このblogの趣旨

 

はじめまして。一ノ瀬です。アイメジャーでは、特殊イメージスキャナの開発、設計、製造、販売をしています。このブログでの活動を通じて次のことが実現することを願っています。

1) 世界初のイメージスキャナを生み出すこと。
2) イメージスキャナにまつわる画像処理の世界を深める場にすること。
3) アイメジャーの商品についてきめ細やかなサポートを実現すること。

どうぞよろしくお願いします。

2007.7.25 一ノ瀬(メール) 
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・デジタル画像ネタを判りやすく解説。
・線数やdpiや解像度、ガンマやドットゲイン、EV値など業界が異なると使う言語や単位が全く異なります。業界横断的にデジタル画像の本質に迫ります。
・時代の証人。若い方にはびっくりなデジタル画像創生期の実話満載。

○アイメジャーは、世界初の非接触式の大型イメージスキャナ(オルソスキャナ)を自社に常設し、スキャニングサービスを開始しました。(2017.3.1) 
オルソスキャナのページ デジタルギャラリー 6億画素の世界。『本物を目の前にしてルーペで拡大して見ている錯覚を覚えるリアリティ』。ぜひ、ご覧頂きお楽しみください。

○『オルソスキャナ』は、(1)デジカメのように非接触で立体物を撮像する、6億画素を超える画像。(2)JIS定規の寸法精度を超える寸法精度(1万対1) で1メートルを超える対象物をくまなく撮像できる。(3)100mm以上の凹凸のある被写体の「パンフォーカス(全焦点)画像」を800ppiの解像度で撮影可能。(4)スキャン時間は、6億画素を10分間のスキャンで終了。このように比類無き、全くあたらしい原理の撮像装置です。(2017.8.24) 

○アイメジャーは、会社の定款を変更し、食材や飲料、土壌の放射能測定を行う 信州放射能ラボ を立ち上げました。食品放射能測定サービス の他に 線量計の販売 ベクレルフリー米の販売 も行っています。(2011.12.17)


・姉妹ブログ アイメジャーからのお知らせ

・カラーイメージスキャナの基礎 日本画像学会 [1999]

カラーイメージスキャナ設計技術 トリケップス [1991]

・BLOGPRESS : DTPの夜明け (pdf 19page)


2022年6月10日 (金)

論文 東京大学木曽観測所 写真乾板のデジタル化

ーーーーー
論文 東京大学木曽観測所 写真乾板のデジタル化
機種:EPSON ES-G11000
(ES-10000Gの後継機、現在販売されているモデルは、DS-G20000。3機種とも結像光学系は共通です。DS-G20000から、光源が変更となり白色LEDとなりました。)
スキャン解像度:1200ppi
結果:
(1) スキャンと直角方向(主走査)に縮小光学系のスケールずれが 0.25%
(2) 縮小度の場所ムラ有り、
(3) 温度依存性有り、
(4) スキャン方向(副走査)繰り返し位置再現性:±0.5ドット
(5) 軸の非直交: 0.12°
ーーーーー

■ 弊社の評価結果は、下記の通り。

非直交の程度は一致しているが、主走査倍率の精度が、0.25%ってのはちょっと酷い個体ですかね。

~~~~~

[1] ES-10000G寸法精度の温度依存性 [2010-7-6]

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/es-10000g-7952.html

20℃ 99.976% (-0.024%)

 

[2] イメージスキャナの倍率精度と温度依存性 [2015-10-6]

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-e498.html

 

[3] ES-10000Gの直角精度 [2010-8-28]

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/es-10000g-4790.html

 

- 1台目:s/n:FVR0002552

10回平均:90.076度 (差:+0.076度)

標準偏差:0.0026

- 2台目:s/n:FVR0000909

10回平均:90.132度 (差:+0.132度)

標準偏差:0.0030

- 3台目:s/n:FVR0004921

10回平均:90.185度 (差:+0.185度)

