スキャナカメラの光学解像度計測
YAKUさんの製作されたスキャナカメラの光学解像度の計測を行いました。
関連発言:
(いちのせ)デジタルカメラの解像度測定方法
(YAKUさん)スキャナーカメラ完成へのカギとは
(YAKUさん)テストチャート
<撮影条件>
スキャナカメラ:YAKUさん製作(EPSON イメージスキャナGT-F500改造)
レンズ:ハッセルプラナー 80mm f2.8(F4.0で撮影) + NDフィルター
撮影距離(%1):20.8m(テストチャートが画角一杯になる距離 x16)
<撮影データ>
カメラの解像度があまりにも高すぎるため、ISOのチャートを1/16画角となるように遠くから撮影しています。(YAKUさんの撮影した画像のスクリーンショットです。)
<解像度計測>
http://www.cipa.jp/dcs/hyres/hyres_dl_j.html
<結果>
■2400dpiの時 28079×20400=572.81Mpixel
限界解像度:7534本
■1200dpiの時 14039×10200=143.19Mpixel
限界解像度 6714本
感謝:
なんども現場に通い、最高の光学解像度を出せるように慎重に撮影テストをして下さったYAKUさんに感謝です。
(%1)撮影距離:
前回、デ
ジタルカメラの解像度測定方法 で推定した方法で、一発で、解像度計測ソフトの計算が実行できました。
HYRes3_1.exe は、今後製造されるデジタルカメラの画素数の度にバージョンアップされない可能がありますが、次の方法を使えば、どのような解像度でも問題なく動作&計測すると思われます。
原理:5本クサビ、もしくは9本クサビを解析し、クサビの本数がきちんと分解しているカ所を探し、その場所での画素数を計算しているようです。
例えば、5本クサビに10pixel使っていれば、元画像の高さ「 」に入力された数字と、測定結果は一致します。
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自動計測が動作するためには、高解像度過ぎてもダメ(今回のスキャナカメラのように)だし、ボケ過ぎてもダメ。
なので、解像能力が高すぎる場合は、前回の発言 で行ったように、予め画素数を変更することができるアプリケーションソフトウェア(%2)にて、単純間引き等で画素数を落とし(画素補間し)、ソフト(HYRes3_1.exe)が自動計測する画素数を見つけ出す。
その後、レンズ〜テストチャートまでの距離を縮小した倍率だけ、距離を離して再度撮影し直せば良いと思われます。
今回の実験では、テストチャートを画角一杯にして撮影した画像からは、Measureモードでも計測が出来なかったため、1/16まで縮小すると、9本くさび画像が計測にひっかかりました。また、1/32まで縮小すると、5本くさび画像がひっかかりました。
YAKUさんの再実験では、x16距離で再撮影を行い、5本くさびが自動計測にひっかかることができました。
(%2)画素数を変更することができるアプリケーションソフトウェア:
お金がある方は、Adobe Photoshop 8万円くらい。
無償ソフトならこれがbest、ImageJ
Image>Scale... で簡単に画素数変更ができます。
AppleのPCユーザーなら、iPhoto (添付ソフト)
iPhotoは、0.1度単位での回転、色かぶり補正(White Point指定)、レベル補正、トリミング、画素数変更、保存ファイル書式変換ができてかなり便利です。
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いちのせ様
ありがとうございました。
投稿: YAKU | 2010年3月29日 (月) 01時07分
YAKUさん
おまたせしました。
今度機会があれば、縦型のクサビ部分だけでなく、横に寝ているクサビ部分も計測やってみます。
メカ送り精度で決まる水平方向の(今回の)解像度の方がシビアだと思いますし。レンズは、縦と横で性能が違う時もありますから。
投稿: いちのせ | 2010年3月29日 (月) 01時16分
いちのせ様
ぜひ、横のテスト見てみたいですね!
よろしくお願いいたします。
投稿: YAKU | 2010年3月29日 (月) 01時55分
YAKUさん
横のテストやってみました。
しかし、うまくいきません。
どのように切り出しても、[解像不足か、くさびのタイプが違っています。]とエラーになってしまいます。
改めて、縦のテストの切り出し方を変えてみると、同じエラーの生じない切り出し方は、非常に狭い領域であることがわかりました。
最初の縦のテストの時、ラフに切り出していたのですが、たまたまうまく行っていたようです。
縦と横のくさび画像の境界に濃度差(チャートの継ぎ目によるもの)のあることも原因かも知れません。
ひとまず、横のテストは止めとします。すみません。
HYRes3_1.exeは、Measureモードでのくさびの形について、あまり冗長性が無さそうです。
投稿: いちのせ | 2010年3月30日 (火) 20時58分
いちのせ様
少しビビリも出ていたので、それが原因かもしれませんね!
ひとまず解析実験も、この辺で終りましょう!
いろいろありがとうございました。
投稿: YAKU | 2010年3月30日 (火) 22時01分