ブラックシリコン
ハーバード大学からすごいセンサが生まれている。
デジカメ、スキャナ、などのカメラだけではなく、太陽電池パネル(*1)の核技術として量産、実用化に成功した場合、とんでもないブレークスルーになる可能性がある。
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http://eetimes.jp/article/22786/
まとめ
[開発者]
・米Harvard Universityで応用物理学の博士号取得に向けてレーザーの研究に取り組んでいたJames Carey氏
・Carey氏が共同で設立した新興企業の米SiOnyx(サイオニックス)社
・ブラック・シリコンは、Harvard Universityが特許を持つ浅接合フォトニクス技術を基に開発
[特徴]
・ブラック・シリコンは光感度を一般的な半導体材料であるシリコン(Si)の100倍以上に高められる上、紫外から短波長赤外までの波長帯域にわたってエネルギを集められる。さらに、低いバイアス電圧で動作し、厚みも0.5μm以下と極めて薄いという。
・ブラック・シリコンの製造プロセスは既存のCMOSプロセス技術と互換性がある。
[製造方法]
結晶材料に局所的にエネルギを入射すると原子構造が瞬間的に乱れ、再結晶化するときに新しい構造が「固定される」という。これをシリコンに適用すると、従来の半導体材料に比べて光に対する感度が非常に高く、光学的には不透明な、高度にドープされた浅接合インタフェースになる
[関連記事]
http://eetimes.jp/article/22455/
・極薄光伝導層は、バイアスをかけた状態で光を検出する用途と、太陽電池(電力生成)の用途の両方に適用できるとしている。
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(*1) 地球が受ける太陽エネルギー 分光分布
5762Kの黒体輻射分布エネルギーは、地球大気中のガスにより吸収された後、地表に降り注ぐ。
リモートセンシング研究センター:高村民雄
http://www.cr.chiba-u.jp/edu/2004/RSandEV/Takamura2004.pdf
※↑よく整理されているpdf
山賀 進(Yamaga Susumu)
中学生から高校生程度を対象
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/taikitoumi/taikitotaiyoenergy.htm
※↑わかりやすく解説されたhtml
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コメント
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あ、やっと見つけれましたか。
SF6のガス中でフェムト秒レーザをSi表面に照射するのですが、なぜ感度が向上するのか、メカニズムが十分には明確になっていないのです。
論文では、インパクトイオン化と言ってますが、あやしいです。
メカニズムが解明できれば、もっと上手に作れるのですが。。。
投稿: もっちん | 2009年5月11日 (月) 18時23分