~~~~~

 

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2022年6月 1日 (水)

Windows 11 における USB スキャナーで発生する問題

関連連情報

 Japan WDK Support Blog 2021-12-28

Windows 11 における USB スキャナーで発生する問題について

https://jpwdkblog.github.io/blog/2021/12/28/win11-usbscan-issue/

 

Microsoft 2022/05/18

Windows 11の再起動後に USB スキャナーからドキュメントをスキャンできない

https://docs.microsoft.com/ja-jp/troubleshoot/windows-hardware/drivers/cant-scan-usb-scanner-after-win11-restarts

 

 

2022年5月18日 (水)

ブラックホール写真ふたたび

   twitterをやっていると、ときどき強く共感するtweet に出会う。

   @takeonomado の2022/5/8tweet : https://mobile.twitter.com/takeonomado/status/1523237025897324544

   量子力学を20世紀初頭に切り開いた天才群の1人がシュレディンガーだった。

   大学で量子力学を習うと必ず試験に出てくる状態方程式。この式を生み出した天才がシュレディンガー。

   その彼は、1944年に「生命とは何か」という全く彼の物理学という専門外のテーマの本を出版する。

   これはつまり「世界中の天才達よ、未だ開拓されていない知のフロンティアは、生命だ!」

   という号砲だった。その結果、たった11年後の1955年に、人類は生命伝達のメカニズムであるDNAX線構造解析に成功し、例の二重螺旋構造が発見される。そして何故、父母からうまいこと命が伝達されていくのか、そのメカニズムの解明に成功する。

   ~~~~~

   量子力学が生まれる前は、例えば光に関しては、波動説と粒子説が激論を交わしていた。

   もし光が波動であるならば、音が空気の振動によって伝わるように、星からやってくる光が地球に届く為には宇宙空間に伝達物質が有る筈。それを「エーテル」と名付け、研究者は宇宙空間にエーテルを一生懸命に探す。しかし見つからない。

   一方、原子は、陽子、中性子、と電子から構成されている。そう判ると電子の振る舞いに決定的な疑問が生じた。荷電粒子である電子が陽子の周りをぐるぐる回っているのだとすれば、電磁波を放射してエネルギーを失いやがて、陽子とくっついてしまうはず。でも現実はそうならない。

   こうした、実験により得られる事実と、それを説明する仮説、仮説により演繹される現象、その現象の検証実験、とぐるぐる回って20世紀初頭に量子力学が開花した。

   科学はこうしてパラダイムシフトを繰り返してきた。

   ~~~~~

   近年では、2019年に「地球サイズの望遠鏡」を使って、M87という獅子座の東にある、かみのけ座の中の銀河にあるブラックホールの写真が発表された。世界初だった。

   波長1.3ミリメートルの電波が1波長進む時間よりも短い時を正確に計測できる原子時計を使って、M87からやってくる電波の強度を記録する。

   世界中で同じM87に電波望遠鏡を向けて、同じ時刻に同じことを行う。

   これらの観測データ(時間軸に対する強度変動だから、音と同じだ。)

   を地球上の8箇所からかき集めて、計算機にかけて「合成する」

   いわゆる野辺山電波観測所で開発され、南米ALMAでも活躍する「干渉型電波望遠鏡」のしくみだ。

   その結果、あたかも地球規模の電波望遠鏡をM87に向けて得られたのと同等の角度分解能のデータを得ることができる。

   そうして、ブラックホールの写真撮影に成功した。

   ~~~~~

   繰り返し再現性は、科学の発展の基礎である。さっそく、このM87の生データを使って、検証した研究者が現れる。

   当時、天文学者の三好先生が、神戸大学で行ったセミナーの動画を見て驚いた。

   https://www.cps-jp.org/modules/mosir/player.php?v=20200117_01_miyoshi

   00:59:00 01:05:00 あたり

   ImageJを使って2次元画像と、フーリエ像を行ったり来たりしたことのある人には、ピンとくると思う。)ブラックホールの画像の撮影成功の意味は、「直径に相当する大きさの黒い丸」の撮影に成功したことにある。しかし、この直径に相当するフーリエ空間のデータがスカスカなのだ。

   ~~~~~

