロレンズの異方性

スキャナカメラの作者のお一人、yahho-1さんが撮影された画像が興味深かったので少し考えておりました。

http://d.hatena.ne.jp/yahho-1/20100304/1267716255

この画像は、イメージスキャナ EPSON GT-S620搭載のレンズのイメージサークルを確認するために、yahho-1さんの製作したスキャナーカメラで撮影した画像です。

画面上下方向が、ラインセンサの配列方向とのことです。

まず、基本的な情報です。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/cos4_500.png

レンズの光伝達効率に注目すると、

被写体側が完全拡散面で発光していると仮定すると、

レンズ光軸を0度としてレンズへの入射角度θに依存して、

cos^4(θ)で照度が伝達されます。いわゆる「周辺減光」です。

つまり、センサを配置する予定の結像面のイメージサークルの照度分布は、光軸を中心に回転対称(円)となります。

(ここでは、レンズ内部に光軸を中心に回転対称形状の絞りが入っていると仮定しています。)

しかし、yahho-1さんが撮影した画像は、異方性があります。

この異方性がラインセンサ側にあると仮定すると、つぎのような要因が考えられます。

http://imeasure.cocolog-nifty.com/photos/fig/ccd_micro_lens_ihousei.png

センサに乗っているマイクロレンズは一般的には、ドーム形状の等方的と思われます。しかし、yahho-1さんの撮影結果から推定すると、もしかしたら、ラインセンサのマイクロレンズの形状は、カマボコ形状になっているのかも知れません。

YAKUさんの登録画像:

http://www.flickr.com/photos/46505679@N04/4419421224/

(2010.3.28 補足:)

GT-F500 基本仕様 page-325

画像読み取りセンサ :6ラインカラーCCD (オンチップマイクロレンズ搭載)

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スキャナ構成要素デバイス」カテゴリの記事

コメント

いちのせ様
異方的のサンプル写真がかまぼこ型ではなくロットレンズに見えますが、かまぼこ型だとすると意味は解ります。
しかし、その場合は集光効率がドーム型に比べて落ちると思われますが、目的が別にあるのでしょうか?

ごめんなさい名前忘れました。 YAKUコメントです。

YAKUさん
目的はデジカメと同じだと思います。
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200908/09-0806/
http://www.siint.com/documents/technology/probe_microscope/application_SPI_063.pdf

フォトダイオードの「開口率」は、配線電極などが障害となり100%でないため、感度を上げるためにマイクロレンズアレーを乗せる対策が有ります。
ソニーは、裏面照射方式を採用したモデルを最近発表していますよね。

あ、質問に答えていないですね。すいません。
ドーム状でなくカマボコ状である理由は分かりません。
レンズを90度回転したテストを行っても、画像が変わらなければ、センサ側になんらかの光学的な異方性がある可能性が高いと思います。

私も同じテストをやってみました。同じ現象が起きています。
しかし、それはイメージサークルの変形というよりは、
イメージサークルの中で光軸を中心に左右方向に
レンズからの斜光を捉えきれず徐々に減衰が見られます。
これはおそらくCCDの入射可能角度を超えていて、
広角レンズの急角度を捉えきれていないと思われます。
垂直方向は減衰はありません。これを異方性というのでしょうか?
flickrに掲載しました。上が丸くないのはミラーにケラレているためせす。
http://www.flickr.com/photos/46505679@N04/4419421224/
(リンク先URLは、上記いちのせ本文発言もごらんください。)

YAKUさん
ありがとうございました。
境界に色があるのも興味深いですね。
yahho-1さんの画像を見て驚き、自力で考察しながら、発言してきましたが、そろそろconfidential情報が入りそうなので、これ以上の公開された場での深入りを止めておきます。超広角レンズ用に、センサにオンチップマイクロレンズを搭載していないスキャナでスキャナカメラを作ることも考えて良いと思います。

いちのせ様
開発のために調べ上げたconfidentialな情報は、
あまり広げられませんね!解ります。
マイクロレンズのないスキャナーとは旧製品のことですか?それとも現行製品に入っているのでしょうか?

メーカーカタログでセンサにレンズが乗っていると宣伝していないモデルは、マイクロレンズは付いていないと思います。一応付加価値ですので、わざわざコストをかけてマイクロレンズを加工付与していれば、コマーシャルの表現に入れると思います。
また古いモデルも無いのが多いですよね。

そういえば、赤外線写真の撮影には、スキャナカメラは向いていますね。赤外線カットが無く、シリコン感度上限(λ=1100nm)まで撮れますから。
赤外透過フィルタを付けて、桜の季節いいですねえ。

http://www.ii-tripod.com/ir/

私のブログに時々コメントをくれたastrayさんがそのヒントをくれました。それでFUJIのIRフィルターを付けて家の窓から撮ってみたら結構効果がありました。今まで赤外線を敵視していましたが、味方にすれば色々可能性がありますね!もしかしたら、赤外線ランプの照明でいちのせさんご専門の考古学の潜像解析を対象に触れる事なく使えるかもしれませんね!

http://f42.aaa.livedoor.jp/~bands/ccd/ccd.html
このページに、デジカメのマイクロレンズの話が詳しく説明あります。
(光ショットノイズの発言:
http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_bd38.html
でも紹介したページです。デジカメの設計者ですね。どうも。)

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