スキャナ修理
知人からES-2000の暗部縦筋(たてすじ)を修理できないかと相談がありました。
画像を見るとどうやらキャリッジ内部ミラーについたホコリによるものと思われます。
セイコーエプソン社の公式ホームページを見ると販売終了となった製品の修理対応は行ってないんですね。
http://www.epson-service.co.jp/service/repair/scanner.html
もし、ここをご覧の方で、似たような症状(暗部縦筋)にお悩みの方が居られたらご相談ください。
ミラーに付着したゴミが原因である場合は修理できます。
知人の許可を得て、症状の画像をアップしました。
■縦スジの発生状況と第1ミラーを清掃した結果のスキャン画像
スキャン解像度:150dpi、幅:約20cm
第1ミラー(原稿側から見て最初の反射ミラー)のみを清掃した結果です。
スキャン時にレベル補正(Shadow14、Highlight47)を行い、暗部スジを目立つようにしてあります。
こうしたカラフルな縦スジになる理由は下記のとおりです。
1)カラーラインセンサ(CCD)は、Red,Green,Blueチャンネルについて、同一時刻に同一ラインの画像を取り込んでいるわけではありません。副走査方向にそれぞれ例えば、8ライン分、離れて配置されています。
2)ミラーに付着したゴミや埃の寸法は小さく、相互に離れた、Red,Green,Blueの全てのチャンネルにわたってさえぎる埃やチリはあまりありません。ほとんどが、たとえばたまたまRedチャンネルの光路に埃があるために、画像をさえぎります。他の色(Green,Blue)の光路をじゃましていないため、Redだけが異なる値になります。
以上の結果、Red色、Green色、Blue色などカラフルな色の縦スジが発生します。
決して、CCD画素の欠陥や、色のついた塵や埃が付いているわけではありません。
第1ミラーに付着したゴミは、焦点位置である原稿に一番近いため、ボヤケルことなくシャープな縦スジとなります。第2ミラー、第3ミラーに付着したゴミの場合は相対的にもっと広がった縦スジなります。
スキャナの基本光学解像度(ES-2000では800dpi)にてスキャンした際に、複数画素に渡って、原色の縦スジが発生している場合は、ほぼ確実にゴミが原因です。
ということで、ここまでお読みになった方で、縦スジに困っている方、修理いたしますのでご連絡ください。
■イメージスキャナ 縦筋修理申し込み先:
アイメジャーからのお知らせ blogの下記発言を参照ください。
http://imeasure.cocolog-nifty.com/info/2008/12/post-cf32.html『イメージスキャナのタテスジ修理』
アイメジャー有限会社
http://www.imeasure.co.jp/
info@imeasure.co.jp
(2007.11.27追記、2008.12.26修正)
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