   今年、同じグループが、我々太陽系が有る銀河の中心 射手座A*のブラックホールの写真を発表したと世界同時発表した日が、2022512日。

   なんとその、1日前(511日)に査読終了(アクセプト)した論文がある。

   https://arxiv.org/abs/2205.04623

   2年前に、M87のブラックホール写真に疑問を提示した三好先生の論文だ。

 

   これだから科学は面白い。

 

2022年4月18日 (月)

イメージスキャナの色再現の実験

【イメージスキャナの色再現の実験】

 

このところイメージスキャナの色再現の実験を繰り返しています。

20220415-154752  

イメージスキャナは、一種の測色計として見ることができます。

 

画像をスキャンすると、RGBの画像データを得られます。

 

予め、正規の測色計で計測したColorCheckerIT-8) カラーチェッカーのデータ(L*a*b*)とスキャンした画像データ(RGB)から、ICCプロファイルを作成します。

 

次に、任意のスキャンした画像をこのICCプロファイルを使って、L*a*b*に変換することで、任意の画素の色情報を計測することができます。

 

ちなみに、ICCプロファイルとは、スキャナ個体毎固有の特性値であり、スキャンで得たRGB値は、測色計で言うところのL*a*b*とどういう関係にあるかを記述した3Dのマトリックスデータ群です。

 

カラーの画像入出力装置の装置毎の個性に依存しない色再現のために、International Color Consortium https://www.color.org により整備されました。ディスプレイ、プリンター、デジカメなどに適用されます。

Apple社が、32bitQuickdraw Macintosh OS導入時に、ColorSync2 として採用したことが普及のきっかけでした。

~~~~~

 

このイメージスキャナを測色計として使う、という装置の最も基本的な評価は、次の評価です。

 

プロファイルを作るために使った画像を、

そのプロファイルでL*a*b*に変換し、

測色計で計測したColorChecker カラーチェッカーのデータ(L*a*b*)と比較する。

 

という実験をします。

 

これは、ICCプロファイルメーカーというソフトウェアやICCプロファイルによる色変換アルゴリズムの品質評価でもあります。

 

~~~~~

 

次に、スキャナを何度も何度も(例えば11回)同じテストチャートを繰り返しスキャンをして、

安定したであろう最後の11回目のスキャン画像を使って作ったICCプロファイルを使って、

画像をL*a*b*に変換します。

次に、一番最初の始動直後のスキャン画像を

11回目のスキャン画像を使って作ったICCプロファイルを使って、

L*a*b*に変換します。

そして、1回目の画像のL*a*b*値と11回目の安定した画像のL*a*b*値とを比較します。

 

この実験は、イメージスキャナの繰り返し再現性の評価になります。

具体的には、「期待する色計測精度の実験をするために、予めスキャナを何回慣らしスキャンすべきか?」

という実験方法を定めるための予備実験となります。

 

代表的なEPSONのフラッグシップ ES-10000G(もう販売していませんが)は、室温で気体状態のキセノンガスを封入した冷陰極蛍光管です。

11回スキャンして、最大で 0.7 程度の色差(ΔE)であることが判りました。

IT-8D07パッチで、中濃度の黄色パッチでした。

繰り返しスキャンにより、青系(b*)の彩度が落ちていきます。

おそらく、ガラス管壁温度上昇による青色蛍光体のUV可視変換効率の温度依存性からくるものであり、恒久的な光源劣化ではないと思います。日を置いて同じ実験をすればこの仮説は検証可能です。

 

まだまだ実験は続きます。

 

ある程度まとめて、どこかの学会で報告しようかと思っています。

 

