ゴースト
前回イメージスキャナのプラテンガラスとセンサのカバーガラスが原因となり、ゴーストが発生する話をしました。
http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_9e7d.html
今回は、実際に画像の実例と、発生原理を調べて見たいと思います。

この画像は、ゴースト画像の実例です。
黒いPP(ポリプロピレン)に、穴あけパンチでΦ6mmの穴を開けて、わざとスキャナの端っこにこのフィルムを乗せて、透過モードでスキャンします。
スキャン条件:
イメージスキャナ:EPSON ES-2200、透過モード
iMeasureScan設定:解像度 300ppi、Densitometor Mode ON 、Green 16bit
マゼンタ色矢印の先と緑色矢印の先にそれぞれ、円弧状の白いゴーストが見えると思います。
マゼンタ側は、スキャナキャリッジのレンズ中心側、緑色矢印側は、レンズから遠い側です。
ES-2200は、A4スキャナですので、主走査幅は、216mm、よって、レンズ中心から約100mm離れている場所にこの穴が置いてあります。

マゼンタ矢印側のゴーストをImageJにてプロットした結果がこの図です。
円弧の端までの距離は、0.06インチ(=1.5mm)。
輝度値は、円弧端で約120くらいです。
光学濃度に換算すると、 120/65535=0.00183ですので、-log(0.00183)=2.73
もしこのスキャナでOD値2.7以上を見たいのであれば無視できないゴーストです。
ちなみに、レンズ光軸中心(スキャナの主走査中央、216mmの中央)にこの穴開きフィルムを置いてスキャンした結果は次のとおりです。

フィルムをスキャナの主走査中央でスキャンする理由の1つは、このゴースト発生を抑えることができる点です。
さて、前回お話した「原稿台ガラス(プラテンガラス)、やラインセンサのカバーガラスの表面反射が、ゴーストの原因である。」というのは本当でしょうか。
今日は、あくまでこれを仮説として扱って、具体的に検証して見たいと思います。
まず、表面反射であると仮定した場合のモデルを図示します。

濃い青がプラテンガラス部、長円がレンズ、下の小さい青い四角がセンサカバーガラス、緑がラインセンサとします。
黒い四角がΦ6の穴の淵です。淵からの光線は、素直にレンズに入る光のほかに、
プラテンガラス表面で反射され、上に戻り、再度下向きに反射されて、レンズ側に向かう光が有る、、と仮定します。ガラス表面で2回表面反射された光線がゴースト像の原因であると仮定して、実線とどの程度ズレが発生するかを計算します。
長くなりましたので、今日はここで終わりにします。
みなさん、この表面反射の光線をどう引けばよいか考えてみて下さい。
ヒントは、例えば、「鏡に映った自分の姿をデジカメで撮影する時、デジカメレンズに入る光の光線はどのようなルートと辿るのか?」を考えれば良いことになります。次回は少し遠回りですがこの問題から考えて行きたいと思います。
« EtBr染色したDNAゲルのスキャン画像 | トップページ | 検出光学濃度限界に挑む »
「デジタル画像」カテゴリの記事
- デジタルカメラの入出力特性(2025.09.25)
- ■ ImageJ の話 〜 NIH Image の進化形 〜(2018.08.19)
- イメージスキャナでタイムラプス その2 氷の融ける様子を連続スキャンしてみる(2018.08.17)
- 身の回りの解像度を統一指標で一覧にしてみた(2018.08.16)
- 鯛の彫り物 2種(2018.08.07)
「スキャナのしくみ」カテゴリの記事
- 2016年から 記事 「シェーディング補正とは」 が1位になった(2018.10.01)
- よく見る人間の肉眼の断面図は水平断面ですぜ(2011.08.10)
- CCDセンサが画像を取り込むしくみ FAQ編(2011.08.06)
- ラインスキャンカメラを自作する(2011.04.13)
- シェーディング補正とは(2011.02.12)


コメント