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2007年10月 6日 (土)

CBBの吸収波長は595nm

CBBの分光吸収特性が、(株)同仁化学研究所のサイトにありました。

このスペクトルを見る限り、青線の最大吸収波長は660nmあたりですが、595nmの箇所にて凹んでいたタンパク質無し(赤線)での特性が、タンパク質に結合する(青線)と吸収が大きくなるようです。

(2008.11.14追記, 2007.11.14追記 by ichinose)

【Technical Memo】 GELSCAN を使ったCBB染色試薬ゲルのスキャン

蛍光・可視イメージスキャナGELSCAN

は 蛍光染色試薬 SYBR Green、Flamingo や SYPRO Ruby 用に開発された廉価蛍光スキャナです。もちろん可視用染色試薬 銀染色やCBBも画像取り込み可能です。(2007.11.18追記)

改造ベーススキャナは、セイコーエプソン社 のA3フラットベッドスキャナ ES-10000Gです。

 (1)5.5μmのセンサ画素 6画素をアナログ段階で加算する。(pixel binning)

 (2)蓄積時間を最大128ミリ秒まで延ばす(x16)。

ことで、従来製品ES-10000Gに対して、約100倍の感度向上を実現しました。

 (3)さらに標準添付されるスキャナソフト『iMeasure Scan』の加算スキャン機能を使い、デジタル的に画像積算を行うことが可能です。

更に、スキャナのシステムガンマを1.0にて16bit(65536諧調)TIFF画像を出力します。フリーウェアソフト ImageJ との組み合わせにて16bit TIFF画像の値を読むことで、染色したタンパク質の定量化、濃度分布の解析、3-D立体濃度表示が可能となります。

本年(2007)12月にパシフィコ横浜で開かれる 国際画像機器展にて製品展示発表いたします。

同じく12月にパシフィコ横浜で開かれる 生化学会 (BMB2007) にも三ツワ理化学工業のブースにて展示いたします。(2007.11.18追記)

透過ユニットオプションを取り付けることで、従来の銀染色によるゲル画像の取り込みが可能です。

銀染色以外にも染色試薬としては、クマシーブリリアントブルー(CBB)がポビュラーですので、吸収波長を調査しました。

Bradford色素結合法(%1)によれば、

「蛋白質がクマシーブリリアントブルー(CBB)G250と結合すると、最大吸収波長が465nmから595nmに移動する」

ので、透過モードにて、Redチャンネル画像を用いてタンパク質の定量化を行うことが可能となると考えられます。

調査完了次第、ご報告いたします。

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(%1)
http://www.iam.u-tokyo.ac.jp/bnsikato/protocol/e3.html
蛋白濃度測定法 (舛広善和)
1 原理
Bradford色素結合法に基づく。原理は蛋白質がクマシーブリリアントブルーG250と結合すると、最大吸収波長が465nmから595nmに移動することを応用している。

参考までに検量線は
蛋白濃度   0 0.5 1.0 1.5 2.0 (mg/ml)で
O.D.595は     0 0.14 0.28 0.42 0.52 位になる。
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コメント

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www.osaka-kyoiku.ac.jp/~rck/uzawa.pdf
タンパク質濃度の測定 大阪教育大学
○ブラッドフォード試薬作製方法
1日静置してから使用します。
◯ブラッドフォード法の特徴
【長所】
1)発色法の中で、最も高感度な方法です。
2)還元物質の存在下で使用できます。
3)操作は、タンパク質溶液を色素溶液と混合し、5分室温で放置するだけで測定可能になる為、非常に簡便です。
4)発色が安定で、時間経過による吸光度変化が少なく、試料数が多い場合でも測定までの反応時間を厳密にそろえる必要はありません。

【短所】
1)界面活性剤が強く発色する為、タンパク質と界面活性剤が共存しているとタンパク質濃度の測定が事実上不可能になります。
2)DNAやRNAなどの核酸も発色するので、あらかじめ除いておく必要があります。
3)タンパク質の種類による発色強度のばらつきが大きい性質があります。よく使われる標準物質である牛血清アルブミン(BSA)の発色強度を1とすると、ウマミオグロビンは1.19、ウマシトクロムcは1.07、ウシγグロブリンは0.56、ウシキモトリプシノーゲンは0.48、ウサギIgGは0.37、卵白アルブミンは0.32となります。
4)酸性条件で反応させる為、脂質などの不純物が沈澱することがあります。
5)あまり長時間おくと、色素・タンパク質複合体が沈澱してしまいます。
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