最新のモデルは、光源が白色LED式(DS-G20000)ですので、これも何れやります。

 

ウチのスキャナも評価して欲しい ってのもそのうち受け付けるかも知れません。(笑)
ウチのスキャナで色(L*a*b*)測れるの? ってのもそのうち受け付けるかも知れません。(笑)

藤岡デジタル博物館


群馬県藤岡市
デジタル博物館
藤岡デジタル博物館

藤岡市三大偉人とは、
・江戸時代 和算の 関孝和(せきたかかず)
・明治時代 安定した養蚕法を独自開発した 高山長五郎
・航空機設計者 堀越二郎 (スタジオジブリの映画のモデル)
ということだそうです。


高山長五郎が興した高山社へは、一度見学に訪れました。

高山氏は、日本国が富国強兵のため海外から物品を購入するための資金(外貨)を稼ぐ手段(=輸出品)は、蚕糸であると確信していた。
しかし、当時の養蚕業は、お蚕(かいこ)の病気で大量死滅するため、安定的な産業と言うにはほど遠い状況だった。
そこで、お蚕が病気にならない養蚕方法をひとり研究し続ける。
1年、2年、3年と失敗が続く。
キチガイ呼ばわりされても、自宅まで養蚕専用に設計し新築した。
5年間自分の財産を投入し続けて
生物のお蚕を安定して育てる方法を開発した。

更に凄いのは、特許を取らずに、学校を作ったことだ。
全国から、養蚕法を学びに来る生徒を受け容れた。

明治政府が本格的に養蚕法の教育に腰を入れる頃には、現在の八高線藤岡駅の駅前は、高山社の学校群があまたの卒業生を日本全国に送り出していた。

その卒業生数の県毎のリストを高山社で見た。
1つだけ不思議に感じたのは、日本全国から高山社に学びに訪れているにも関わらず、長野県からは、あまり高山社に学びに訪れていない。


〜〜〜

富岡製糸場が、世界遺産登録を申請したが、一度目は却下された。

そこで、養蚕群として、

・高山社
・風穴(荒船山)
・田島家(伊勢崎市?)

をセットで申請して、世界遺産登録に成功した。


ちなみに、富岡製糸場は、昭和の最後ぎりぎりまで、現役の製糸業を営んで営業していた。
経営していたのは、諏訪湖畔から興った企業 カタクラ財閥。

カタクラ財閥は、松本市に工場を立ち上げ、一時期日本最大規模の釜数を誇っていた。現在のイオンの場所。

今年になってその偉業を成し遂げた事業家、今井五介(いまいごすけ、片倉兄弟の3男、今井家に養子入り)の紹介動画が、地元の高校生(松本工業高校)により作成されて、松本市の公式ホームページにYoutube動画が登録された。

「お蚕さまから生まれた街」 15分25秒


(いちのせ)

論文紹介 : アミアン大聖堂のステンドグラスの分光撮像に成功

#分光測定 非接触 屋外での文化財の高精度分光測定

論文 pdf

https://link.springer.com/content/pdf/10.1007/s11263-022-01587-8.pdf

論文 URL

https://link.springer.com/article/10.1007/s11263-022-01587-8

論文 掲載雑誌URL

https://www.springer.com/journal/11263

Web記事:

https://www.jst.go.jp/pr/announce/20220325-2/index.html

アミアン大聖堂のステンドグラスの分光撮像に成功

高分解能分光計と回転ミラーシステムという装置で構成される計測システムによって、400-2500ナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)の範囲において1ナノメートル以下の分解能での高精細な分光撮像が可能.

