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2009年10月 8日 (木)

Mac OS X v10.6 Snow Leopardよりデフォルトガンマが2.2になった

2009.9.8とうとうAppleがWindowsに屈しましたね。^^:)

EPSONのプリンタドライバがデフォルトガンマを2.2にしたのは、昨年の春くらいだったでしょうか。

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Mac OS X v10.6 ガンマ 2.2 について

Mac OS X v10.6 Snow Leopard では、ガンマ値がデフォルトで 2.2 に設定されています。10.6 より前の Mac OS X バージョンでは、システムのガンマ値はデフォルトで 1.8 に設定されていました。

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■参考情報:

DTPの夜明け その5

http://www.imeasure.co.jp/pdf/DTPnoYoake.pdf

WINBIRDのblog

■ついで。

それにしてもこのAppleのページにあるガンマとは?の説明はわかりにくい。

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http://www.apple.com/jp/pro/filmvideo/nle/06/index2.html

ガンマとは?
「ガンマ」とは、映像の再生特性を示す数値です。『再生特性曲線の傾斜角をθとするとき、tanθがガンマである』と定義されます。入力レベルの増減につ れて出力レベルも正規に追従して増減する状態——入力レベルと出力レベルの関係が1:1のリニアな状態にあるとき、再生特性曲線の傾斜角は45度となり、 ガンマは「tan45° = 1」となります。

ーーーーー

三角関数(sin cos tan)を見た途端に読むの止める人いるだろうに。

ガンマとは、ディスプレイなどの画像表示装置の『入出力特性』を表す数字です。

例えば、ディスプレイにデジタル画像の階調データ(例えば0〜255)を表示する場合に、

入力値 ( x_in : 0~255の8bit値)に対して、

ディスプレイ上(例えば、液晶ディスプレイ)の明るさ(正確には輝度)を測定したとします。

測定結果を y_out:輝度値、もしくは照度値(ルックス)とします。

このときに、まず、「対数」変換します。

X_in = log(x_in)

Y_out = log(y_out)

対数とは、10倍ごとに1変わる数列です。

一般的なディスプレイは、(X_in,Y_out)をグラフにすると、
右上がりの直線になります。

Y_out = a * X_in + b
この直線の傾き a を ガンマと呼びます。

Appleの説明では、一般的なディスプレイのガンマは2.5と言っているので、傾きが2.5。

〜〜〜
では、もともとの測定値 (x_in,y_out)をグラフにすると、どうなるのか。
これは、Appleのページにもあるように、下に凸のグラフとなります。

ガンマの話が混乱しやすい理由は、どうしても対数の話が入ってしまうためなのだと思います。

だから、対数の話をきちんと行うべきなのに、いきなり、tanθなどという三角関数を引っ張り出して、「理解をあきらめさせる」作戦はいかがなものかと思ったりする。

〜〜〜
印刷技術は、CRT(カソードレイチューブ、陰極線管)ディスプレイとは、異なるしくみで入出力特性が決まる。

そう、『ドットゲイン』である。

これも、横軸を入力値(0~100%、100%が白。100-網点率を引いた値)、

縦軸を明るさ(反射率、0~100%)にすると次のグラフになる。

(※インキ反射率を0%、紙反射率を100%と仮定したグラフ。)

これは、いわゆるドットゲインカーブの横軸を反転させて、傾き1の直線を加えたグラフ。

ついでに、真円のドットを打つインクジェットプリンタの入出力特性は、下記のグラフになる。緑線と黄色線。

まとめると、

光学濃度とデジタル値、CMYKとRGB、網点率と輝度値など従来の明暗を表現するための技術の制御値に依存した定量表現を変換可能な数値で表現して行くと良いと思う。

単純には、

入力特性:被写体の明るさとデジタル値の関係

出力特性:デジタル値と表示明るさの関係

を一度、『目に入ってくるフォトン数に比例する数字』をリニア値と定義して、表現すれば良いと考えている。

リニア値は例えば、
・反射率(0〜100%)
・輝度、照度(単位 cd/m^2, Lux, lx など)
などである。

リニアでない値とは、
・濃度{(OD = -log ( 反射率/100 )、反射率=100*10^(-1*OD)}

・網点率(ドットゲイン、インキ濃度、紙反射率を使って、反射率に変換可能)

・明度( LabのL ,  L = 116 * (Y/Y0)^(1/3)-16 )、Yは、輝度や照度に比例。

・CRTにおける入力信号強度と管面輝度の関係。CRTは一種の三極管であり、入力信号は、電流制御のグリッド電圧として印加される。三極管は、グリッド電圧を横軸、陰極線(電子線)の電流値を縦軸にした時、y = (x-a) ^ (gamma)の式で近似できる。

y:陰極線の電流値[A]

x:グリッド電圧[V]

gammaは三極管のガンマ値

aは電流が流れ始めるまでのグリッドのオフセット電圧。

など。

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