 

ただし、このシステムは、画像の1画素ずつを順次計測する方式

画像全体を計測するためには、数時間程度を要します。

 

分光撮像の際に1行ずつ画像全体を計測することに加え、垂直方向の計測を1列だけ追加する

 

分光解析を行うことが可能になり、

見た目では分からない組成に関する解析や、

さまざまな歴史的資料の検証にも役立つことが見込まれます。

 

International Journal of ComputerVision

ComputerVision and Cultural Heritage Preservation

 

~~~~~

https://www.springer.com/journal/11263

この論文ですね。

https://link.springer.com/article/10.1007/s11263-022-01587-8

2022年3月19日 (土)

何故撮影で18%グレーを標準濃度として撮影するのか?

何故撮影で18%グレーを標準濃度として撮影するのか?

私が初めて聴いた理由は、「自然界の反射率を平均すると18%だから」でした。

1995年製造のKODAK Gray Cards には

Q. What’s the purpose of a gray card?

というQAに、次の記述があります。

 

An “average” scene is one in which an average of all the light and dark tones equals a middle gray like the gray cards.

 

「全ての明、暗の濃度(tone)を平均すると中間調グレー(the gray cards)に等しい。」

Kodakgraycards

 

2007年のKODAK Gray Cards でも同様の記述を見つけました。

 

Most in-camera and handheld meters are of the reflection type, and are calibrated to provide exposure information based on an "average" scene, one that contains a balance of light and dark tones equal to middle gray.

https://www.zonephoto.it/images/pdf/kodak-grey-card1903061.pdf

 

~~~

本当でしょうか?

 

検証してみました。

その結果報告です。

Kodak Grayscale Testchart 20パッチについて

全ての反射率を平均してみました。

20220319-233346

結果は、0.222 つまり、22%です。

 

http://imeasure.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/kodak-q-13-8-15.html

 

0.18との差は、0.04です。0.222-0.18 = 0.04

もし平均するパッチから、1枚だけ抜くとすると、20倍の0.8 ですから、もっとも明るいパッチ(#A1)を1枚抜くこととなります。

となると、「自然界の反射率を平均すると18%」と言うにはかなり無理がありますね。

どうやら、何か勘違いしているようです。

いったい 18% の根拠はどこから来ているのか。

(つづく)

シグマ Foveon

3層イメージセンサー開発プロジェクトの状況について

https://www.sigma-global.com/jp/news/2022/02/21/17722/

 

シグマ

Foveon 

スマホやデジカメのセンサは、単結晶シリコンの結晶が材料。

異物を交ぜて半導体にする。

その結晶に光が入ると光のエネルギーを貰って、結晶に捉えられていた電子が、結晶の中を自由に動き回る電子になる。

シリコン結晶のどこまで光が届くのか(つまりどのくらい深くまで光が染み込めるのか)は、波長に寄って異なる。

光が半減する(半分吸収される)深さを表にすると、こんな感じ(*1)。

青(450nm) 0.23 μm

緑(530nm) 0.70 μm

橙(610nm) 1.74 μm

赤(710nm) 3.50 μm

スマートフォンのカメラのセンサの画素サイズに較べると、如何に深くまで光が透けてしまうのかが判る。

でもこの特性を逆に使って、1つの画素の奥行き方向で色分解するセンサが出来ると着想し、開発を続けているのが、Foveonだよね。

三板式のカラーラインセンサを使っているイメージスキャナ設計者としては、ベイヤー配列ではないデジカメ技術の探求の行く先がとっても気になります。

 

(一ノ瀬)

~~~

FoveonPN接合構造となるため、現在では主流となった「埋め込みフォトダイオード」の低ノイズ性に果たして勝てるのか?

» 続きを読む

2022年3月 4日 (金)

コニカ(小西六写真工業株式会社)の前身『六櫻社』と 辻本写真工芸社 そして 便利堂 の成した仕事

京都便利堂さんのBLOG記事をご紹介します。

 

よくぞ、色分解撮影をしておいてくれました。感動ですね。

昭和10年 (1935年) の当時のエンジニアや職人の仕事。

辻本写真工芸社 => 便利堂

六櫻社 => コニカ(小西六写真工業株式会社)=> コニカミノルタ => ソニー


以下、引用:

================

(便利堂さんに文章の転載、及び画像引用<img src=""> 許諾を申請中です。)

 

原寸大分割撮影カメラ(写真は模型) 昭和10年 六櫻社製(模型も)

金堂内部の通路は非常に狭いので、撮影にあたっては特別の工夫が必要であった。

 

そこで六櫻社(小西六写真工業株式会社、のちのコニカ)の技師たちの協力を得て特製のカメラ装置を設置することになる。

 

まず、壁画の前に等大の枠を立て、その枠に特製の写真機を取り付け、写真機は枠の中で上下左右に自由に移動できるように仕組まれた。

 

乾板は英・イルフォード社に全紙サイズ約50ダースを注文したが、あまりにも大量の発注であったので間違いであろうと照会してきたというエピソードが残っている。

 

魂抜の法要ののち、まず最初に6号壁から作業を始め、組み立てに5日、ピント合わせに1カ月要したという。

 

81日から始まった撮影は予定を1カ月以上延長して、1015日に終了した。

 

モノクロ印画3セットを文部省に納入。

 

https://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-14.html

より。

================

» 続きを読む

現在の最先端の画像複製技術を見比べてみよう


 

毎年、花見の季節になると この国宝の複製画の展示が始まります。

 

=====

2022年3月1日~5月29日

国宝 花下遊楽図屏風(高精細複製品:復元)

=====

 

六曲一双の内、右隻の第三扇と第四扇の2扇は、修復中関東大震災で消失しました。

ガラス乾板( 屏風の撮像領域は4x5相当)が現存したため最新のデジタル技術で復元した作品です。

 

弊社は、ガラス乾板の高精細スキャニングをお手伝いさせて頂きました。

 

詳細は、文化財活用センター様のBLOGをご覧下さい。

 

 

失われた花宴 〜よみがえる花下遊楽図屏風〜 後編

(2020/7/7)

 

使用したスキャナは、

ガラス乾板スキャナとしては弊社最高峰の 4800ppiイメージスキャナ

REALPIXELイメージスキャナ RPS-4800 です。

 

〜〜〜

 

消失した中央2扇は、

(1)国宝<当時の白黒写真撮影>ガラス乾板<イメージスキャナ>白黒デジタル画像<IJプリンタ>複製画

それ以外の現存する国宝は、

(2)国宝<CMOSデジタルカメラ>フルカラーデジタル画像<IJプリンタ>複製画

 

という流れです。

 

複製画ですので、かなり近寄って鑑賞することができます。

 

私はたまたま、国宝本物が1ヶ月展示されていた時に、両方を見比べて鑑賞する機会に恵まれました。

 

女性の髪の毛の1本1本の再現に注目してみてください。

やはり1mを越える屏風に糸のように描かれた女性の髪の毛の再現のためには、4x5写真相当では、銀塩粒子が粗すぎることがはっきりと見て取れます。

 

つまり、

5インチ×4800ppi=24000 pixel

1.5メートルの屏風なので、複製品上では、16pixel/mm →406 ppi

となっている筈ですが、実力は、300ppi程度です。

つまり、銀塩粒子が、3500 ppi程度しか情報が無い計算になります。

 

複製画では、この ガラス乾板から来た 300ppi相当の画像と、

国宝本体から来た 高精細画像 の比較が可能です。

 

=====

1.ガラス乾板から来た 300ppi相当の画像

  → 六曲1双の内、右隻の第三扇と第四扇の2扇のみ。

2.国宝本体から来た 高精細画像

  → それ以外。

=====

 

ぜひ、女性の髪の毛(額からの生え際)に注目してみてください。

 

当時、屏風 1扇毎に、 8x10(エイトバイテン)で撮影しようなどとは思わなかったでしょうからね。

 

(いちのせ)

«消えたノーカーボン複写紙の手書き文字を見える化

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